名無しの教師の日誌

ある公立中学校教師の教育私論と日記です。

全国の小中高 臨時休校要請へ 来月2日~春休みまで 首相

2020-02-27 20:03:17 | 日記(学校)
本日帰宅したら、恐ろしいニュースを目にしました。

「全国の小中高 臨時休校要請へ 来月2日~春休みまで 首相」

これについて、少し思ったことを書きたいと思います。

原則として、「感染拡大阻止・生徒の安全を守ることを最優先に休校にする」という判断には間違いがないと思います。

しかしながら、「このスケジュールはどうなの……」と思っています。

そんなお話です。



教育行政には、おおざっぱに、次のような力関係があります。

政府>文部科学省>都道府県教育委員会>市町村教育委員会>学校現場

また、休校を行う権限は、設置者にあります

設置者というのは、〇〇市立××中学校であれば、〇〇市にあたる自治体です。

ですから、政府(首相)は、休校を要請することはできても、休校を命じることはできないのです。

つまり、今回の件では

安倍首相「休校を要請する」
都道府県教育委員会「政府の要請を受けて、各市町村に休校を要請する。(+具体的な指示)」
市町村教育委員会「都道府県教育委員会の要請を受けて、各学校に休校を命じる。(+とても具体的な指示)」
学校長「休校にします」


という、まるで映画シン・ゴジラの攻撃ヘリを操縦する自衛官が武器使用の許可を求めるシーンのような状況が今起こっている(起ころうとしている)といえると思います。

安倍首相が要請を出したのは、今日の夕方。

ということは、今、各教育委員会は、恐慌状態にあると思います。

しかし、実際に具体的な指示や休校指令を出すのは市町村教育委員会なのですが、そこも文科省・都道府県教育委員会からの通達がない限り、動けません。

先ほど、本校の校長室では、校長・教頭・教務主任が緊急会議を始めましたが、これも市教委からの指示がない限り、決定できない案件が多いことでしょう。



こうなると、市町村教育委員会からの具体的指示が出るのは、最速で明日金曜日の朝です。
(実際はそれも難しいでしょう。)

しかし、その日が生徒たちの今年度の最終登校日になるわけです。

あまりに急すぎます。

せめて、もっと現場に根回ししてから要請するか、もっと猶予期間を設けた要請だった……と現場の人間としては思わざるを得ません。



政府の要請通り、本当に2日から休校にするのか?それとももう少し猶予をもうけるのか?

卒業式はどうするのか?

入試はどうするのか?


各教育委員会の会議室は、今、戦時状態に突入したといえるでしょう。

とても気の毒です。

そして、明日から学校現場はどうなるのか……自分自身も不安です。

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