宮古島でもサクラが開花したと新聞に載っていた。
日本の代名詞ともいえる「桜」。
沖縄では1月頃から花見が行われる。
サクラ前線といえば、南から北へ移動するのが普通。
ところが沖縄でよく見られるサクラはソメイヨシノではなく
寒緋桜(カンヒザクラ)である。ソメイヨシノのような淡いピンク色の
花が咲き、桜の花びらがヒラヒラと舞うという桜ではなく、
そもそも種類が違う。
「桜」ではなく「サクラ」という文字が似合う。
沖縄の寒緋桜は沖縄本島から咲き始め、宮古島、石垣島と
だんだん南下してくる。本土では山のふもとから咲き始める桜で
あるが沖縄では山の上からふもとに咲いていく。
サクラの開花のメカニズムは複雑で、一概にはいえないが、
簡単にいうと、石垣島より沖縄本島の方が早くつぼみができるから。
サクラは昼短くなり、気温がある一定の温度以下になったとき、
初めてつぼみをつける。
そしてそのつぼみは、15度以上の気温が50日〜60日
くらい続くと開花する。
沖縄の島々は亜熱帯に属しているため、特別に寒い日を除けば、
つぼみはいつでも開花できる状態にあるといえる。
つまり、石垣島より、寒さが多少早く訪れる沖縄本島の方が、
早くつぼみができるため開花も早いというわけ。
沖縄の中でも一番早く開花するのは、沖縄本島で2番目に高い
標高453mの八重岳である。頂上に続く道沿いには7000本の
サクラが植えられている。