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かずさんの、ふらり日々是好日の記

ふっても てっても  日々是好日  泣いてもわらっても 私の一生の中の きょうが一番いい日だから

754 「失敗学のすすめ」から

2011-06-08 | 2011立夏~
 7日に、福島原発の事故調査・検証委員会の第一回会合が行われました。

 偶然、先週から「失敗学のすすめ」という本を読んでいますが、その著者の畑村洋太郎東京大学名誉教授が、先ほどの委員会の会長をされています。
畑村先生は、この本で、機械設計をやる人間だったら必ず知っているというくらい有名な、いわば技術の進歩に大きく貢献し、社会を発展させた代表的失敗例として、三つの大事故を紹介されています。

1 アメリカワシントン州のタコマのつり橋の自励振動現象による崩壊事故
2 ジェット旅客機、デハビランド・コメット機の金属疲労による空中爆発事故
3 アメリカにおいて第二次大戦中に大量に建造されたリバテイ船と呼ばれる輸送船の低温脆性による破壊事故

 同書では、失敗が次の技術の英知に生かされている日本の事例として、1972年の北陸トンネル内走行中の列車火災が第1章で取り上げられています。トンネルで火災が発生したときは、停車せずに走り抜けるよう運転マニュアルが見直されたのは、その一つとのことです。また、本州と北海道を結ぶ青函トンネルには、北陸トンネル事故の教訓が生かされています。

畑村教授は、「事故は本来、どんなことがあろうが起こしてはならないものです。しかし、起きてしまった失敗を生かしてそこから真摯に学ぼうとする姿勢があれば、大きな発展の種にすることもできるのです。」とされています。

日本が初めて直面した原子力発電所の大事故です、将来の人類の発展のための英知を残りくまなく吸収したいものです。
政府が震災後いくつも委員会を立ち上げたことには、総理のリーダーシップのなさを批判する見方もあるようですが、いろんなところや、役所に遠慮せずに、委員長がおっしゃっているように100年後の評価に堪えられるような掘り下げたご検討をお願いします。






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