出歩記

気の向くままに歩き回り、歩いた軌跡を写真と共に記録に

立山黒部アルペンルート

2019-06-27 | 京都日記

立山黒部アルペンルート
旅行会社主催の「立山黒部アルペンルート3日間ツアー」に参加した。
京都から特急サンダーバードで湖西線、北陸本線を経由して金沢へ。金沢から北陸新幹線に乗り換え富山へ。
富山からは貸し切りバスで立山駅へ。ここから立山黒部アルペンルートがスタートする。
  
標高475mの立山駅から977mの美女平まではケーブルカーで7分間。全体の半分はトンネルの中。
  
美女平からは高原バスで室堂へ。最初は曇っていたが高度が上がるにつけ、霧の中を進み、標高1,930mの弥陀ヶ原に近づくと雪が残る山々が見えるようになり、下に雲海が見えてきた。
  
高度が上がるにつけ、道の両側の残雪も増え、高い山々が近づいてくる。美女平から約50分で標高2,450mの室堂に到着。室堂の奥には標高3000mを超す立山がそびえ、その手前にホテル立山が見える。宿泊はこのホテル立山だ。
夕食後はホテルが行うアクティビティのスライド・ビデオ上映会で立山黒部の自然の説明を受け、その後星空観察会で満天の星空を鑑賞。空気が澄んで周りに光がないので下界では見ることのできない星空を見ることができた。天の川が確認できる星空を見たのは何年ぶりだろう。更にこの日は地元の天文クラブの方が見えていて天体望遠鏡で木星や土星を見せていただけた。土星の輪がはっきりと見えて感動。
 
ツアー2日目は終日自由行動であるが、ホテルが用意するイベントやアクティビティには積極的に参加することにして、最初は午前3時半に起きてホテルが用意したごバスに乗って大観峰へ行きご来光を仰ぐことにする。室堂から大観峰へのバスは電気で動くトロリーバスで、始発から終点まですべてトンネルの中を進む。
 
大観峰の展望台からは眼下に黒部湖が見え、その上に後立山連峰が連なる。後立山連峰左側の鹿島槍ヶ岳から朝日が昇る。朝日を浴びた山々も美しい。
  
大観峰からのご来光を見た後は室堂に戻り、今度は室堂でのご来光を見る。室堂の東側は近くに標高の高い山々があるので日の出の時刻が大観峰より45分ほど遅くなる。場所を変えることで1日に2回の日の出を鑑賞できる。大観峰での日の出はオレンジ色の太陽であったが、室堂の東の真砂岳からの日の出は白い太陽である。
  
朝食後の9:00からはホテル周辺での雷鳥ウォッチングに参加。雪の上を歩いてみくりが池に向かう。みくりが池は表面を覆っていた雪が解けて水面が現れており、その後方に台形の立山が美しい。立山は最高峰の大汝山(3,015m)や主峰の雄山(3,003m)等の山々からなる山塊である。最高峰の大汝山でなく雄山が主峰と呼ばれているのは山頂に神社があるからである。
 
みくりが池を過ぎると地獄谷が見えてくる。二酸化硫黄(亜硫酸ガス)濃度が高いため、現在は立入禁止になっている。
地獄谷が見える場所からしばらく歩くと、ハイマツが茂っているところの下に動くものがいる。保護色でよくわからないが雷鳥の雄のようである。
室堂平には火山の噴火口であったところに水がたまった池がたくさんあり、みどりが池もそのひとつ。
  
立山の主峰雄山の頂上には神職が滞在する神社が肉眼でも良く見える。
室堂には江戸時代に建立された山小屋が残されている。昔から立山信仰が盛んだったことがよくわかる。
雷鳥ウォッチングというアクティビティであったが、みくりが池周辺を主に室堂の見どころ巡りをすることができた。
  
雷鳥ウォッチングが終わったのが11時頃だったので、残された自由時間で黒部ダムに行ってみることにした。まずはご来光を見に行った大観峰に行き、黒部湖と後立山連峰を眺める。明るい日差しの下で見る後立山連峰が素晴らしい。標高2,326mの大観峰から1,828mの黒部平まではロープウェイで一気に下っていく。このロープウェイは間に支柱が一本もない。
  
黒部平から後ろを振り返ると山の中腹に大観峰駅がわかる。黒部平から標高1,455mの黒部湖駅には地下ケーブルで5分である。
  
黒部湖駅から外に出ると、そこは黒部ダムの堤頂である。雪解け水を満杯に湛えた黒部湖が美しい。
  
黒部ダムでは今日から始まった観光放水を見ることができた。放水口から吐き出される水の勢いは凄まじいものである。
ダム堤頂から50m上に展望台があったが、階段を上らなければならないということで上の展望台に行くことをあきらめた。
  
ホテルに戻り、17:00からの雪の大谷散策会に参加した。春先には20m位あった雪の壁もすっかりなくなってしまったが、まだ8m位残っているところがあった。
また、ホテルから少し離れたことで、ホテルからは見えなかった剱岳を望むことができた。
  
ツアー3日目は予報通り朝から雨で雲が下に垂れ下がっていた。ホテル周辺は雨で何も見えない状態であったが、大観峰では見通しがきくようになり、ダムに着くと雨はほとんど上がっていた。黒部ダムから扇沢までは関西電力の電気バスで下りる。去年まではトロリーバスであったものが、今年から電気バスになったとのこと。
  
扇沢からは旅行会社がチャーターした貸し切りバスで富山に戻り、来た時と同様に新幹線と特急サンダーバードを乗り継いで帰途についた。  

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