1984年に放映された香港ドラマです。
レスリー・チャン(張國榮),キキ・ション(商天娥)主演
ブロ友様からレスリーがとても色っぽいのよ♡とおススメしていただきお借りして見ました。
あらすじをがっつりネタバレで書いてゆきます
物語は1941年の香港。日本軍が侵攻しようとしている不穏な空気が少しずつ濃くなっていく時代です。
その中で高校生たちが合唱します。ん?高校生・・・?
老けてる・・・・・・(^^;)
そして真ん中にいるメガネ君は、「武林世家」にレスリー扮する浩天(ホウティン)の幼馴染章偉(チョン・ワイ)役だった人ですね。今回は生真面目な役です。
主人公莫笑儂(モー・シウロン)
80年代の香港女優は強烈な厚化粧です。いちおう髪型なんかは戦前のはやりを意識しているようです。
学園のマドンナで彼女の「大きな目とお高くとまった姿にあこがれる男子生徒がいっぱいいた」そうです。香港男性はきつめの女性が好みなのかな?
シウロンには彼氏がいて、いかにもノンポリな風情にシウロンはイラつき、どうしてもっとお国のために行動を起こさないのときつく責めますが本当は恋人は秘密の抗日運動組織で活動していて、高校卒業後、一緒に中国に渡って活動しようと誘われますがいざとなったら怖くなり直前になって行きたくないと言って別れます。それ以降シウロンの口から政治運動の話は出てこない。学生の流行りだったんで言ってただけだった模様。まあ、ここは正直でいいんじゃないと思ったけど。
中国本土にいる家族が爆撃で亡くなって身寄りがなくなったので、香港でクルチザンとなり邸宅に住む叔母に押しかけます。
その叔母唐瑛(トン・イン)は若い頃シウロンの父親に折檻されて、子供の産めない体になり、香港に逃げて苦界に身を投じ美貌と才覚でクルチザンヌとなり香港の財界のお偉方が集うサロンを開き、邸宅に住まわせている若い娘を紹介する元締めの仕事もしてます。シウロンもシウロンの家族も彼女を見下して香港にいても一度も会いに行ったことはなかったそうです。
その叔母に「私は大学に行きたいの、瑛おばさんは私の唯一の血縁だから私を養うべきだわ」といって住み、お金を出してもらって大学生になり、ボーイフレンドもできてルンルンな生活を始める。
叔母の家ではいつもお客さんがいて、レスリーが演じるお金持ちの坊ちゃんジェームスは第二の家のように瑛叔母さんの邸宅にしょっちゅう遊びに来てます。そのジェームスもシウロンが好きになり、思わせぶりな態度をしたり、わざと冷たくしたり、いたずらっぽい笑顔を見せたりとアピールします。
その笑顔がもうとってーも可愛いのです☆
シウロンもジェームスが好きになるのだけど、やっぱりたかぴしゃな態度。簡単には相手を信じないぞと思ってる様子。
だけど二人はあっという間に深い関係に。やっと二人落ち着いたかなと思ったら、プレイボーイのジェームスは平気で浮気をします。
瑛叔母さんの家に住んでいる欣(ヤン)とキスしたりイチャイチャしたり
その欣(ヤン)ですが
おおうサンドラ・ン(吳君如)です。
でもキスの代償は痛かった、気性の激しいシウロンが折檻して青あざを作るはめに・・・
シウロンを好きになった男がもう一人います。財界のお偉方の童(タン)氏です。瑛の実質的なパトロンで、シウロンの学費もじつはこの人が支払っている。シウロンに高価なプレゼントをしたり、ジェームスの浮気で腹を立てているシウロンを見て、こっそり手下にジェームスを襲わせます。
・・・これが痛そうで・・・シャワーシーンだからファンサービスなのかも・・・かなり色っぽいです
やっぱり痛そう(*_*;
童氏は瑛にシウロンを斡旋しろ(つまり愛人にさせろ)と要求し、さもないと金を返せと責めるので、瑛は取引を申し出る。
とりあえず今は好き会ってるジェームスと結婚させて、たぶんすぐに破たんするから、そのあとなら納得するだろうから童氏のもとに差し上げると提案する。
ジェームスにはシウロンと結婚したら生活を保障してあげると言う。実はジェームスはお金持ちの御曹司だけど兄弟が多く、父の遺産をあてにできない事情があるのです。
これは本当は瑛がシウロンのために、好きでもないおやじの愛人になって自分と同じ人生を歩ませないために考えた思いやりと解釈しました。
そしてジェームスも取引で結婚する人間じゃないのを十分わかっていて、でも、今のうちに結婚させないと童氏の愛人にされかねないと気遣ったからなんですよね。
ジェームスだって取引と関係なくシウロンが好きだから結婚を決意したんです。
で、シウロンはといえばジェームスが瑛に「この屋敷の一番の金づるを奪ってやる」と言ったのを通りがかりに聞いて、すぐ一番モテている自分の事だと察知するのには恐れ入りました。私は金づるの意味がすぐには分からなかったのに。
それで怒って大学をさっさとやめて本を燃やし「こんな家には二度と戻らない」と捨て台詞して出て行き、
そしてジェームスと結婚して披露宴はちゃっかり瑛の屋敷で行います。
・・・・あの、大学をどうしても行きたいと言って住み込んだのはシウロンですよね。ちゃんといい部屋と良い暮らしと大学へいく費用もあててくれたのにその言いぐさはないよね。その上気に入らないことがあるとあっさり大学をやめて学生にとって命のような本も燃やしてしまう(それも部屋の中で)、でも結局は叔母さんのお世話になって盛大な結婚式もしている・・・・
結婚した夜、ジェームスはプレイボーイを装って隠している内面の苦しみをシウロンに告白します。
それはびっくりするほど実像のレスリーと重なりました。当時人気絶頂のアイドルだったから、暗さは意識して周りには見せなかっただろうけど、何となくレスリーから感じるものがあったのでしょうか。
甘い新婚生活も束の間、やきもち妬いた欣(ヤン)から童氏と瑛叔母さんとジェームスの取引の話を聞いたシウロンは復讐の鬼となります。
欣も余計な事を言ったばかりに
怒ったジェームスに折檻され
さらに瑛に折檻され・・・
レスリーはフェミニストなんです。こんな風に女性に暴力をふるう人じゃないです!(;_;)。
疑心暗鬼となったシウロンには取引ではなくて本当に好きだから結婚したというジェームスの言葉も、もっとジェームスを信じてあげてという瑛の言葉も届かず、叔母の家に戻ってサロンで活躍し人気を集め主人のようにふるまい叔母の居場所を亡くさせます。
執念深く恨むシウロンのせいでジェームスは苦しみ笑顔をなくしてしまう。
夫婦がこんな関係じゃいけないから離婚を勧める瑛叔母さんにも
「あら、(ジム・・・ジェームスのみよじ)夫人の方が価値が高いからこのままでいいのよ。ところで欣はどこ?一言お礼をいいたくて」
・・・怖いよシウロン(*_*;。欣は失意のうちに家を出てたそうな。
そして瑛には顔を合わすたびに私を利用した悪い女と責めるので、だんだん叔母はシウロンを見るだけで心臓が苦しくなる。
その上、童氏のさらに上のお偉いさんに頼んで裁判所から瑛に借金返済の督促状を突き付けさせ追い詰める。
そのころ瑛は本気の恋をして借金の返済も助けてくれ、戦争が本格化する前に一緒に本土に逃げる約束をする。
それを知ったシウロンはその男性秦(チャン)氏(実はお友達のお父さん)を秘かに想いを寄せる友人ソウヘン(素卿・・・継母にいじめられながらも優しい性格の物語中一番いい子)をべろべろに酔わせて秦氏が泊まっているホテルの部屋まで連れて行きドアをノックしてソウヘンを置いて物陰から様子をみて、驚いた秦氏がソウヘンを介抱するのを見届けてニヤリとわらう。
そして家に帰って瑛に言うのです。
「悔しいのはあなたもジェームスも見誤ったこと。この目をえぐろうかと思ったけどやめたわ、あなたがどうなるか見たいと思ったから。
さっきついに見ることができた。やはりこの世は公平ね。この目で見たの、あなたの愛しい秦さんがホテルのバーでソウヘンとお熱くやっているのを。それから二人で部屋へ行ったわ」
そして瑛の肩を掴んで鏡台の前に無理やり座らせ
「自分をよく見て、どこにおじ様を惹きつける魅力が?目じりにはシワ、顔の肉はたるみ、じきに白髪も生える中年女のどこに!」そう言って乱暴に突き飛ばす。
驚いてホテルに駆けつけたら秦さんの部屋に眠っているソウヘンが。秦さんは女好きだけど、娘の友達ソウヘンには純粋に寝かしつけてあげたようです。でも、シウロンに吹聴された瑛にはそれがわからない。
「夢がこんなに早く終わるとは・・・」と言い残して、軍事演習のため車の無灯火規制をしている夜の街を猛スピードで運転して事故死する。・・・ほぼ自殺。
瑛のお墓の前で皆が涙ぐみ花を置いて去っていく中、ジェームスだけは察して
「この次殺されるのは俺のようだな」と言って去り、その後シウロンはお墓に向かって
「ふん!いい気味よ!」と言い放つ。
・・・シウロンを20世紀香港の呂雉と呼ばさせてもらいます。
自己中で自分の都合で周りを振り回して不幸にしても当然と考える女性ってたまにいますよね。そういうタイプには勝手に”何様勘違い症候群”と呼んでます。
まさにそんな性格なのにジェームスはシウロンが好きなんです。
ただ、ソウヘンがシウロンのたくらみに利用されたことを知り、シウロンに抗議します
「あなた、自分を神様とでも?私のこと考えた?」
「いいえ」
「あなたを友達と思ってた。あなたは・・・人間じゃないわ」
ソウヘンよく言った!一番素朴で苦労していて性格の良いソウヘンに言われたらさすがに言い返せないよね。
日本軍が攻めてきて香港は爆撃の対象に。シウロンはジェームスはどうなるか・・・
シウロンはジェームスや周りの人にさんざんひどいことをしたのに、すっかり弱気になって
「行かないで、そばにいて」と涙ぐんでジェームスに甘えて・・・
そしてやっぱりジェームスはシウロンに優しい。
こういう女が80年代香港女性のトレンドだったのでしょうか・・・
英語の題名が”Once Upon an Ordinary Girl”で、ええ!これで普通の少女なんですかΣ(・ω・ノ)ノ!私にはサイコパスにしか思えない。
シウロンの悪巧みを見てしまってるジェームスがそれでもシウロンに惚れる理由がわからない・・・
そして、これはあとから気づいたことですが、何度もとある映画のポスターが画面に表れて、シウロンの友達が自慢の父親とポスターと同じポーズをしていて、その映画を意識してこのドラマを作っていたようです。その映画は「風と共に去りぬ」。シウロンの気の強さはスカーレット・オハラになぞらえたのでしょう。それを考えると、ドラマは第二次世界大戦の頃なのに登場人物は中国風の服を着ないで洋服で通し、瑛叔母さんの白い屋敷もアメリカのお金持ち風なのが頷けます。激動の時代に逞しく生きる女性を描こうとしたのだろうな。だけど、シウロンは逞しいというより瑛叔母さんからすべてを奪って、友人を利用して自死させた女性になってしまった。
でも、
20世紀前半の英国風のハイソな青年のファッションはレスリーにとても似合っていて、レスリーが出てくると画面が明るく華やかになりました。
実は途中から感じてたのです。物語をついつい追ってしまう私ですが、本当の目的はレスリーのいろんなファッションを着こなすかっこ良さなんだと。
素敵なレスリーを私なりに選んでみました。
瑛叔母さん、化粧が強烈に濃い・・・
そして
お金持ちのお坊ちゃんで、傲慢だし一見軽薄そうだけど、心に悲しみを秘めて、甘えん坊でほっとけないそして好きな人にはずっとknightでい続けるジェームスをそのままレスリーは体現してました。
周りから圧倒的にぬきんでて端正な顔立ちのレスリーをこのドラマはとても効果的に魅せてくれたんだと
おススメして魅せてくださった方に感謝です
20代のレスリーの美しさを堪能しました。
それをそのままコメントとして出すには少々(いや、かなり…)不適切なので、
言葉を綺麗に直したら味気が全く無くなってしまいましたので、多少の毒舌
お許し下さい
「フォーエヴァー・ラバーズ」、レンタルで1,2巻を借りました。
第1話目、グォロンさんなかなか出て来ません。(「武林世家」もそうだったじゃん)
第2話、グォロンさん出てきたら拍手したくなりました(東映時代劇じゃないって)。
DVD2巻目を見た時点でイジョーに気に入ってしまいまして、某オークションで
R落ち版全巻落札。まるで私に落札して頂戴、落籍せて頂戴(←言い過ぎ)と
言わんばかりのタイミングで出品されていて、即落だったので即落。
この作品を見ている時は、りーみん見ている時間よりグォロンさん見ている
時間の方がはるかに多かった。(遵命、劉公子に殴られる)
この物語の女主人公・シウロン気が強ぇ強ぇツンとすまして気高く
崇高でマッターホルンみてぇなオナゴ。そのマッターホルンが本土で両親亡くして
大学の学費出してもらう+衣食住の確保の為に女衒の叔母上に頼る。
超アタマの悪い私、イン叔母上が女衒だって事に気づくの遅っそい。
イン叔母上邸に居候しているオナゴ達の意味が物語の最後の方に
なるまで解らなかった(←バカ)。シウロンそんな環境で自分の純潔(なのか?)
守るには鉄壁の防御を張り巡らし、難攻不落のくちょ堅固な城の如く、
且つマッターホルンみたいにツンとしていなければ娼婦たちと同じに
見られるモンなぁ・・・。シウロンのマッターホルン対応にも意味が有る。
そのイビツな女衒邸宅にヒョイヒョイ遊びに来るのがジェームス@グォロンさん。
プレイボーイのジェームス、半端じゃなくカッコ良いし(お肌ぴちぴち)お金持ちで
スタイリッシュだし、何っしろ魅力的だ♡ シウロン、惹かれてるくせに頑固
張りやんの。ジャームスも金出しゃすぐに登れる低い山よっか、金出しても
動じねぇマッターホルンに興味を示す。
マッターホルン(シウロン)と登山者(ジェームス)の攻防戦の演出に遵命、
やたらと興奮してしまい、野球場の外野のオッサンと化して、大声援を
送るワ、ツボにはまった演出にはペットボトル投げて応援するワで凄かった。
プレイボーイで軽薄そうに見えるのに、中身は凄んげぇ男らしーーーーい
ジェームス@グォロンさんを堪能させて頂きました。
天国のグォロンさん、良い物をみせて頂きましてありがとうございました
崇高でマッターホルンみてぇなオナゴ
マッターホルン(シウロン)と登山者(ジェームス)の攻防戦の演出
・・・なるほど・・・。
シウロンの事が理解できなかったのだけど、マッターホルン、もしくは難攻不落の城で見方が変わってきました。
日本人は相手に嫌われないようにとりあえず愛想笑いをしてその場を取り作るけど、そういえばどこかで聞いたことがあります、中国ではそんなことしたら気があると間違えられて襲われてしまうって。また愛想笑いをする方がはしたない女に見られると。
中国人のシウロンはまずは育ちのいい中国女性の基本の態度をしてたんだ。
そしてそんな態度に慣れている中国男性はむしろマッターホルンのごとくお高く留まる女性に征服欲をかきたてられる登山者になるようですね。
もちろん、高い山になるには能力や美貌など備わっていなければならなくて、彼女はそれを持っていて、そんな女性を恋人もしくは妻にするのは男性のステータスになる。だからできるだけ高い山を登山したがる。
思えばジェームスはもうすでにかなり高い所まで上り詰めた登山者で、見上げて見えるのはシウロンしかいなかったのでしょうね。それがとんでもない難所続きで、登頂に火山口をもつ危険な山でも、むしろその困難さが余計に挑戦する心に火をつけさせてしまう。
ホントはもっと足場の良い緑豊かな山もあったとは思うけど、魅力を感じなかったのでしょうねえ。
うん、ジェームスもお高く留まるシウロンとの駆け引きを楽しんでました♪
そうやってみると欣の不用意な発言がすべてをおじゃんにして暗転させてしまったのですよね。
難攻不落のくちょ堅固な城の如く、
且つマッターホルンみたいにツンとしていなければ娼婦たちと同じに見られるモンなぁ・・・。
そういう場所に住んだから余計男性には気を付けていたのも納得。
・・・ただ瑛叔母さんが「シウロンは欣やほかの子たちとは立場が違うのよ」と言ってたし、意外にもいい人だったんで、もう少し感謝してもいいのじゃないかなとも思うんです。後半は瑛叔母さんが可哀想になっちゃって・・・
ジェームスは好きな人が悪事をしても見捨てなかった。
シウロンをちゃんとわかってたのでしょうね、本心はジェームスをとても愛していて、だからこそ許せなかった思いを。
そんなジェームスがカッコイイ!
このドラマの見方を自分の視野だけでなく、新しい視点で見るヒントをいただき、おかげさまで奥行が少し見えてきました
ありがとうです!(*'ω'*)ゞ
そして遵命さんのアニキ的な文章、爽快で好きです!(^^)!