きものサローネに行こう!

10月20~22日に開催される「きものサローネin日本橋2013」の見どころ、楽しみ方をガイドしています。

”きものサローネ”って何?

2013-09-28 18:57:41 | きものサローネ
見て、手に触れ、実感、体感して、きものを学び、楽しむイベントです!


きものサローネは、昨年スタートした新しいスタイルの”きものイベント”です。江戸時代には越後屋本店(今の三越本店)はじめ、江戸を代表する大店が軒を連らね、付近には金座や銀座が置かれるなど江戸の中心地でした。そして裕福な町人たちが、武士に対抗して”江戸好み”と言われる個性的なきものファッション、華やかな江戸文化を培い、全国に発信してゆきました。やがて明治になると越後屋は日本初のデパートメント三越となり、洋風文化を取り入れながら、さらに新しいきものファッションを発信してゆきます。例えば今では昔からあったように思われている訪問着や付下げは、三越本店が創作してきたものです。昭和40年代まで銀座を街歩きし、日本橋へというのが銀ブラの道筋でした。しかし渋谷や新宿、池袋、さらに銀座や丸の内など街が新しく変化し、成熟してゆくに従い、「お江戸日本橋」「今日は帝劇、明日は三越」と謳われた日本のファッション文化の中心地、日本橋の印象は薄れてきました。そこで7年前、三井不動産㈱はじめ、日本橋の老舗や様々な企業、団体が応援して「きものの似合う大人の街・日本橋」をテーマに伝統と革新の街興しを企画し、その象徴するイベントとしてTOKYO KIMONO WEEKがスタート。この街興しの一端をきもの卸業の団体、東京織物卸商業組合も担ってきましたが、昨年TOKYO KIMONO WEEKの連携イベントとして、きものに関わる老舗や企業、団体、工房や作家、職人、呉服店やネットショップなど個人も含め、きものに関わる人や企業がすべて、オールジャパンで「きものを知ってもらい、身近に感じていただく」ことを目的にいままでにないイベントを企画しました。この試みは、大変好評を得ました。そのご好評にお応えして、今年は規模を拡大し、三井ホール、YUITOの2会場で、老舗も名門も、個人も工房も164社の出展し、トータル200のイベントを企画して開催されます。きものサローネの目的は、きものをより多くの人に知ってもらい、気軽に楽しんでいただくことです。多くの団体や企業、個人が協賛していただき、この大掛かりなイベントが入場無料で開催されます。どうぞ、お気軽にご参加ください。ご一緒にきものを楽しみませんか。

日本橋生まれの大久保信子さんに学ぶ”きものスタイル”

2013-09-28 18:19:17 | イベント
江戸好み、日本橋好みのきものスタイル

日本橋は江戸時代から商業の中心地であり、ファッションの発信地でもありました。そのスタイルは、武士に負けないように町人の矜持、心意気を映したスタイルで、「さっぱり、垢抜け、色気のある着こなし」と着物スタイリストで、日本橋生まれの大久保信子さんは言います。その気質が今も伝えられ、ちょっとしたおでかけにもきちんとおしゃれをして、白半襟で、すきっと着こなす。大久保信子さんは、三代続いた繊維卸商の家に生まれ、小さい頃から日本橋に住む人々のきもののおしゃれ体感し、見続けてきました。「日本橋は街が整然としていて、上品で、きれい。しかも老舗や本店が多く、食べ物も美味しいところが多い。ぜひ当日は、きものサローネをお愉しみいただき、日本橋の街をきもので散策してほしい。」と大久保さん。大久保信子さんに学ぶ”きものスタイル”と題した大人気のきものトークは、20日、日曜日です。三井ホールサブステージとYUITO5Fイベントステージで行われます。

今発売中の季刊きもの・秋号は、きものサローネの特集号。大久保信子さんの特別インタビューが掲載されています。ぜひお手にとってお読みください。

江戸太神楽・仙丸

2013-09-28 18:06:32 | イベント

江戸時代から庶民に愛された曲芸の数々

昭和40~60年代、お正月には必ずTVから「おめでとうございま~す」と言いながら和傘の上でリングや毬、枡など色々なものを回しながら、「益々ご商売繁盛!」と枡を回す芸が有名だった染太郎染之助兄弟の芸を覚えている方も多いのではないかと思います。この芸が太神楽(だいかぐら)です。太神楽は、舞、歌、囃子、茶番、寸劇、そして曲芸ありと、江戸時代から現代まで人々に愛され、継承されてきたまさに日本の民俗伝統芸能の集大成と言えるほどの総合芸能です。太神楽は、魔や厄を払い、幸せを招くとも言われています。笑福、招福のイベントをお愉しみください。仙丸さんの出演は、22日三井ホールメインステージの第4部でご覧いただけます。しかしすでに観覧申し込みは終わっていますが、当日立ち見席約100席を用意してあります。観覧ご希望の方は、開演30分前に4階エントランス・ショー受付にてお申込みください。先着順です。

京都綴会ー至高の織物”綴織”

2013-09-28 17:45:15 | 出展者
綴織(つづれおり)の実演は必見です!

自らの爪をのこぎりの歯のようにギザギザに刻み、織具の一部として細かな作業を重ねて織り上げる綴織は、100%人の手で織られる織物で、「爪の芸術品」とも言われる織の最高級品です。今回のきものサローネには、金剛流家元「金剛永謹」氏着用の能衣装、祇園祭北観音山の水引、などの美術品と帯を出品展示します。綴織は正倉院御物として収められ、すでに1200年も前から伝えられてきた技法で、複雑な模様になると1日かかってもわずか1センチ四方しか織れないといいます。その綴織の最高の技を持つ「現代の名工」として同じ職人仲間からも尊敬を集めているスーパー職人の平野喜久夫氏(瑞宝単光章受賞者・伝統工芸士)が3日間実演をおこなってくれます。平野氏は京都迎賓館の調度品や祇園祭の綴懸装膜の製織を手がけてきました。織り手の感性がとわれる見どころは、パレットに絵の具を溶くように色糸を使い微妙な色合いを織り出す『色の濃淡=ぼかし』です。平野氏の見事な織技をお見逃しなく。