心温かく

日常で触れる事が出来た暖かくなった事、楽しかった事(最近愚痴も多数)の日記です。

悪意

2009-01-18 03:00:14 | 文庫の感想

ここの所忙しい日々が続きます。
目が回る・・・とまではいかないまでもかなり仕事のウェイトが高めの
生活です。帰りに電車で本を読みながら途中で寝てしまう状態です。
寝過ごしがかなり増えました・・・。

そんな中、東野圭吾さんの「悪意」という作品を読み始めたのですが
これがまた面白かった。

これまた名作だと思いました。

個人的には「容疑者Xの献身」と同じくらい楽しめました。
この作品は主人公が同じ連作となっていて、「卒業」「眠りの森」に続く3作目です。

無論、東野圭吾さんの作品は前を読んでいないと次が分からないと
いう作品はほとんどありませんので何処からでも読めます。

この作品の面白い所は、比較的早い段階で犯人が分かってしまう所です。
文章の進め方も、ある人間が手記を残していく様に、書く者の視点が変わりながら
ストーリーが展開していく変わった語り方となっています。
犯人が分かった辺りから次第に作品にのめり込み、誠実さ故に犯人に
なったものが、被害者となり同情を誘ったかと思うと、狡猾な真の殺人者と
なっていきます。

登場人物がいくつも殺人を起こしたわけではなく、人の思い込みを
利用して、時には恋愛ドラマを思わせ、時には狡猾な殺人者へと
変化させていくタッチにほとほと感心してしまいました。

また、最初は被害者だった男が、脅迫者となり、そして実は誠実な男と
人格が変わっていく所も見所です。

人の第一印象は見た目や話し方で決まるといいますが、すべからく全てを
あてはめてしまう自分の情けなさを感じつつ、感動させてもらいました。

いい作品に出会うと嬉しい気持ちになります。


謹賀新年

2009-01-08 03:06:18 | Weblog

少々遅い新年のご挨拶となりました。
去年を振り返ってみると年明けに去年は色々あったなぁと感じ、今年も
同じ事を感じています。

時が経つのは早く感じるけど、実際振り返ってみると様々な事を
体験して、苦しんだり、悲しんだり、楽しんだりと長い時間を
過ごしたんだなと実感出来ます。

去年の大イベントは転職でしたがそこに行き着くまでの過程は本当に
大変でした。仕事を調整しながらの転職活動は本当につらかったです。
時間的なものもそうですが自身のスキル不足や、経験不足が
社会的に見ていかに低いものか痛感させられたのが大きいです。

自身の人生の教訓としている事があります。

「苦しい、やりたくないと感じている時がその事をやるべき時」

昔、建築業界にいた時にあまりのギャップに退職しNEETになった時は
今後を確定する技術専門工の申込み終了の二日前でした。
あの時、自身に失望して何もやる気の出なかった状態で必死で
動いていなければ、私は今何をしていたか全く見当が付きません。

そして今回も、この教訓に本当に救われたと思います。

今年はサブプライムローン問題に始まり、石油の高騰、リーマンショックを皮切りに
遂に「100年に一度の大不況」にまで発展してしまいました。
特に上の事を予期していた訳ではありません。
でも、もし私がもう一ヶ月遅く活動を遅らせていたら、今の会社の採用は
なかっただろうなと思います。
以前の会社は案の定、今大変な状況になりつつあります。

問題を先送りすれば、その分自身が損をする。
2009年もこの言葉を大事にして行こうと思います。

よいお年をお迎えください。