昔々、鳥のフクロウが染物屋の店をはじめた。
フクロウの染物屋はなんでも上手に染める。
すると仲間の鳥たちが、珍しそうに集まってきた。
「染物屋さん、私を黄緑に染めてください。」
「私は頭だけを赤く染めてください」
ウグイスは黄緑に、ツルは頭の上を赤く染めてもらった。
そこへカラスがやってきて
「ボクは鳥の中でも一番頭がいいから、誰が見ても一目で
わかる色にしてくださいな。」
フクロウは大きなツボの中に染粉を入れて、
「この中に入ってください。」
カラスはツボにどっぷり浸かると見事に染まった。
フクロウが誉めるので、ワクワクしながら自分の姿を
小川に写すと、頭の先から尾の先まで真っ黒!
カラスはカンカンに怒ってフクロウに文句を言った。
「確かに一目でわかるけど真っ黒なんてひどい!なんとかしろ」
しかし一度染めた色はどうにもならない。
こうしてカラスは真っ黒になった。
そしてフクロウはカラスから逃げるように森の中に隠れて
夜しか出てこなくなったとさ。
こんな昔話がある。
木を見上げるとフクロウがいた。
都会ではまず見ることはないだろう。
隠れるように枝にとまっていたのは「リュウキュウコノハズク」
ミミズクの仲間で独特の鳴き声で鳴く。
フクロウとミミズクの見分け方は耳がついているのが
ミミズクで頭が丸く耳がないのがフクロウである。
我が家の隣原生林で色々な珍しい生き物がいる。