日々是好日

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白山遠望

2016年03月21日 | 日記
 3/21の金沢は気持ちよく晴れ渡り、春近しを思わせました。
 家にこもっている場合ではないと所用を終えた夕方4時、カメラを携えて家を出ました。犀川縁の散歩のつもりだったのですが、思いの他に風はまだ冷たく時間も遅いし、それより何より、医王山方面の山々の姿がいつも以上にくっきりとすぐ近くに明瞭に見えているので、眺望の良いところということで卯辰山まで車で出かけることにしました。
 思った通りで、いや期待以上に、今までで一番といっても過言ではないくらいの山々の姿でした。何しろ白山まで拝むことが出来たのですから。
 何度も通っている展望台から白山が見えるなんて全く知りませんでした。なるほど案内板には白山の文字があるのを今日確認しましたが、といっても文字だけで白山の姿は案内板には写っていないのですから、いまだかつてその方向に白山らしき姿など見たことがなかったし、見えるなんて期待したこともなかったのは自然な流れといって差支えないはずです。しかしながら、今日は確実に、一段高いところに真っ白い白山が鮮明に顔を出していました。
 やっぱりお天気に誘われてこの展望台まで足を運んでこられたという、傍におられた、詳しそうな年配の方に確認しましたが、間違いないということでした。日本200名山を制覇したといってましたからほんとに間違いないはずです。というより、何より他の山々を従えて盟主ぜんとした眺めですから、やっぱり間違いないです。
 お隣の立山を眺めて大友家持は何首も歌を詠んでいるそうですが、私も白山で一首詠みたいところだったのですが、何のセンテンス(?)も浮かびません。歌を詠めるのが立身出世の必須条件のひとつという奈良の都の時代にあったとしても、私の場合はやはり名をあげることなどかなわなかったわけで、結局、昔も今も私自身の境遇は大して変わらないのかーと変に納得させられた一瞬でありました。
 帰宅してから、パソコンに取り込んだ、望遠で撮った画像を拡大して確認しましたが、今まであちこちで眺めてきた白山の姿がそこにはありました。雪のない黒い部分が目立つ周囲の山の中にあって、ひとり真っ白い姿が際立っておりました。冬の空気は澄んでいるといいますが、本当に今日はそんな日だったのだと思います。

画像中ほどの白い峰々(見越山、高三郎山、奈良岳、大笠山など)が途切れた右側の黒が目立つ山の後方にちょっぴり白い頭を出しているのが白山です。2枚目の画像はその望遠画像です。1枚目の画像では右端奥に見えています。
 
 市民憩いの卯辰山はお天気が良いとはいえ、まだまだ冬ですので人出はほとんどありませんでしたが、あと10日もすれば桜が満開で賑わうはずです。今や遅しと桜の木には蕾が鈴なりでした。