平良港は埋立地で古くは海だった。集落は井戸を中心に広がっている。
その古くからの集落を囲むように、周囲には拝所(御嶽)がある。
住屋御嶽、真玉御嶽、ウプムイ御嶽、カーニ里御嶽、保里御嶽、芋ヌ主御嶽、
ユーラジ御嶽、外間御嶽… 数えあげればキリがない。
集落を守るように集落に寄り添って御嶽がある。
その御嶽の中でも雰囲気…? 空気…? なんといっていいのか、
他の御嶽と少し違うような御嶽が「真玉御嶽」
元は海岸沿いであった。
通称「パスタナカ」よ呼ばれるところであったそうだ。
「御嶽由来記」には「祭神 男神金殿・女神まつめが」
諸願につき平良4か村崇敬す。と記されている。
もうひとつの由来が、昔、真玉の地に金殿とまつめがという貧しい夫婦がいた。
2人は正直者で神様を大事にしたので、次第に子孫繁昌し、
贅沢ができるようになった。それでもますます良い行いをして長生きしたので、
人々は夫婦の骨を真玉山に葬り、神として祀るようになった。
今では子孫繁栄の神として崇敬されている。
宮古島に神社(宮)が建立されたのは1590年、熊野三神と豊見親三神を
ご祭神として祀っている。真玉御嶽には「真玉神社」と大きく書かれてある。
神社(宮)とはおそらく関係はないが、宮古神社より古くから祀られているそうだ。
この前を通ると空気が変わる。
そんな気がするだけかもしれないが、特別な空気を感じる。