大文字屋の憲ちゃん (当面は 石巻 地震) 

RIP 親父 けんちゃん 石巻 地震

20220119 石巻の津波伝承館

2022-04-03 11:24:35 | 日記

この海から津波はやってきた。

 

2022年1月19日、石巻の津波伝承館を訪れた。

 

南浜町の「復興祈念公園」内のほぼ中央に位置する。水路は聖人堀(せいじんぼり)という。

 

エントランス付近。(※館内は「シアター」を除き撮影可であった。むしろどんどん撮影して外へ発信してくれ的勢いを感じた。…あくまで個人的な感想です。)

建物は円筒形で壁面がガラス張り。資料によると周辺に植えられた樹林(マツ)が成長した際に連続した空間となるようにデザインされているという。

 

入館してウロウロしていると解説員の方が声をかけてくれた。とりあえず「シアター「くり返さないために」」を見てみてくださいとのことなので40人ほど収容のスペースに感染症対策で20人程度を入れて放映した15分程度の映像を視聴。10名ほどの津波からの生還者の証言は今も生々しいが個人的には「いろんな人が石巻を訪れ楽しんでそういえば石巻は津波・震災の街でもあったねと言われるようになるといい」という被災者の未来へ向けた言葉が印象的だった。

館内の展示はいくつかのテーマに分かれている。

①「つなぐ記憶」…津波の歴史や震災前後の記憶を伝える

➁「東日本大震災を知る」…震災の概要と県内被害を伝える 

③シアター「くり返さないために」…映像と証言 

④津波から命を守る…津波の歴史やメカニズム及び被災者の証言を伝える

⑤「ともにつくる復興」…復興への取り組みや団体の紹介 

⑥「語り部」からのメッセージ…県内各j地の語り部活動の紹介 

⑦一人ひとりの記憶…様々な立場からの証言を映像で紹介

★東日本大震災・緊急対応の記録 

♠3.11伝承ロード(各地の震災伝承施設の紹介)

館内の展示をきちんとすべて見ようとすると丸一日かかるであろうがここでないと見られないと言えるものがどれだけあるのかというのがいうのが第一印象だったし時間的に余裕がなかったのでざっと一覧したのみであった。

 

館内からは「一丁目の丘」という築山も見られ解説員の方に「津波が来たときはあそこに逃げればいいんですね。」と尋ねると「いえ山に逃げてください」と言下に否定される(苦笑。なお建物の高さ6.9mはこの位置の津波の実際の高さだそうで「一丁目の丘」はこれよりも少し高いようだ。因みに解説員の方に「ボランティアですか」と尋ねると私より高齢に見えるその男性はニコっと笑って「アルバイトです」と答えた。これは国の施設なのでボランティアというわけにはいかないだろうからきちんと雇用する形でのなのだろうとは思っていたがたんなる仕事以上の思いなり使命感をもって任に就いていることは察せられた。それはともかく「一丁目の丘」に登ってみた。

 

丘の上からは新しい堤防の向こうに隠れてしまった海が見えた。これだけでこの丘をつくったことに意味はあると思った。

 

丘から見えるものはそれだけでない。こちらは善海田池(ぜんかいだいけ)。

 

中央左から右へ祈りの広場、追悼の広場、手前白いモニュメントは「東日本大震災 鎮魂と追悼のモニュメント」、四角い建物は善海田稲荷(ぜんかいだいなり)。右手前の写真看板のようなものはかつてこの地にあった住宅街の写真であり公園施設内に命名されている町名や地名はかつての南浜町のそれに因(ちな)んでつけられており尚且(なおか)つ公園内の区画もかつてのこの地の区画に復元したものである。そのような形で失われた街を偲(しの)ぶ格好になっている。

 

北側は門脇小学校と日和山が望める。

東に石巻市南浜マリーナ。

 

新しい橋「かわみなと大橋」は3月30日に開通したらしい。

 

復興祈念公園は正式名称「石巻南浜津波復興祈念公園」であり国営・県営・市営であり国と県と市がそれぞれ異なるエリアを運営している。広いこともあって統一感に欠けるきらいがある。例えば市の慰霊碑などは公園の中心部にあってもよさそうだし遺構となった門脇小学校の位置関係もう少し一体的であってよい。

そんな公園内の中核的施設であるのがこの津波伝承館であるがもともと追悼の場として構想され展示は予定されていなかったらしいので展示に関してあまり多くを期待すべきではなく追悼の場と学習の場として活用すべきなのだろう。語り部や解説員の方たちの役割もそれでこそ生きるように思われる。また実際すでにそのような形での活用はなされているようである。何より追悼と伝承の場ができたことがまずは大事だ。また植樹された樹々が森をなすときこの伝承館が見せてくれる姿も楽しみにしていい。まあその前にまた大津波がきて根こそぎもっていかれる可能性はあるのではあるが。3月16日の地震を見るとそんなことを考えずにはおれない。それでも、「それでも」と思う。宝くじを買ったのなら当たる方に期待した方がいい。「一丁目の丘」の上でそんなことを思った。

 

20220119 石巻の津波伝承館

 

 

注記1

 津波伝承館の正式名称は「みやぎ東日本大震災津波伝承館」である。津波伝承館は東日本震災の被災地の各地にあるがこのような命名になったのは「県内の震災伝承施設等へ誘うゲートウェイ(玄関口)の役割」を持たせているからである。石巻にあることがわかりにくいのと「石巻津波伝承館」では正式名称ではないことからタイトルは敢えて「石巻の」とした。

 

注記2

 参考資料

  ・みやぎ東日本大震災津波伝承館…wikipediaご案内(宮城県)

  ・石巻南浜津波復興祈念公園…wikipedia公式HP

 

注記3

 津波伝承館は当初2021年3月11日開館を予定していたが新型コロナ禍により同年6月6日開館となった。また2022年3月16日の地震により臨時閉館したが3月30日より再開した。

 

注記4

 今回は日和山の鹿児神社の新しくなった鳥居も見てきたのでそちらの関連写真も挙げておく。

日和山から見た津波復興記念公園。

神社の鈴は感染防止のため触(さわ)れなくなっています。コロナウイルスは神をも恐れぬ。

二軒のだんご屋も健在のようです。

注記5

 最近つぶやいた曲(週末くんの曲は80年代を感じさせる…)

The Weeknd - Sacrifice (Official Music Video)

Wham! - Last Christmas (Official Video)

 


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