お土産を買いにきた観光客だろう。
「ポーク」といっても豚肉のことではない。
沖縄ではポークランチョンミートのことを略して
「ポーク」と呼んでいる。
豚のくず肉をミンチにして固めたもので、塩分が濃く脂も多い。
もともとは、米軍の野戦食として使われていた。
戦後、米軍によって持ち込まれたもので、沖縄県民の
豚肉嗜好と合って県全域に浸透した。
野戦食なので塩分・脂が多いのもうなづける。
健康志向が強くなった現在では「減塩」と書かれた
ポークが主流となっている。沖縄の台所には、ポーク・
シーチキン・金ちゃんヌードルの買い置きが必ずと
いっていいほど置いてある。
ポークには、ポークランチョンミートとスパムの
2種類がある。こだわりを持つ人もいて、ランチョン派と
スパム派に分かれている。
お弁当には、ポーク卵おむすびがあるが、
ポーク卵おむすびのことを「スパム」と呼んでいる。
ランチョン派には認めたくないようだ。
朝ご飯の定番もポーク卵で、民宿や旅館の朝ご飯に多い。
私は、ある民宿で約一か月間、ポーク卵を食べ
させられたことがある。出し続ける民宿も民宿と思っていたが、
この宿を後にするとき
「ポークが好きなんだね」
とお土産に3缶手渡された。
(なんでやねん)
