うんたま森のキジムナー

サトウキビ

伊良部島と下地島の間を流れる、戸口の浜に
船をとめてお昼休み。
製糖工場からサトウキビの臭いが漂ってくる。
お客さんの中には、この臭いを嫌がる方も
おられるが、サトウキビ農家の収穫の最終段階。
農家の友人は「金の臭いがするねぇ」と顔を
ほころばせている。

三月頃まで製糖工場の煙があがる。一年半かけて
育てたサトウキビの最後の仕上げ。宮古島にきた
当初は臭く感じたが、今では甘く漂うこの香りが
大好きだ。この煙と香りが消える頃、沖縄に
うりずん(初夏)の季節がやってくる。

サトウキビの価格はトン当たり2万円と言われて
いるが、トラック一台あたりで計算する。一台
当たり13万円~15万円ほど、広く畑を持っている
農家もあるけれどだいたいがトラック5~6台
くらいだろう。他に野菜などを植えて農家の収入は
年収100万円ほどと言うことになる。
オジィ、オバァならそれでも生活できるかも知れない
が、とてもとても農業で生活を
維持していくのは難しいだろうなぁ。

北風に揺られるサトウキビの穂を見て、
「こんな生活にあこがれます」と言う方も
よくおられるけれど、現実はサトウキビほど
甘くはないもんだ。

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