真珠の話のつづき

おばあちゃんによると、ご近所のご婦人方は、１点物のブローチだとかネックレス、

“それはそれは変わったブローチがあったのよバレリーナでね、売らんといたらよかったわ”

とおばあちゃんが言うくらいの品を市場よりうんと安く買って出かける。
お友達にどこで買ったの？なんぼやったん？と聞かれても、絶対に言わないそうだ。

「ん～、いくらやったか忘れたわ。って言いはんねん。だって、うちで買うたって言うたら
買いに行かれるやないの。それが嫌なんよ。」


「へ～、そうなんですか？ワタシやったらこんなに良いものがこんな値段やでって自慢しますわ。」


なんて言いながら、おばあちゃんは近所の婦人の名前を出してワタシにちくるのであった

「気が向いたらブローチとか作るから、その時は見せてあげるわ。
気に入ったら買ってくれたらいいし、いらんかったらいらんでええしね。
私は無理に勧めるの嫌いなんよ。ま、気長ぉして待っときなさい。」


「は～い」

と返事したものの、一体その９㎜玉が３つゆらゆら揺れてるブローチはいくらなん？
と少々びびっているのであります



数日後、おばあちゃん再び来店。


「昨日ね、作ってんけど、まだ接着剤乾いてないとあかんから今日持ってきたのよ。
これ、試しにひとつやけど、あなたにあげるわ
こんなんやねんなって、まあ見ときなさい。」


と言ってくれた。
見たところ、普通の真珠である。これだけ見ても、うわ！とか思わない。
で、家にある冠婚葬祭用のネックレスを出してみた。





デカ！

てゆーか、自分のん　ちっちゃ
ほお～、これが今や手に入らない３年物の９㎜玉ね
これが並ぶとすごいんやろな。確かに綺麗よね。

そしてワタシはチェーンに通そうとしたけど、若かりしころ付けていたチェーンとかトップは娘にあげたんやった
返してって言われへんよな？
ちょうどいいチェーンだけってないやん
仕方ない、これは娘にあげよう。ちょうど誕生石やし。

てことで、真珠は娘のもになりました。こんなんです。





ちなみに、右より、祖母に買ってもらったハート、娘が生まれた記念にワタシが買ったベビーリング、
母に買ってもらった人形、そして今回の真珠です。
いまどきの子は、こんなふうにジャラジャラ付けるのね。


ああ、せやけど、ブローチってなんぼするんやろ？
怖い怖い


おわり（の筈）