ザクロ:石榴;実石榴(ザクロ科)花言葉は、円熟した優美。ザクロは落葉樹で、拳大の球形をしている。六月頃咲く花は直径5cmほどで、朱赤色の花弁は薄くて皺がある。八重咲きの園芸品種は花石榴と呼び、花色は白.淡紅.朱.絞りなどさまざま。熟すと厚く硬い果皮が裂け、鮮紅色の多数の種子が現れる。食用にされる透明な外種皮は甘酸っぱい。花柘榴は結実しない。「露人ワシコフ叫びて石榴打ち落とす 西東三鬼」「恍惚たりざくろが割れて鬼無里 岡井省二」「大津絵の鬼出て喰う柘榴かな 黒田桜の園」「ひやひやとひのさしゐる石榴かな 安住 敦」「実ざくろや妻とは別の昔あり 池内友次郎」「風雲の一片とある柘榴の実 瀧 春一」「くれなゐの泪ぎつしりざくろの実 和田知子」「水うてば妻戸にちりぬ花ざくろ 素 丸」「日のくわつとさして柘榴の花の数 小林篤子」「花石榴雨きらきらと地を濡らさず 小林篤子」「妻の居ぬ一日永し花石榴 辻田克己」「花石榴老人のゐずなりし家 岸田稚魚」「子のあらばつけたき名あり花柘榴 片山由美子」「墓碑銘はアリョ―シャと読め花柘榴 西村和子」。ザクロの句は非常多く詠まれているが、その訳はなんだろうか?疑問に思う。(円熟も 優美も捨し 花石榴 実らず子なく 哀れなる君 ケイスケ)