すむをつむぐ

ひとつの家ができるまでの、
家を取り巻く様々なものがたり。

2階の床貼りが始まりました。

2009-06-28 | 家づくりとその後
床が貼られて、壁が塗られると
ぐっと部屋らしくなります。
空間も把握しやすくなるので、
完成後の部屋のイメージも掴みやすくなります。

床が貼られ、足もとの不安が
少なくなったせいか、
なんだか部屋が広く感じられます。
気のせいかな~。

小さな職人

2009-06-23 | 家づくりとその後
今日は、焼き杉作業のお手伝いに来てくださった
O家の皆さんが荒壁土塗りの体験に来てくださいました。

お兄ちゃんは壁塗りを
妹さんはさえとりを。
最初のうちは、難しそうにしていましたが
すぐにコツを掴んで、
2人とも一生懸命がんばってくれました。
お兄ちゃんは、休憩もそこそこに、
ずっと壁塗りをしたかったようで・・・。
そろそろ左官屋さんに弟子入りかな?
仕事が丁寧なので、職人さんに向いてそうですよ!

仕事終わりに左官屋さんが様子を見に来てくださいました。
様子によっては手直しをしていただく予定でしたが、
手直しもなく、O家の壁塗り100点満点をもらいましたよ。
今日は塗る壁の量が少なくて、
ちょっと物足りなかったかもしれませんが、
次の現場では、壁塗り自主施工です!
O家の皆さん、お待ちしてまーす!!

今日のように、現場を見に来てくださると、
完成した建物では、見られない部分や、
味わえない雰囲気も体験していただけるので、
伝統構法の建物が、様々な職人さんたちの手によって
丁寧に作られていることをダイレクトに
感じていただけるのではないかな
と思っています。
隣で作業していますからね。

今日のために、土を用意してくださったり、
養生をしっかりしておいてくださったり、
子どもたちと遊んでくれたり、
左官屋さんも大工さんもありがとうございました。

年季と感覚

2009-06-18 | 家づくりとその後
懸念されていたミキサーも、
左官屋さんと大工さんたちの手で無事に
泥プールの前に設置できました。
敷地が狭く、足場の架かった状況では、
大きなモノ、長いモノの移動がとても大変です。
今回は、3尺間をなんとか
すり抜けられた様なので、良かった!

さて、一年物の土の様子はというと、
トロトロな灰緑の土に。
古い藁はすっかり分解されて
細かな繊維だけが残っています。
それと、牧場の匂い。
荒壁と言えば、この匂いです。
隣で、柿渋を塗っていたので、
ちょっと複雑な匂いになっていましたが。

寝かせた土は、ミキサーに入れ撹拌し、
藁と水を加え、塗りやすい状態に調整します。
取り出す土の状態により、
藁の量、水の量を調整しているそうです。
配合は感覚の世界ですね。

今日から荒壁土を塗り始めるということで、
柿渋塗を手伝ってくださった方が
見に来てくださいました。
自分たちで小舞を掻き、土をつくり、塗る・・・
とセルフビルドの小屋作りを計画されている
皆さんだったので、小舞かきと土塗りと
両方を見て、体験していただける機会になり、
良かったです。

ちょっと手伝わせていただきましたが、
泥をつけるのは結構難しく、
貫を汚さないように、泥を落とさないように、
デコボコにならないように・・・
と思っていても、そう上手くはできません。
左官屋さんの塗ったところと、
自分たちが塗ったところと、一目瞭然。
裏の土の出方も、左官屋さんは均一ですが、
こちらは、表と同じくデコボコに。
年季が要ですね。

コテの使い方も難しいので、
最初は泥を丸めて素手でつけていった方が
上手くいくようです。
この時期なら、冷たい泥も気持ちいいですしね。

進んでいくのは、とても嬉しいのですが、
竹小舞の見納めの時期が近づいてきている、
ということなので、ちょっと残念な気もします。











タイミング

2009-06-17 | 家づくりとその後
左官屋さんの手で、竹小舞がどんどんできてきています。
そこへ、電気屋さんの登場。
竹小舞が終わり、荒壁土をつける前に、
スイッチボックスなどを取り付けなければいけないので、
ちょうど良いタイミングです。
こちらから、連絡しなければいけないのに、
いつもタイミングを見計らって来てくださるので、
つい連絡がおろそかに・・・。

写真は、小屋裏収納からもう一つの小屋裏収納を見たところ。
妻面は、三角の面が多いうえに、
柱と窓の間に小さな隙間のできる部分もあるので、
とても大変そうです。
丸竹の小舞だったり、小舞を斜めに掻いたり・・・
見ている方は、一つの面に色々な小舞を
見ることができますが・・・。

明日は、いよいよ荒壁土を塗り始めます。
一年寝かせた土はどんなかな?




焼き杉②

2009-06-13 | 家づくりとその後
天気予報の気になる数日でしたが、
なんとか、雨に降られずにすみ、
一日作業ができました。

今日は、先週に引き続き
大学の先生と学生さんたちと、
焼き杉板貼りのマンションにお住まいの方々!
そのマンションのインフィルの設計士さんと
静岡の設計士さん
きらくなたてものやの皆さんと
午後から家族。
大人15名、子ども4名での作業でした。

今日も大勢のご参加、遠くからの方もありがとうございました。

経験者の方も多く、作業が早い!
おかげさまで、予定よりも1日早く作業が完了しました。

小さい子どもたちが走りまわったり、
途中、お手伝いしたり、
賑やかな声の中の作業は、
3年前の灼熱の焼き杉作業の日々を思い出しますね。
みんな、お兄ちゃんになり、お姉ちゃんになり、
なんだか、しみじみしちゃいます。

大学生の皆さんは、学園祭で焼き杉を使った
カフェをつくるそう。
2日間お手伝いをしていただいて、どうでしたか?
作業場所の確保大変そうですが、
完成したら是非教えてくださいね~

作業をしている横、
吉岡木材さんのチップの山の上では、
苺と薬草のお店が開店していました。
お金はチップ。
女の子2人で、かわいくディスプレイして、
営業も上手だったな。

皆さん、作業楽しんでいただけていたら嬉しいです。
外壁の張り始めは、7月になってから。
また、様子を見に来てくださいね。

板が早く乾きますように。











柿渋塗再び

2009-06-10 | 家づくりとその後
窓枠や巾木などの加工が終わったので、
取り付ける前に、柿渋を塗ります。

構造材の様な量ではありませんが、
朝、現場に行くと、どかんと結構な量の木材が・・・
2人での作業だったので、夕方には無事に終了。
1人で塗っていたら、3時過ぎには
ちょっと悲しくなっていただろう
と思います。
終わって、良かった。

今日は、大工さんと左官屋さんが、
引き続き、壁廻りと床廻りを進めています。
午前中は、板金屋さんが壁の水切りに
ガルバリウム鋼板を巻いてくれました。
折ったり、切ったり、折ったり。
正確な折り紙を見ているようです。

今まで現場は、コンクリートの基礎と木材だけの
すっきりとした様子でしたが、
今は、瓦や竹小舞や板金、サッシや配管・配線など
色々な要素が加わって、賑やかになってきました。
それに伴い、職人のみなさんも、
日毎にメンバーが入れ替わり。

これから、ますます賑やかになってきます。







桂の板

2009-06-09 | 家づくりとその後
玄関の建具には、桂の板を使います。
桂は、おとなしい、やさしい雰囲気の表情をしています。
この板の心の部分を取り、2枚に割いて使います。
一応、デザインは決まっていますが、
木の表情を見て、建具屋さんと相談しながら
デザインを決めていきます。

材木としては関係ないのですが、
桂の葉は紅葉すると、ちょっと砂糖を焦がしたような
とても甘い香りがします。
葉っぱの匂いとは思えないほどの、甘い香りです。

桂の木は、水の近くを好むので、
森に入る人は、この匂いを頼りに水場を探したそうです。

甘い香りと、かわいらしい葉っぱのかたちと、
ちらちらと黄色く輝く紅葉の様子と、
板の表情の前に、桂の木を好きになった理由です。

秋に、森や山に行くことがあれば、
甘い匂いの木を探してみてください。
初めて嗅ぐと、ちょっとびっくりしますよ。


焼杉作業①

2009-06-07 | 家づくりとその後
今日は、焼き杉作業の初日です。
雨、雨、雨の日々でしたが、
今日だけ、ぽこっと晴天の一日でした。
すがすがしいを通り越し、真夏のような暑さ。
皆さん、暑さ大丈夫だったかな?

参加者は、大学の先生、助手の方とその学生さん3名、
柿渋塗にもお手伝いに来てくださった方とそのお友達、
以前の建て主さん、
そして、板金屋さん、電気屋さんに大工さんたち、
きらくなたてものやの皆さんと、家族。
計17名での作業でした。
皆さん、暑い中ありがとうございました。

大工さんが作ってくださったウマ(作業台)の活躍もあり、
230枚中125枚、を仕上げました!
作業は3日間を予定しており、終わるのだろうかと
不安でしたが、なんとかなりそうで一安心。
みなさんのおかげです!

焼き杉+ベンガラの仕上げは、昨年も制作しましたが、
前回は、ダークボルドー、
今回は、黄色のベンガラを油に混ぜています。
黄色のベンガラは、黄色い板にする為ではなく、
煤の黒色を抑えるために混ぜてみました。
が、なかなか色味を揃えるのが難しい。

焼く→ベンガラ油を塗る→摺り込む→乾かす
磨く→(色味調整で油を塗る)→乾かす→磨く
とちょっと工程が多くなってしまいましたが、
お陰様で、夕陽の射した焼き杉板はきれいでしたね。
夕陽もきれいだったし。
暑い中、なかなかの体力仕事お疲れ様でした。

気づけば、みんな揃ってまっくろに。
こんなに黒くなることもあまりないと思うので、
是非是非、体験しに、遊びに来てください。
次回は13日、
14日が最終日です!!








床と窓と進行中

2009-06-06 | 家づくりとその後
1階の捨て張も終わって、大工さん2人は床根太を施工中。
30㎝間隔に設置していきますが、
敷居の下などには、間にもう1ヶ所ずつ入れ、補強します。

2階では、窓枠の加工のための実測中。
種類ごとに採寸し、1/1の施工図に落としていきます。

今日は、残りのサッシの搬入に硝子屋さんも来ています。
硝子をはめ込み、サッシの動きを確認し、
仕上げに防火認定のシールを貼っていきます。
準防火地域なので、防火ガラスにしなければなりません。
できれば、全部網の入っていないガラスの方が、
きれいなんですけどね。

いらかのなみの

2009-06-04 | 家づくりとその後
やっと、屋根の工事が完成しました。
雨も続き、手間も多くかかってしまいましたが、
屋根屋さん、お疲れ様でした。
写真のアングルとは違いますが、斜めから見ると、
瓦の線がとても美しく、遠くからでも目を惹きます。
五十嵐さんの瓦と、金子さんの丁寧な葺き方と、
二つが重なって、この屋根なんですね。

屋根が完成し、屋根の下では、
1階の2重床の捨て張が完成間近です。
床ができるとぐっと、「家」らしくなってきます。

これから始まる梅雨も、屋根がかかったので、
安心して迎えられますね。
明日には樋もつくので、梅雨支度は万全かな。

きれいな屋根に仕上げてくださり、
ありがとうございました。
土手からだと、屋根がきれいに見えるかな。