「700種類をも超えるブラシのバリエーションは・・・」
との謳い文句で
ペインター8が発売された当初
ユーザーからの不満の声があがった。
それは
カスタムパレット機能が削除されていたからだ。
カスタムパレットは
膨大にあるブラシの中から
好みのブラシをチョイスし 登録しておく機能をもっている。
登録しておけば
好みのブラシを
毎回 膨大なブラシの中から選ぶ必要がなくなるのである。
いわば ブラシのショートカット機能である。
これは非常に便利な機能であったが
この機能が
なぜが削除されていたのだ。
ユーザーの声を受け
バージョン8.1からカスタムパレットは復活。
ペインター8から搭載されたブラシクリエイター。
このブラシクリエイターと機能が重複するために
ブラシコントロールパレット削除された。(ペインターⅨから復活)
これは削除された理由がわかるのだが
カスタムパレットの削除された理由が思いつかない。
カスタムパレットは
決して派手な機能ではない。
「700種類をも超えるブラシのバリエーションは・・・」というような
売り文句にもならない。
だが
ペインターを愛用しているものにとっては
重要な機能に違いない。
免震・制震機能を盛り込んだ話題の住宅であっても
基礎工事の手抜きや建て付けがわるく
床が傾斜し、ドアも閉まらないのであれば
それはダメな住宅である。
使う側の視点を欠いた製品はダメな製品なのである。
『Painter』でいえば
『描く側の目』である。
この『描く側の目』さえあれば
カスタムパレットの削除はなかったのではないか?
『アーティストオイル』と『消しゴム』の話に戻るが
色を消し
盛り上がりを消すために
デフォルトの状態だと
『消しゴム』→『インパスト』の「厚みならし」
この2段階の手続きを踏まなければ
『アーティストオイル』の痕跡を消すことが出来ないのは
製作者の意図ではなく
『描く側の目』の欠落ゆえのことにおもえてしかたがないのである。
企業は営利団体である。
利益を生まなければならない。
そのために売り文句となる機能を盛り込むのは
大いに結構である。
が
それが単に機能の肥大化のみ終わっていないか?
従来の機能をブラッシュアップを怠り
あまつさえ
改悪を行うのであれば
ユーザーは離れていかざるを得ない。
それを防ぐには
やはり
製作者側に『描く側の目』をもった人間が必要不可欠であると思う。
日産を復活させた
『車好き』のカルロス ゴーン氏のような。
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バージョンアップに関して
いまだに評価が高いペインター6までは良好ではなかったか?
(フォトショップのレイヤー機能等の吸収)
しかし
ペインター7以降になると
水彩ブラシのユーザー無視の大幅な変更(ペインター8でデジタル水彩として復活)
処理速度の低下(ペインターⅨで改善)
ショートカットを利用した拡大縮小時の倍率の件で
アンチエイリアスのかかった倍率をスルーしてしまう。(いまだ改善されず)
等の改悪の歴史が作られてしまう。
そのため
バージョンアップに関して
すこし疑心暗鬼になっている自分がいることも否めません。
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keiichiro tokura file illustrations on web
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