うんたま森のキジムナー

親心

宮古島には大学はない。高校を卒業すれば、
進学、就職のためにほとんどが宮古島を
巣立っていく。漁協の前で「○○さんが
アンタを探していたよ」と声をかけられた。
○○さんは顔見知り程度で、挨拶を交わす
こともない人だ。いったいこの私にどんな
用事があるのだろう。どうせロクでも
ない話に違いない。

そんなことを忘れかけていたときに、
ばったり港で○○さんと出会った。
「アンタに聞きたいことがあってさぁ」(嫌な予感!)
「なんでしょうか?」と聞くと「大阪の
△△さんって人を知ってるかね?」と困った顔を
して聞いてくる。聞いたこともない名前だ。
「知りませんねぇ」「だってアンタ大阪から
来たのだろ」と逆切れされそうな勢い。

どうして又、そんなことを聞いてきたのか聞くと、
息子さんが来年、高校を卒業して大阪の会社に
就職が内定したそうだ。下宿先がその地域では
良く知られた人であるとか。小さな宮古島の中なら、
ある程度有名な人なら誰でもつながりはあるだろう。
誰誰の親戚の親戚の知り合いとか、名前くらいは
聞いたことがあっても不思議ではない。
いくら私が大阪出身だからといって、名前を言われて
知っている人のほうが少ないに決まっているで
はないか。宮古島の人口は約5万人、大阪府の
人口は約800万人以上。それに生まれたところには、
かれこれ20年近く帰ったことがない。
宮古島で暮らした年数のほうが長いくらいなのに、
あきれはててしまう。

とはいえ、大切な息子さんが見知らぬ土地へ行く
ことが心配な、親心はよくわかる。
「大阪までの安い航空券なら手配できるかも
知れないので、いつか息子さんの様子を
見に行かれることがあれば、相談してください」と
言っておいた。就職の内定・・・・ 
もう、そんな時期なのかなぁ

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