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すむをつむぐ

ひとつの家ができるまでの、
家を取り巻く様々なものがたり。

柿渋塗1回目

2010-07-08 | 日々のこと
横浜こ邸の柿渋塗が終わり、
一呼吸置いて・・・
始まりました!柿渋塗!!
8月末に上棟予定ですので、
これから週に1度のペースで、
飯能に通うことになります。

刷毛、手袋、雑巾・・・と道具類を新調し、
気分新たに、スタートです。

前回は、ヒノキ中心でしたが、
今回は、スギ中心になります。
塗り心地もかなり変わるので、
比較すると面白いです。

今回は、平日作業が多くなりますが、
ご都合つく方は、是非お手伝いに来てください。

空がきれいに見れることが、良くあります!



とても良いことも・・・

2010-07-06 | 日々のこと
鎌倉に、晩夏上棟予定の住宅の
基礎工事が始まりました。

この土地は、山を削って作った土地です。
とても固く、地震で崩れる心配も少なく、
安心して暮らせる土地ですが・・・
穴を掘るのが大変!!!

基礎工事中、いつもフル稼働しているユンボは、
おとなしく静止。
代わりに、掘削機を使って、
職人さんが、手作業で少しづつ掘り進んでいます。



固いだけでなく、暑い・・・

固い地盤は、とても良いことですが、
固すぎるというのも、
ちょっと困りものです。

しっかりした地盤の上に、
しっかりした基礎ができます。

基礎屋さん、暑い中とても大変ですが、
くれぐれも倒れないよう、
よろしくお願いします。

白い天井

2010-07-05 | 日々のこと
きらくなたてものや、今日のトピックはなんといっても、
天井に使う、石膏のサンプルの見学です。
左官屋さんは、石膏も扱える方々。
いつか、その技術を見たい!!
と思っていたので、本番がとても楽しみです。

こちらのイメージと、左官屋さんの経験と知識と、イメージと。
重なって、きっと素敵な天井になると思います。

なかなか重厚な空間になりそうです。

夫婦小鳩箸置き

2010-06-29 | 日々のこと
今日、小鳩の箸置きが家に届きました。
これは、友達の結婚祝いの一つに、
陶芸作家の友達のところで作った、夫婦小鳩箸置き。

小さくても、何か自分の作ったものをと思い、
箸置きを作ることにしました。
鳩というよりは、鴨?
一応、鳥には見えるし、そこそこの出来映えに
満足しているところです。

いつまでも、仲良くね。



台湾週間

2010-06-27 | 日々のこと
お休みをいただいて、6日間台湾に行ってきました。
久しぶりの、海外旅行。
近いけれども、やっぱり外国。
日本ではない、文化と空気を沢山吸って、浸って
とても良いリフレッシュができました。
事務所の皆さん、どうもありがとうございました。


台北市、二二八和平公園内にある、廟。
赤い提灯と、赤い蝋燭が、幻想的でした。
こういった廟が、町の中に点在しています。


  
台北から南下した、花蓮という町の朝市。
果物が沢山並んでいて、南国空気が漂います。



花蓮を起点に、太魯閣渓谷へ。
この渓谷は、大理石でできているので、全体的に白っぽい表情です。
眼下を流れる川は、石灰分が流出しているため、白く濁っています。
生き物が住めない川です。
切り立った険しい白い崖は、とても中国、台湾らしい風景でした。


  
狙ってか、狙わずか、草屋根の玄関。
亜熱帯気候のせいか、
ちょっとしたところで勢いよく、植物が茂っています。
簡素ですが、雰囲気のある住宅が、まだまだ沢山あります。


  
映画のシーンにも使われた、昔ながらの街並みが残る、仇分。
観光地なだけあって、ものすごい人で賑わっていました。
路地を入った静かなところの方が、魅力的だったりしますよね。


台湾といえば、お茶。烏龍茶です。
日本のお茶と違って、茶葉が丸くなっていて、
お湯で広がると、葉っぱの形そのままになります。
緑茶に似た、さわやかな香りのお茶でした。
火鉢を横に、お湯を足し足し、
何時間でもおしゃべりしているらしいです。
素敵な文化!



士林観光夜市。
食べ物、飲み物、服、服、服・・・・
屋台や露店などがずらーっと並ぶ夜市です。
竹下通りみたいなエネルギーの市でした。
台湾人に大人気だった屋台。
野菜や肉、魚介などなどを茹でただけの様な食べ物。
自分で欲しいものを籠に入れ、お店の人に渡すと、
食べやすいようにハサミでカットしながら
袋の中に、ごちゃ混ぜに入れてくれます。
どんな味なんだろう・・・



最終日の朝。
遠くにうっすらニョキッと見えるのが、台北101。
101階建の超高層ビルです。
大晦日には、花火が打ち上げられてすごいことになるみたいです。

町の中心にいても、どこにいても、
朝は静かで、ゆっくりと夜が明けます。
埃まみれの台北の空気だけど、
お腹の奥まで吸いこんで、明日から仕事頑張ろう!
と気持ち良く思い、明日のために
もう一度、心地よく休眠。

横浜こ邸上棟!!

2010-06-19 | 日々のこと
あ~、本当に良かった!!
と、久々に心底思いました。

休みなく、準備を続けてきた大工さんたち、
酷暑と豪雨のなか作業をしてくださった、
応援の大工さん、左官屋さん、水道屋さん、電気屋さん、
板金屋さん、基礎屋さん・・・
3日間という、長丁場ずっと見守ってくださった建て主さん、
皆さん、本当にお疲れ様でした。

大きな怪我もなく、無事に上棟でき、
本当に良かったです。

今回は、柿渋塗りもなかなか手強かったですし、
今日までの、大工さんのご苦労も間近に見ていたので、
上棟の感慨も一入です。

1日目

水道屋さんも思いっきり、かけやを振ってます。

2日目

1日目では、2階の柱まで組み上がったので、
2日目は、軒桁廻りから開始。


ホゾ穴とホゾ(出っ張り)が合っているか、
確認しながら、ゆっくりと下ろしていきます。


棟が上がって、垂木を配ります。
下から見上げている方が、足がすくんでしまいます。

3日目

大分飛びますが、下屋の軒桁をおさめているところ。


天秤梁をおさめているところ。
この家の見せ場の一つです。




途中で間違いを発見し、凍りつく場面もありましたが、
気を取り直し、皆で修正してくださいました。

そんなこともあったので、作業が終わったのは、8時頃。
途中、今日建たないのではないか・・・
と弱気になったりもしましたが、
さすが、大工さんたちの気合で、今日上棟となりました。



建て方は、大工さん始め沢山の職人さんが集結し、
皆の力で、一つの家を建てます。

人の手で、こんなにも大きな物を作っているのだ、
と実感できる日でもあります。
他者の入るすきのない、気合と気迫に満ちた大工たちの、
一番かっこいい日でもあります。

そして、何より
この皆と、一緒に仕事ができて、家づくりができて、
すごく幸せだな~と、
幸福感と充実感に満たされる日でもあります。

建て主さんの笑顔も見られますしね。
一番好きな日かもしれません。

空間の彩どり

2010-06-09 | 日々のこと
八王子や邸が、そろそろ完成です。
そこで、
今日は、大工さん、電気屋さん、きらくなたてものやの
みんなで、大掃除。

梁の上から、床の上まで、
掃いて、拭いて。
養生も、埃も拭い去ったあとには、



しっとりと落ち着いた、和の空間。



その空間に早速、建て主さんが、
壺やお皿や、お花など・・・
彩りを添えてくださいました。

何も置かれていない空間は、
それはそれで、美しいですが、
やはり、
建て主さんらしさが、
空間に滲み出ている時の方が、
私は、好きです。
人の気配を感じられますしね。



職人さんたちの、粋な細工を見つけることも
現場に行く楽しみの一つです。

袖壁の納まり。
木材がコーナーで納まる場合、
どちらかを伸ばす納まりが多いのですが、
これはどちらの小口も見えない、
留めの納まり。
一枚の木から作っているので、
縦から横へ、木目が切れずに、
続いています。



ダボの細工。
ビス穴を隠すための埋木ですが、
通常は、丸。
今回は平屋で、破風板も鼻隠しも良く見えるので、
すてきな細工の、ダボにしてくれました。
小さなことですが、ピリッとききますね。



玄関戸のサムターン。
味気のないサムーンしかなかったようで、
建具屋さんのすてきな計らいで
桜の木のサムターンになりました。
桜の色もとてもきれい。



こうやって、
それぞれの職種の方が、
それぞれの方法で、
その人らしさを、仕事に添えてくださるのが、
いつも、感心させられ、嬉しくなって、
見つけた時は、つい笑顔になってしまいます。




縦横ナナメ

2010-06-02 | 日々のこと
栃木県からの帰りに、
鎌倉「た邸」の刻みをしている
大工さんの作業場、飯能へ。

ここの家は、
二つの切妻屋根が「L字」で重なった屋根になるので、
隅木と谷木があります。
勾配と勾配が、45度で重なる部分。

母屋にこんな感じで、斜めに乗っかってきます。



横も縦も、斜めにかかってくるので、
とても複雑。

こちらは、隅木と垂木とが絡む部分。
上下が逆さまに写っていますが、
複雑なカタチになっています。



切妻屋根にしか、見慣れていないので、
一気にややこしく感じます。

奈落の底を見る

2010-06-02 | 日々のこと
八王子や邸の外構に使う大谷石の
採石場と加工場の見学に栃木県へ

さすが、産地ともなるといたるところに
大谷石、大谷石、大谷石・・・

大谷石の白く柔らかい表情でできた町並みは、
そのまま、やわらかくてやさしい、
伸びやかな印象を待つ風景でした。

採石場に行くまでは、
山を切り崩し、石を切り出しているのかと
想像していましたが、
実際は、
深く深く、穴を掘り、
その奥底から石を掘りだしているのでした。

目が慣れなければ、
「底」を見ることができないほど、
深い穴。


現在は、作業員の方がお一人で、
石を切り出す作業をされているようです。
一度降りると、なかなか地上には上がらないそうで、
ほぼ一日を暗い穴の中で、一人過ごすことになります。
大変な仕事です。



見たこともない、様々な機械があり、
映画や絵本の中の様な、
なんとも言えない、雰囲気です。
最盛期には、大きな音をたてて、
動いていたのでしょうか。



壺や石柱などに加工された石たち。
ちょっと南方よりな香りがします。






森の学校

2010-05-24 | 日々のこと
しとしとと、雨の降る中
東京あきる野市の森へ。

山を守るため、森を守るため、
私たちに何ができるだろうか。

山と町、山の人と町の人とをつなぐこと。
そして・・・
これから楽しそうなプロジェクトが
始まりそうな「森の学校」へ行きました。

森の中を案内してくださりながら、
今は使っていない作業小屋の活用計画や
蔵の活用計画など、今後の楽しそうな計画の
お話も伺うことができました。

東京にこんなにも豊かな森があることは、
あまり知られていないことかもしれません。
近くに居るのに、あまり知らない場所です。

手を入れている森と、手を入れていない森と、
実際に行ってみると、その違いの大きさに
驚きます。

もっと日本の木を使えば森を守れる
とは、一概には言えないかもしれませんが、
豊かな森があること、
人の手が入っている森は、気持の良いこと、
身近に存在していること、
私たちの場合、
まずは「木材」として使うことで、
森との繋がりを感じ、強くしていければ、
と思いました。

森の中に入ると、雨で洗われた空気が清々しく
とても気持ちが良かったです。
単純に、気持の良い場所を失くしたくは
ないですもんね。

山からは、
沢山のおみやげもいただけますし。