先週に続き、着流し姿で、川向こうの深川界隈を散策してみることにした。
今日のコースは、深川七福神巡り。
門前仲町駅で下車し、富岡八幡宮を皮切りに、寿老人のある深川神明宮まで歩いてみる。
「富岡八幡宮(恵比寿神)」は東京一大きい八幡さまということで、確かに境内は広く、江戸時代の測量家で、深川に住んでいたという伊能忠敬の銅像もある。
また、相撲にまつわる石碑も数多くあり、巨漢力士の手形の大きさにはびっくり仰天。
首都高速の下を抜け、葛西橋通りを右に行くと、すぐそこに「冬木弁天堂(弁財天)」がある。
四方をビルに囲まれた小さな社で、弁天さまは、狭い境内の隅にある更に小さい社に、ひっそりと奉られていた。
次は七福神ではないが、閻魔さまがいるという「法乗院」に立ち寄ってみる。居ました、いました、ライトアップされた大きな閻魔さま。舌を抜かれる前にそそくさと立ち去ろう。
七福神巡りの3番目に寄ったのは法乗院のすぐ隣にある「心行院(福禄寿)」。
境内は大規模改装中であり、福禄寿の周りの地面もユンボでほじくり返されていた。
それにしても今日は寒い。
亀が甲羅に首を竦めるように、手を着物の袖の中にすっぽりと収めて寒さを凌ぐ。
まるで、ひみつのアッコちゃんのガンモ状態。(分かるかな~。)
江戸時代の豪商”紀伊国屋文左衛門”の屋敷があったといわれる清澄庭園横を右に曲がり、しばらく歩くと「円珠院(大黒天)」があるはずだ。参道と墓地はあるのだが、その敷地内に建物が見あたらない。しかし、あまりにも寒いので、とりあえず先を急ぐことにした。
「龍光院」へ向かう途中に、間宮林蔵の墓を発見。間宮林蔵って聞いたことはあるのだが、何をした人だか思い出せない。墓地の横にある案内板には「伊能忠敬に学び、樺太を探検し、間宮海峡と呼ばれる海峡を発見した人」と解説されている。と言うことは樺太も日本固有の土地?なんて短絡的な発想だろう。
浄土宗「龍光院(毘沙門天)」は最近建て直したのか、境内は広くないが、とても綺麗な本堂だった。片隅にはクレヨンしんちゃんっぽい、かわいらしい小僧の石像がちょこんと置かれていた。
龍光院の並びに「雲光院」というお寺があり、まだ2月でこんな寒いのに、境内の桜が咲いている???
どうやら”ジュウガツザクラ”と言って、冬に開花する品種らしい。納得。
深川江戸資料館がある資料館通りを歩いていると京呉服の店があった。でも、外見は呉服店という感じはしませんな~。
深川といえばアサリの汁をぶっかけた”深川めし”が有名。この通りには深川めし屋や、あさりの佃煮屋もポツポツと並んでいる。
資料館を過ぎると大きな松が配された門のある「大本山霊巌寺」というお寺があった。ここには寛政の改革を推進した松平定信の墓がある。
松平家の者ではないが、なぜか墓の前では手を合わせてしまう。
いよいよ終盤「深川稲荷神社(布袋尊)」。本当に狭い敷地に鳥居と社が建っている。左下に注目してください。大横綱大鵬幸喜の名前が刻まれているのだ。どうやら旧大鵬部屋(現大嶽部屋)がこの辺りにあるらしい。
万年橋の上から隅田川を眺める。
とにかく寒い。風が冷たい。手がかじかんでカメラの操作もままならない。
橋を渡ると「芭蕉稲荷大明神」がある。
松尾芭蕉と言えば”古池や蛙飛びこむ水の音”の句が有名。ここ芭蕉庵旧地には、芭蕉が愛好したと言われる蛙の石像(本当かな~?)がひっそりと置かれている。
いよいよ7番目の「深川神明宮(寿老人)」だ。
神社の参道脇には、地域町内の神輿が格納されているガレージが並ぶ。
深川七福神巡りを無事終え、拝殿横の手水舎で心を清める。
しつこいようだが、今日は、本当に寒い。
2時間以上も着流しでプラプラしていたので、手はかじかみ、体は冷え切っている。
とにかく酒、日本酒、熱燗!!
深川神明宮からほど近い都営地下鉄森下駅周辺には、あまり気の利いた呑み屋が見当たらないが、そんなことを言っている場合じゃないので、とりあえず目に付いた「わいわい酒場」に入店し、席にも着かず、即、熱燗1本注文。どうやらこの店、酒場になるのは、午後5時かららしい。
熱燗もほぼ空になった頃、天ぷら蕎麦を注文し、もうもうと湯気の出る熱々の蕎麦に七味をたっぷりとふりかけハヒハヒと頬張る。
深川七福神も周りきったし、熱燗1本と蕎麦で体も温まり、胃袋も満腹となったので、今日は、これで仕舞いにすることにしよう。
お愛想して店を出ると同時に、ご主人が暖簾を片付け、お店の方も仕舞いとなった。
家に帰り今日歩いたコースを地図で再確認したところ、何と大黒天の円珠院だと思っていたのは、実は浄心寺であり、円珠院はその裏手にあったのだ。つーことはひとつ抜かして六福神しか周ってないということになる。
これじゃ深川七福神巡りは仕舞とは言えね~。
次回は、逆コースを歩いて富岡八幡宮をゴールにし、門前仲町界隈を散策してみることにしよう。
こちらの方が美味い昼酒にありつくことができるような気がする。
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