爺は蕎麦は好きだが、もり蕎麦一枚で十分であり、2枚喰ったら腹がパンパンになってしまう。
そんな爺が、盛岡の球技場まで、ごひいきのラグビーチームの応援に男5人で出向き、試合が終わった後、何と駅前のわんこそば屋東屋の暖簾をくぐった。
店内の各テーブルには朱塗りの椀が山のように重ねられ、蕎麦を喰い終わった多くの人が腹をさすっている。
お店の人がお勧めするわんこそばのお値段はというと税込3,240円。
2,700円のリーズナブルな価格設定のものもあるが、こちらは椀を重ねずに、何杯喰ったかを算木(数え棒)で数えるものなので、ややイベント性に欠ける。
せっかくだから椀を重ねてもらう3,240円コースを注文し、わんこそば大喰大会がスタートした。
お盆に16杯の椀を載せて登場した威勢の良いお姉さんが「じゃんじゃん」「がんばって」「まだまだ」と掛け声を発しながら、各自が持つ黒塗りの椀へ蕎麦を投げ入れてくる。
一杯の量はほんの一握り。
早いペースで蕎麦を飲み込んでいたが、80杯を超えたあたりから苦悶の表情を浮かべ、体を左右に揺らしたり上下させ、胃袋の中にある大量の蕎麦を下へ下へと落としていく。
(効果の程はわからないが)
90杯・・・95杯・・・ここまでくるともう男の意地だけ。
やった!ついに100杯達成!!
100杯喰った者だけに進呈される東屋オリジナルの「わんこそば証明手形」を手にしたが、よっぽど腹が苦しいのだろう、仲間4名には喜びの表情はない。
蕎麦好きの爺は隣で時々「じゃんじゃん」「がんばって」「まだまだ」と掛け声を入れながら、板わさで一杯やっていた。
わんこそばとは、そうゆうものなのでしょう。
次回、盛岡に行ったら
きっと酒呑んでるんだろうな~。