KELLY'S GONE GONE

ケリゴー☆旅ニッキVer.

センチメンタル

2007年07月10日 | Weblog
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ビーチで寝ていて、いちばんよく話すのはチェア屋?さん。
私が定位置にしてた場所は、そこから先はゲイ専用、という退屈しない
グッドな場所で、お母さんと娘の二人が経営していた。
(私がハッテン場に侵入するのを食い止めた人でもある)

食べたいものがあればスーパーカブで買出しに行ってくれて、
まめにパラソルの角度を変えて濃い日陰を作ってくれる。
カニ売りのおじさんは今日来ないね、というと市場から自宅まで
走りまわって探してきてくれる。

    

娘さんが「今日夜大型スーパーへ連れて行ってあげる」というので
夕方待ち合わせして彼女の友達と3人で出かけることにする。

でも、私は15分遅刻してしまった。
彼女たちはもう店を閉めて、誰もいない。
バイクタクシーのおじさんが「彼女たちの家に乗せてってあげる」と
いうようなことをタイ語で言ってるのだが、なんだか怖くて断った。

夕暮れで闇が深くなると、ゲイビーチは越境して狩場が広がるらしい。
私がひとりで途方にくれていると、あきらかになんかラリってる奴が
「アー・ユー・ア・ボーイ?」と近づいてくる。

この恐怖はなんとたとえたら良いのか。
走って逃げて、少し明るい場所でまだ彼女を待ってみた。
南の島の夕陽はとても早く沈むので、綺麗な空が早送りで色を変える。

欧米人の老夫婦が代わりばんこに夕焼けをバックに写真を撮っていた。
こんなに美しいのにこの空全部は入りきらないよ、残念だと。

    

赤ちゃんゾウに乗った親子が来たので、エサのバナナを20Bで買った。
背に乗った小さな女の子も演出なんだろうけど、ふたりはゆっくり
浜辺を歩いていった。
今日はご飯食べれるくらい稼げたんだろうか。

みんな優しい人ばかりなのに、なんだか私は急に寂しくなった。
どうして私はひとりなんだろう。
日本にいる私の大切なひとたちみんなに景色を見せてあげたい。
だれか傍にいて一緒に笑ったり歩いたりして欲しい。

気楽な一人旅で、はじめて胸がぎゅっとする孤独を感じた。