宮古島の文化だという人もいる。複数の人が酒の席に
集まると、必ず「オトーリ」が始まる。そっ「必ず!」
まずは、場の中心人物(祝いの主役、または家主)
この人を仮にAさんと呼ぼう。
Aさんがナミナミと酒を入れたグラスを手に持ち挨拶(口上)を
述べたあと一気に酒を飲み干す。そして同じグラスで次の人に
酒を注ぐ。グラスを渡された人は、やはりこの酒を
一気に飲み干すのだが、ここで口上はない。
次々とAさんが酒を次の人そしてまた次の人に酒を回していく。
一回りした段階でAさんはもう一度、グラスの酒を飲み干し
礼を述べた後終わる。
しかしこれで終わるわけではない。次はBさんCさんとエンドレスに
延々と飲み続ける。つまり10人いれば最低10杯以上の酒を一気飲み、
全員が終わったからと言って終わるわけではない。
第二弾がはじまり延々とそして延々と続くのだ。
こんな飲み方身体に良いわけがない。
「お酒を無理に飲ますのはやめよう」
「オトーリを無理に飲ませないようにしよう」
なんと議会の議題にもなったこともある。
ある集落では「オトーリはやめましょう」というポスターまで
張られた。
これを見た集落の集まりでは急いで「オトーリを回した」と言う
笑えない話しもある。つまり「オトーリ早めましょう」と
勘違いしたわけだ。嘘のような本当の話し。
