
それは、昨日の夜のことだよ。
お母さんはお仕事で、仕事場でお泊りだった。
夜のオムツ交換が終わって、仕事も一段落した頃、
みんなでお茶を飲んでいた。
「ねえ、ドアが開いた音しなかった?」
「なんか、音がしたけど、歩ける人はいないしね」
お母さんは気がつかなかったが、他の人が何かを聞いたようだ。
「ほら、足音?みたいだけど」
「誰も部屋から出てないよね」とお母さんたち。
お母さんは、廊下に背を向けて座っていたから、
あまり恐怖を感じなかったようだ。
でも、他の人は得体の知れたい物を感じたようだ。
また、音がして、お母さんが各部屋を見て歩いた。
不思議なことに、みんなよく寝ている。
出歩いている人なんかいやしない。
じゃあ、あのドアの開く音は何だったの?
男の子のぼく、ミッキーでも怖くなっちゃうよ。