漁港には数隻の船が大漁旗をあげていた。
漁業の島である池間島や伊良部島、
そして宮古島の久松では、ほとんど
すべての船にたくさんの大漁旗があがっていた
時代があった。
漁師達は朝早くから漁港にあつまって、
酒を供えて、船の神様に手をあわす。
そして船のエンジンをかけて、平良なら
張水御嶽の近くまでいって一年の無事、
大漁を祈願する。
港に戻ってきてからは、さっそくオトーリを
まわして酒飲みがはじまる。
あの頃のオジィ達はみんな元気だった。
朝から飲み始めて、夜になると、そのまま
飲み屋街に繰り出す。
一人一人の顔を今でもはっきりと覚えている。
今から30年以上前のことだ。
飲み屋から、いつのまにか一人一人が
静かにいなくなるように、
気づいたら一人だけ取り残されたように
なってしまっている。
漁業で生計をたてるのはむずかしい。
「そういえば旧正だね。」といえば、
「お前は中国人か」と言われる時代に
なってしまった。
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