ボランティアグループきずな活動BLOG

東日本太平洋沖大震災復旧・復興ボランティアグループ「きずな」の活動ブログです。

特派員さゆっぺの仙台滞在報告(5)感じたことを中心に

2011-04-22 13:31:16 | 報告

今日は、夕方に結構揺れた地震がありました。

でも、周りのスタッフの方も、
避難所の方もそこまで動揺されていない姿に、
この1カ月の余震の多さを感じました。

今日は、感じたこと多めの報告です。

自分がやってること自体は目新しいことはそんなにないので。。

4/21の動き

8:20  災害ボラセン到着
    備品貸出準備
9:00  ボランティア受付開始
    ひと段落ついたあとは、しくみづくりに精を出す
11:30 ボランティアを送るバスに便乗し、津波被害の大きい住宅地区へ
13:00 休憩
13:30 ボランティア対応
    対応としくみづくり
17:30 終了

今日、とても印象に残っている出来事は、
「この地区には、家の前に2軒の家が流されてきたりしてるところだから、(作業が)大変なんですよ。」と、現地の方が言われた言葉に、
同じように「作業が大変だ」と思った自分がいたことです。

家の前に、2軒の家が流されていまもあるという状況自体、
大変異常なことであるのに、それを異常ではないと受け取っている自分がいます。

たった3日間でこうなっているのですから、
被災された方の、「まぁ、仕方ないよね」という類の言葉は、
本当にもう、そう言うしかないな、と思いました。

そう言うことにより、自身の心を落ち着けておられるというのもあるでしょうし、
むしろ今後、どのようにその思いと付き合っていかれるのか、心がおだやかになられるための支援は、いまではなく、衣食住が保障されたあとに必要なのではないかと思いました。

FMせんだいから流れてくるDJさんの言葉の中に「安心して生活できるようになるために」という言葉が多く使われています。

ボラセンが避難所と併設されていることで、感じることは、避難所にいる限り、
心から安心して生活することはできないのではないか、ということです。

避難所は、消毒液のにおいにあふれています。

津波による泥やヘドロが乾き、粉じんとなって、避難所の中に入り込んでいること。
また、各種感染症対策のために、消毒を随時行うことは、理解できるのですが、自分の家だと、そこまで消毒液のにおいが充満することもないでしょう。

だれしもが、自分の家のにおいというものに、安心感を覚えるのではないか。
そう感じました。

また、昨日から、写真やランドセルなど、所持者がわからないものが、
きれいに洗われて、避難所の外に並べられています。

それを被災者の方が食い入るように見つめておられること。
その中で、ご自身の流されたものを探しにいかれた方が、
ほかの家から流れてきた写真などをていねいに集めて、ボラセンに持ってこられた姿を見て、写真などの思い出に残された安心感も大きいのだろうなぁ、と感じました。


今日は、途中に、泥かきの作業を依頼されている地区に行く機会をいただきました。
道の泥やがれきはだいぶ片付いているので、一見きれいに見えるのですが、
各住宅の土や壁には白いものが浮いていて、それが塩分であることは一目でわかりました。
今後、そういった塩分を多く含んだ土を入れ替えたりもしていかなくてはならないでしょうし、塩分によって、劣化がすすみやすくなっているものも多くあるでしょうから、そういったニーズも出てくるのではないかと思いました。


今日のところの報告と雑感は以上です。

明日で、仙台滞在が終了します。

明日一日、自分ができることをして帰りたいと思います!

それでは。

松村幸裕子

写真

2011-04-22 11:55:27 | 報告

現地の写真をまとめてアップしたいと思います。



多賀城市にて。大きな幹線道路を超えて津波が押し寄せた。3本のラインがくっきりと残っている。




津波被災地域で唯一のお店。



海側とは反対側も、このように手つかずの状態のままの地域もある。



人が住んでいる住んでいない、によって優先度が変わってくる。



がれきが山積みになったガソリンスタンド。海側にあったので、おそらく道路にあったものがここにいったん集められている。



老人ホーム。建物はしっかりと残っているが、中は見える限り、いろんなものが散乱。



右手奥の建物の窓を見ると、津波がきた線がくっきり残っている。



松林がひろがっていたところ。



市街地から津波被害の大きな地域に入っていく途中に、すでに撤去された車がスクラップとなって、山積みにされている。



沿岸部を走っている仙石線の車両と思われる。一両だけなので、ほかの車両もどこかにあるのかな。。



車が通っていた道路は、沿岸部に一番近い道路で、海側はほとんど手つかずの状態。真ん中にある白い車は、救急車。



住居が残り、多くの避難者がおられる地域。その中で、桜が咲いている。塩害で枯れないか心配。




災害ボラセン近くの道路。見ての通りデコボコ。



川を津波がさかのぼり、それによって押し流されそのままになっている家。