母が大阪の十三というところで、店をやっていた。
朝の5時から開店している。
チャンコ鍋屋ではあるが昼間は「おでん」
関西では「おでん」のことを「関東炊」(かんとうだき)と
書いて「かんとだき」と言う。
ちなみに「ちくわぶ」は関西にはない。
テレビや雑誌などの取材を受けるほど「かんとだき」では
そこそこ有名だった。店を譲り受ける前から出汁は継ぎ足しで
変えていない。つまり戦後の闇市の時代から
出汁を継ぎ足し継ぎ足して使っているが、出汁にはこだわりが
ありほとんど透明に近い色だった。
濁りを取る為にクジラの皮などを入れていたと思う。
少しでも濁りが出てくると、従業員はよく叱られていた。
その中で子供時代を過ごした私にとって、沖縄のおでんは
衝撃的であった。
おでんは冬に食べるもので、一年中売れているのは、
母の店くらいなものだと思っていたが、沖縄では冬の食べ物では
ない。出汁の透明さなどまったく考えていない。
ウィンナーやテビチがおでんの中に入っているなんて驚いた。
おまけにからしの代わりにサンドウィッチのマスタードソースを
持ってくる。ハッキリ言って「おでん」ではない!
沖縄炊と書いて「ウチナダキ」と呼んでもいいのでは
ないだろうか。でも不味いわけではない。
なぜか美味しいのだ。
この気候にあった食べ物なのかも知れない。
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