
以前新聞で紹介されていた美々津地区の切り抜きを大切に保存していた。
この切り抜きをジーンズのポケットに突っ込み、今日は1人電車に乗って美々まで出かけよう。
日豊本線日向新富駅から美々津駅間、距離約30㎞、乗車時間26分のプチ一人旅が始まった。
女房殿の実家から日向新富駅までは徒歩だと40分程度かかるとのことなので、ここは義母さんに甘え、駅までは車に乗せていってもらった。
650円の乗車券を買って日豊本線に乗り込み、高鍋、川南、都農、東津野の各駅を停車し、美々津に到着したのは9:45時。
美々津駅は無人駅で、改札を抜けて周りを見回しても本当に何もない。人も歩いていない。
美々津重要伝統的建造物群保存地区は駅から少し歩いて、そう大きくもない川を越えた日向灘を望む一角にあり、そこに足を踏み入れると街並みは一変する。
この地区には江戸から大正にかけて海運業で栄え、当時、廻船問屋や商家だった白壁作りの古い家々が建ち並んでいる。当時の繁栄の証としてか千石船が描かれた郵便受けが各家の玄関先に取り付けられている。
酒屋で買った缶ビールを片手に更に町を散策すると、日本海軍発祥の地の碑なるものがあった。なぜこの地が?と案内板を見ると、神武天皇が東征のため、水軍を率いてこの地から御舟出(出港)したとのことから、起源2600年の記念行事として建立されたようである。
また、その奥には神武天皇を祀った立盤神社(たていわ)があり、ご神木の割れ目に小さな鳥居が建てられていた。
駅へと向かうのに日向灘沿いの浜を歩いていると、神武天皇御舟出の地という碑があった。案内版を見ると左の小さな島と灯台のある島の間を通って東征に向かったと記述されている。
2時間ほど散策をして、喉も乾き腹も減ったので、美々津駅からも近い大漁丸という海鮮レストランで昼食を摂ることにした。注文したのはトーゼン“お舟出定食”
内容は大きなエビフライ、サンマの塩焼き、お造り3点盛り、ご飯に味噌汁、サラダまで付いて
980円也。
<喉が渇いたのでビール> <大きなエビフライはビールに合う>
<お造りは日本酒のあて>
<秋刀魚の塩焼きは酒肴と飯のおかず>
<宮崎の地酒 千徳>
宮崎の地酒を呑みながら大漁丸の窓から日向灘を眺めると灯台のある島が見え、神武天皇があの横を通過したのかなど想いを馳せる。
数年前から気になっていた美々津重要伝統的建造物群保存地区は、江戸から大正にかけて栄えた景観の素晴らしい街並みというだけではなく、神武天皇が東征に向かったという壮大なロマンの地でもあった。
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