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「PCBをなくすために」と「環境バイオネット」のBlog

PCB等の残留性有機汚染物質の廃絶と環境バイオの普及を目指すサイト。pcb.jpとkankyoubio.net参照

高砂のPCB汚染底泥問題

2005-11-10 01:13:03 | PCB
"高砂でPCB汚泥30年間放置 市、処理検討を約束"(神戸新聞、11/9)

兵庫県高砂市・高砂西港の隣接地にあるPCB汚染底泥約30m3について、高砂市議会建設水道常任委員会で取り上げられ、今後処理を検討していくという方針を示したそうです。


このPCB汚染底泥は、カネミ油症問題が騒がれている頃、鐘淵化学工業(現カネカ)と三菱製紙の排水口付近の底泥からPCBが高濃度に検出され、1974年に浚渫と固化処理が行われた底泥の事。表面をアスファルトで被覆し、のり面には土をかぶせて植裁が施されているそうです。

カネミ油症の頃は、公害問題が騒がれている時期で、高砂西港の底泥からPCBが検出されて時は、瀬戸内海の魚が汚染される事が懸念され、周辺の漁船が排水口付近を土嚢で埋め立てようとする騒ぎがありました。そのようなことから、会社側も汚染の可能性のある底泥を浚渫した訳ですが、当時は適切な処理方法がなく、アスファルト固化を行い、周辺環境のモニタリングを継続して監視すると言うことで対処していました。
今回は、まちづくり構想の一環として、負の遺産を処理しようという構想から出てきたもの。ダイオキシン類汚染底泥の処理やPCB汚染土壌の処理技術がいろいろと出てきている中で、そろそろ無害化処理の検討が行える状況になったと言うことでしょう。

しかし、技術的課題もさることながら、処理費用の確保も課題でしょう。
市は、国や県・企業側と協議するようです。今後の動向に注目していきたいと思います。


(PCB汚染底泥というと、米国GE社のハドソン川汚染が思い浮かびます。この問題は、浚渫によりPCB汚染が拡散するというGE側の主張と、汚染拡散を防止しながら適切に浚渫工事を行う技術があると主張するEPAや環境保護団体との主張が対立していました。この問題、その後、どうなったのでしょうか?)



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