湘南 海のある風景/鵠沼・辻堂・江ノ島・鎌倉・茅ヶ崎の風景写真

湘南・辻堂在住のカメラマン、ケンイチのWEB写真集です。
湘南の風景や人物写真を中心に掲載していきます。

江ノ島散歩

2010-10-08 22:34:33 | 片瀬江ノ島
子供の頃、江ノ島は僕のネバーランドだった。

灯台下の防波堤では、サビキ(釣り針が5~6本付いている仕掛け)とコマセ(とても小さなエビ)だけでアジが
数十匹も釣れ、イワシやサバを合わせると100匹以上釣れることも珍しくなかった。
70~80センチあるボラや1メートルを超えるサメなんかが掛かることもあって、子供の力では本当に体力勝負
になるため、必死になって竿を握り締めていたのを覚えている。

裏側の磯では、カメノテ(亀の手の様な形をした貝)がいくらでも採れ、大人は内緒で潜ってサザエを採ったり
していた。

入口まで橋が架かりキレイに整備された洞窟も、当時はロッククライミング&懐中電灯で探検という子供ながら
に度胸を試される場面であり、足をガクガクさせながら行ったのを覚えている。

新しくなった展望台も、当時は階段の踏み板が木造で隙間がたくさんあり、エレベーターもガタガタ音を立てて
動いているという不安極まりない建造物だった、足がすくむ思いをし、降りてくるとホッとするのに何故か大好き
だった。

金網越しに見える大きなヨット、大きな黒鯛を釣り上げているおじさん、転覆したヨットから防波堤まで泳いでき
た人にロープを投げて助けている親父たち、みんなみんなカッコ良くキラキラして見えた。

今では無用な防波堤工事、公園工事により生態系は壊され、魚影は薄くなり、誰でもつれたはずの防波堤で
は5センチのサッパですらなかなか釣れないようになった。

キレイになった展望台や洞窟は、どうもテーマパーク然としており、まったく親近感が沸かなくなり、未だに一度
も行っていない。
「国土交通省(旧建設省)」という名札をつけた連中を島内で見つけたら、絶対に海に落としてやろう。

それでも、今だに橋を渡るときは胸がときめく江ノ島。
少しでも多くの子供たちに、その歴史や魅力を伝えて行きたい。































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