どこからかヒヨドリが飛んできて
ボートの横にとまる。時折、首をかしげる姿が
愛らしい。残りのパンをちぎって投げると、
チョンチョンと飛び跳ねてきて、ついばむ。
その食欲は満腹感などないようだ。
いくらでも食べる。
毎日、港へ戻ってきてランチを食べるわけでは
ないが、港でランチを食べるときはまるで餌を
与えてくれるのを知っているように、ボートの
横で餌をくれるのを待っている。やがて手から
でも食べるようになるだろう。
都心では渡り鳥のカモに餌をやることが問題に
なっているとニュースでやっていた。
公園に来る人が餌を与えすぎて、カモが人間を恐れ
なくなり、それどころかメタボリックで次の飛来地
まで飛べなくなるほど太ってしまっているそうだ。
子供が野生の鳥に餌をあげることは、ちょいと昔なら
「自然と触れ合う」と言われたものだが、難しい話に
なったものだ。
確かに与えすぎはよくないけれど、どの鳥なら
あげていいのか?ハトならOKでカモはNG!
一人くらいならOKで、みんなであげるのはNG!
北国では鶴に餌をあげている人がいて、
「大変なご苦労をされていますね」とねぎらわれて
いたのを見たことがある。そんな番組を見れば、
子供たちもついつい餌をあげてしまうだろう。
たまたまカモのニュースを見た後のことだったので、
ヒヨドリに餌をあげるとき
「食べすぎはよくないぞ」と言ってしまった。
ヒヨドリは聞く耳を持たないけどね。
