うんたま森のキジムナー

梅干し

スーパーに行くと、梅の実が売られていた。
その横には、シソ 梅酢、梅干し作りのセット売り。
沖縄の台所で、本土のような梅干しを漬けて
ある大きな瓶をあまり見たことがない。

テレビの影響などもあり最近は梅干しを漬ける
家庭も増えてきているのかもしれない。

沖縄は梅干しを食べないわけではない。
平成28年度の消費率は全国14位で上位に入っている。
それどころか一世帯当たりの梅干しの消費率は、
ある統計で1位が北海道の1264g 2位が沖縄で1193g 
本場和歌山は824gという結果も出ている。

何よりも沖縄で梅は採れない。個人で栽培している人は
いるようだが、生産している農家というのを聞いた
ことがない。

子供の頃は、毎年、この時期になると、恒例行事のように
祖母が梅干しを漬けていた。シソやショウガも一緒に
漬けて、オニギリの具は梅干しよりシソの方が好きだった。

沖縄で市販の弁当を買うと必ずと言っていいほど、
ご飯の上に梅干しがのっている。
沖縄の人が好む梅干しの味は「甘さ」だと言っていいだろう。
作業員のポケットにも「スッパイマン」がよく入っている。
夏の現場で汗だくになり、補給食品としてスッパイマンが
活躍する。

梅干しの食べ方も、梅干しに黒砂糖をつけて食べる人もいる。
昔、市場のオバァに梅干しをもらったら、その何倍もの
黒砂糖が振りかけてあった。これも食べればクセになる味で、
大きな鍋に熟した梅の実を黒砂糖で炊き込んで
梅ジャムを作っている人もいた。

でも、やはり祖母が漬けてくれた梅干しが恋しいものだ。


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