ダイビングに来る方の多くは、
その地形を楽しみに来られる。
海の中の洞窟や穴ぼこは自然に出来たものだが、
陸地の洞窟や洞穴は戦時中、人工的に造られたものが
数多く残っている。
洞窟と言うより「壕」と呼ばれるもので、
敵に体当たりする特攻艇を隠すための秘特壕、
そして空襲を避けるための防空壕、
野戦病院など今では、何に使われていたのか
わからないものまである。
そのほとんどが当時の島民や強制連行されてきた韓国人が
厳しい環境の中で過酷な労働をさせられたそうだ。
上野村には「アリラン壕」と呼ばれる壕、
「アリランの碑」などがあるが、「アリラン壕」と呼ばれる壕は
上野村だけでなく、島の各地にある。
夜になると故郷を偲んで、「アリラン」の唄が
聞こえてきたことから「アリラン壕」と呼ばれているそうだ。
従軍慰安婦と言う言葉はあまり沖縄では使いにくいけれど、
戦時中は島民達も本土から差別される立場にあったことから、
慰安婦や強制連行されてきた人達には同情する人達が多く
親密な関係にあった人達もいたという。
戦後もこの島に残った人もいたそうだが、いつのまにか
姿が消えていたというのがオバァ達から聞く話。
