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#15: ♪ラビュ・アイ・ラビュ・アイ・ラビュ…

2008-04-30 | Weblog
先日、久しぶりに新宿紀伊国屋本店にぶらっと立ち寄ったら、二階のレコードショップ「帝都」がまだ営業していることにびっくりした。
現在はCDショップ「TEITO」となっているが、学生時代よくジャズのLPを物色してたものである。
場所柄か落語や講談等演芸もののソフトが結構充実していて、昨今のタワーやらHMVやらの大型店舗の展開、ネット販売の隆盛で営業が成り立ちにくい環境下でも、特色のある品揃えは音楽ショップの生き残る道かなと思った次第である。


そこで珍しいCDを3枚見つけ迷わずレジへ。
南アフリカのNo.1女性歌手ミリアム・マケバ(Miriam Makeba)の2000年の作品“Homeland”、日本のヨーデルの泰斗ウィリー沖山の“スイスの娘”、そして今回の独り言の主役ペギー・マーチ(Peggy March)の“日本語で歌うペギー・マーチ”(写真)の3枚。
以前「彼女の名はエイプリル」という記事を書いたが、もう5月だというのに今度は「彼女の名はマーチ(March)」というわけ。

♪ ♪

ポップス黄金期の1960年代に、日本語のレコードを出した歌手は、コニー・フランシス(Connie Francis)、カテリーナ・ヴァレンテ(Caterina Valente)、ブレンダ・リー(Brenda Lee)、ジョニー・ソマーズ(Joanie Sommers)、ポールとポーラ(Paul & Paula)、ジョニー・ティロットソン(Johnny Tillotson)、ミーナ(Mina)などがいるが、ペギーも40曲以上日本語の歌を吹き込んでいるようだ。

ペギー以外の歌手は、いずれも片言の日本語でローマ字を棒読みしたような歌い方だったが、ペギーの場合は、日本語の発音が極めて自然で無理がなく、久保浩の“霧の中の少女”、吉永小百合・橋幸夫の“いつでも夢を”、吉永小百合・三田明の“明日は咲こう、花咲こう”、槇みちるの“若いってすばらしい”、ザ・ピーナッツの“ローマの雨”、弘田三枝子の“可愛いマリア”、田代美代子&マヒナスターズの“愛して愛して愛しちゃったのよ”(笑)、それにペギー盤が最もヒットした“忘れないわ”など日本語のヒット曲が次々と生まれることになった。

♪ ♪ ♪

彼女のCDは一部日本語ヴァージョンも入った20曲入りベスト盤をもっているのだが、今回入手の“日本語で歌う…”は30曲を1枚のCDにまとめた画期的なお徳用盤だった。
それにしても、“I Will Follow Him”の♪ラビュ・アイ・ラビュ・アイ・ラビュ(Love Him, I Love him, I Love Him…)というイントロを覚えている方も多いであろう。

(収録曲)
アイ・ウィル・フォロー・ヒム/さよなら!初恋/恋をしてるの/あなただけの恋人/いつ、どんな時でも/恋の足音/可愛いマリア/ギフト・オブ・ラブ/ルーズィン・マイ・タッチ/涙にぬれた恋/夢みる17才/楽しいウィーク・エンド/さようならはバラの花/偽りの恋/なぜだか判らない/二人だけのお城/霧の中の少女/いつでも夢を/明日は咲こう、花咲こう/愛して愛して愛しちゃったのよ/愛してはいけない/若いってすばらしい/素敵なあなた/想い出の東京/恋のしのび泣き/ヤング・カップル/ローマの雨/悲しみをはこんでおくれ/忘れないわ/コンニチワサヨナラ

ペギーは、日本では1964年の初来日時に初めてレコーディングした日本語の歌がヒットし、人気が急上昇していった。
一方、本国アメリカでは、英国のロックグループ勢の台頭とほぼ時を同じくして、身長が伸びたのか?名前からリトルが取れ、それとともに彼女の名前は全米ヒットチャートから姿を消していくことになった。

麻疹みたいなものだが、青春の一時期アイドル熱にうかされることは珍しくない。
最近では、キャンディーズの元ファンクラブの話題がメディアをにぎわした…

「アイドルが見つめる部屋でパンツ替え」(蚤助)



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1 コメント

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I Will Follow Him (ただの蚤助)
2008-04-30 23:15:58
「I Will Follow Him」は原題を「Chariot」といい、元々はインストゥルメンタル曲でした。作者はDel RomaとStoleとなっていますが、実は大物の変名でフランク・プールセル(Frank Pourcel)とポール・モーリア(Paul Mauriat)として世に知られる二人です。フランスでは、フランス語で歌ったぺトゥラ・クラーク(Petula Clark)、イタリアでは「アルディラ」のヒットで有名なベティ・クルティス(Betty Curtis)で大ヒットしています。日本の歌手ではザ・ピーナッツが「恋のシャリオ」として、中尾ミエが「ラブユー・ラブユー・ラブユー」というタイトルでカヴァーしています。

ペギーは1965年の2度目の来日のときに、ベニー・トーマス(Benny Thomas)という男性歌手を帯同し、二人で日本語のデュエット曲を数曲録音しています。「日本語を歌う…」にも、二人のデュエットが収められています。


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