昨今の菓子製造に関わる技術や原料・素材、包材などの飛躍的な進歩によって、お菓子の流通や生産・販売体系は大きく変化しています。
「きたみスイーツ研究会」は新しい技術や知見など、菓子製造に関する最新の情報を取り入れ、時代のニーズにも対応しながら業界の活性化を目指す組織として、北見市内の菓子業界の有志により発足しました。
今日(25日:水)、同研究会が主催する第一回目の技術講習会をオホーツク圏地域食品加工技術センターで開催しました。
甘いものに目がないとよくいいます。私もそうです。
でも、食べたいけど太りたくない。
お菓子における「糖分(糖質)」というのは、単に味覚の上での甘味としての役割だけでなく、そのものの保存を良くしたり形を保持したりいろいろな役目を持っています。
ですからある程度の糖分がなければ、お菓子として本来は成り立たちません。
20~30年前は和菓子でも洋菓子でも、お菓子といえば甘くて当たり前でしたが、現代の食志向の中で「甘さを抑えたお菓子」というのが好まれるようになってから、お菓子屋さんにとってこの「甘さを抑える」ことは重大な関心事でもあります。
当然、材料の砂糖を減らせば甘さは抑えられますが、そうなると日持ちがしなくなり、さらに型崩れをおこして美味しそうに見えなくなってしまいます。
そこで、砂糖以外の甘味料を使った「甘味を抑えたお菓子」を作る技術や素材がどんどん開発され、私たちもそれらを日常的に食べられるようになってきました。
今日の講習会は、その甘味料(糖質素材)としてはとてもポピュラーなもので、あらゆる食品業界で使われるようになった「トレハロース」を製造販売する林原商事から講師をお招きし、糖質の基礎理論やトレハロースの機能、和洋菓子への利用のポイントなどについて学びました。
きたみスイーツ研究会 会長の渡辺様が進行役。
参加者は網走管内の菓子製造業者を中心に29名。
講師は株式会社林原商事Lプラザアシスタントディレクターの竹森様。
90分間の講義でしたが、難しい糖質の理論を本当に分かりやすく説明してくださいます。
食品以外にも化粧品などにも利用されているトレハロース
この当の特性を利用した商品は、既に7千社から2万種類に及びます。
時間がたっても硬くならない餅菓子やしっとりとした状態が長持ちする求肥(ぎゅうひ)素材などを直にふれてその効果をみているところ。
たぶん参加されたお菓子屋さん達は、普段の菓子作りのなかでこの素材をどう活かせるか、そして商品の品質がどう変わるかなどいろいろと考えながら講習を受けていたと思います。
お菓子の専門家ではない私は、すっかり試食品の虜に。
「やわらかぁ~い」とか、「おいしぃ~」ぐらいの感想しか出てきません。
最近ではコンビニエンスストアでもロールケーキやシュークリームなどの洋生菓子が売られています。これらの多くは冷凍技術や素材開発の賜物です。
お菓子の魅力とお店選びというものは、今日の話とはまた違った次元のこととはいえ、時代の波を捉えながらも、それぞれの信条に合わせた技術や素材の取捨選択というものがあると思います。
今日の講習を参加者の皆さんにも大いに参考にしていただき、また今後もいろいろな講習会をきたみスイーツ研究会とともに企画したいと思います。
株式会社林原商事
→ http://www.hayashibarashoji.jp/
今日もご覧くださりありがとうございました。
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