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かずさんの、ふらり日々是好日の記

ふっても てっても  日々是好日  泣いてもわらっても 私の一生の中の きょうが一番いい日だから

326 NACCSセンターの民営化について

2007-12-20 | NACCS
 今晩は! 今回は、NACCSセンターの民営化のことを取り上げてみましょう。
 郵便や、郵便預金が民営化され、かずさんの住まいのポストにもJP・・ジャパン・ポストの 
ステッカーが貼られています。
 
12月14日の、関税・外国為替等審議会の答申では、「(独)通関情報処理センター(いわゆるNACCSセンター)を特殊会社として民営化する。」とされています。
 
通関業や、保税や、船の代理店や、フォワーダーの方には、NACCSという電子計算機システムは仕事の上でとてもポピュラーなツールですが、そのシステムを運営しているNACCSセンターはあまり知られていません。

1 NACCSセンターは、NACCSシステムを運営するために設けられたもので、「電子情報処理組織による税関手続きの特例等に関する法律」に根拠があります。

2 NACCSセンターは、国と民間企業が出資した資本金があって、政府が6千万円、民間企業が3千万円出資の、いわば官民共同出資のセンターです。
 これが、民営化となって特殊会社になるわけですが、NACCSは税関という国の仕事をする機能部分が多いですから、政府の出資部分は相当大きくなるでしょうね。

3 民営化になって何が変わるかというのは関心がありますが、

① 業務として手がけられる範囲が広がるでしょう。これまで、制約があってできなかった事業―例えば外国システムとの連携とか、輸出入データーの提供など、ニーズに応えやすくなるでしょう。
②どこまで、政府の事前・事後のチェックや、事業計画への査定が入るかによりますが、独立行政法人の現在よりも、事業遂行について臨機応変的な対応が可能になるのではと期待できます。

4 先ほど、資本金の1/3は民間企業が出資といいましたが、空、海の主要関係企業が、少しずつ出資しています。ただ、配当はありませんから、いわば賛助金のようなものですね
 
また、センターで働いている職員も、税関や企業から出向してきている人が、多いようです。それぞれ、税関の通関についての知識や経験、企業での物流についてのノウハウや経験、そんなものを官民がセンターという組織で協働しているわけです。
 
そういう点からは、NACCSセンターのこれまでの歩みは、税関と関係企業のコラボレーションということができそうです。

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忘年会たけなわの時期、体調管理で楽しくやっていきましょう。
健康は、健やかな体と、康らかなこころ ということらしいです。 




256 通関の手数料とは??(その3)

2007-09-07 | NACCS
前回、前々回の続きです。

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通関のための手数料と一口に言っても、いろんな受け止め方があります。
① 通関手続きのための「税関に支払う手数料」
② 通関手続きのための「通関業者に支払う手数料」
③ 通関手続きのための「その他の者に支払う手数料」  の三通りの受けとめがありそうです。

三番目の③ 通関手続きのための「その他のものに支払う手数料」について

かずさんは、詳しくはしりませんが、輸出や輸入をするときは、銀行へは買取や送金のための手数料が必要だったり、輸入品が植物だったら検疫手続きがありますからその費用が必要だったりするんではと思います。

 ここで取り上げたのは、もっと狭い意味で、税関手続きのための直接的な手数料ですが、そういう観点から、③の通関手続きのための「その他の」手数料としてはNACCSを利用するためにNACCSセンターに支払う利用料金があります。

 254の冒頭で、次のように書いた「輸出入申告や入出港届け等の税関手続きに係る利用料金の無料化を図る。」の利用料金は、このNACCSセンターに支払う料金のことを指しています。

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アジアゲートウエイ構想の「貿易手続き改革プログラム」について、財務省から「同プログラムを実施するにあたっての論点整理」が公表されています。

(参考)http://www.mof.go.jp/singikai/kanzegaita/siryou/kana190626/kana190626b.pdf

その論点整理の中で、「7 NACCSの在り方」の項の、「今後の方向性」の記述で「次期NACCSの利用料金については、税関業務の業務・システム最適化計画に従い、輸出入申告や入出港届け等の税関手続きに係る利用料金の無料化を図る。」と書いてあります。

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ご承知のように、実際の輸出入申告は、その95%以上がNACCSという電子計算機システムを利用する電子データーの送信で行っています。

 NACCSは、一つのシステムを、税関や貿易関係の省庁と、航空会社、フォワーダー、保税業者、通関業者の民間関係者が、共同利用するものです。その利用料は、それぞれの利用者が、利用業務や利用度数に応じ負担する仕組みとなっています。

 通関業者が、輸出入申告する場合は、NACCSによる利用(例えば輸入申告事項のシステムへの登録や、税関への送信など)に応じ、一回40円とか15円とかの利用料を、システムを運営しているNACCSセンターに支払っています。

前述の、論点整理で書いてあったことは、この民間利用者が払っていた利用料のうち、税関手続きについては利用料をタダにするというものです。

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関東では、台風で、交通が混乱したり被害ですが、みなさんは、なんともありませんでしたか?





243 次世代シングルウインドウについて

2007-08-22 | NACCS
熱戦の甲子園は、まさかの逆転満塁本塁打で、公立高校の佐賀北の優勝で終わりました。かずさんは、朝から昼頃まで外出していましたが、駅のホームを歩いているとまさしく熱風が吹いてくるという状態でした。甲子園の選手は若さもあるんでしょうが、すごいです。
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皆さんは「次世代シングルウインドウ」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、次の骨子で開発が進められている輸出入と港湾関連の官庁手続きを行うためのコンピュータシステムのことですが、来年秋から稼動する予定で、手続きが飛躍的に楽になることが期待されています。

1 稼動開始予定    2008年10月
2 概念          yahooのように、手続きに関係する各官庁のシステムにリンクする「府省共通ポータル」が新設され、企業の申請者はこのポータルを入り口に各システムにつながる。

3 つながる官庁システム    NACCS(税関手続き)、JETRAS(経産省の輸出入管理)、港湾EDI(国土交通省の入出港等)、FAINS(厚生労働省の食品届出)、ANIPAS(農林水産省動物検疫)、PQ-NETWORK(同植物検疫)、検疫所の入港手続き、法務省・乗員上陸許可支援システムの入港手続き、外国政府

4 どう楽になるか? ① 今までは、縦割り行政の典型のように、それぞれのシステムごとに利用者IDが異なったり、申請画面が違ったり、稼働状況などの情報提供窓口もばらばらでしたが、府省共通ポータルの実現で、これが一元化され統一されます。
②手続きの典型例を、貿易船の入出港業務についてみますと、現在入港前に
税関や海上保安庁(港長)などに7つの手続きがありました、業務の統一、項目の統一、提出時期の統一などで、1業務に集約され、各行政機関への一括送信が可能となります。
 
5 開発・運営主体  独立行政法人 通関情報処理センター(NACCSセンター)

 という風に、予定ではかなり使い勝手は良くなりそうですので、使いやすいとの定評があるシンガポールのシステムに近づくのかも知れません。

 6つぐらいの省に共通するポータルを構築して、窓口を統一するというのは、日本の行政風土ではなかなか苦労が多い作業と思われますので、関係者の汗には敬意ですが、行政機関と申請者との構図からは、この程度の使い勝手を良くする努力は当然ともいえます。

この開発作業のコンセプトは「申請者の視点に立った・・・」とのことですので、今後もこのコンセプトで、引き続き改善や機能強化を続けてもらいたいものです。
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那覇空港の航空機炎上事故は驚き、着陸しても無事に降りるまでは安心できませんね。でも、大きな人身事故にならなくて本当に良かったです。



149  ワンストップサービスとシングルウインドウ(その2 府省共通ポータルサイト)

2007-04-03 | NACCS
148では、シングルウインドウサービスのための次世代システムの開発が進められていることまで申しました。

これは、平成20年10月の運用開始を目指して、財務省(独立行政法人 通関情報処理(NACCS)センターが開発・運営主体になって進めているものです。

現在稼動しているNACCSと港湾EDIのシングルウインドウ機能、その他の関係省庁がWeb上で設けている申請窓口やホームページへのリンクを一括して提供するとともに、ワンストップサービスを推進するための基盤を提供するものです。

身近な例では、各省のシステムでばらばらになっている利用者IDやパスワードを一本化し、申請画面や、入力方法等も統一して、利用者からの使い勝手を大幅に向上させることを目指しています。また、類似業務を統合したり、入力項目名やコードなどを共通化したりして入力業務の負担を減らしたり、反復申請を回避するなどが図られることになっています。

 このように、関係者間の改善の検討が進んでいますが、本当に素晴らしい使い勝手になっていくのか、関係業界で仕事をしている方々には関心を持って見て行きましょう。
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 米韓のFTA交渉が合意したとの報道がありました。
 
  ご承知のように、米国内では日本と韓国のテレビなどの工業製品が熾烈な競争をしています。
韓国産のものが米国に関税無税で輸入され、日本産は関税がかかる、こんな事態になれば競争力でマイナスになるのは必至ですが、国内事情から農業を守る一方で、環境の変化への対応が遅れ、日本にとって大きなマイナスになってしまわなければいいんですが・・・。

 仕事をしている事務所から見える桜の木の下には青い席とりのシートがいくつも見えますが、今夜は寒いでしょう(涙)。





148  ワンストップサービスとシングルウインドウについて(その1)

2007-04-02 | NACCS
今日は!関東から九州の地方では桜が真っ盛りですが、時期を同じくして黄砂がすごいですね。
私の家や事務所の窓からは、見晴らしがぐんと悪くなっています。 花曇り、黄砂曇りの一日です。

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今日の話題は、ワンストップサービスとシングルウインドウです。
この二つの言葉は、一緒に使われることが多いんですが、意味するところは違います。港湾手続きの分野でもよく聞きますが、どういうことを意味してるんでしょう?

 ワンストップサービスは、「ワンストップ・ショッピング」から派生した言葉のようです。行政サービスのワンストップ化とは、引越しの時などの住民票や印鑑証明の交付、年金、福祉等の複数個所にまたがって提供されている窓口を一箇所に集約する、いわば窓口サービスの総合化です。

 日本機械輸出組合は、電子政府構築化計画への意見の中では「ワンストップサービスとは、各行政当局のシステムを単に相互接続するさせるのではなく、所管毎に細分化された窓口を一つにまとめ、一回の申請で貿易に係わる手続きを完了させることが出来る行政手続きの効率化の問題である。」と言っています。
 また、同組合は、「シングルウインドウ化とは、このようなワンストップサービスを電子申告環境で実現しようとするコンピューター端末での操作性の問題である」としています。

 つまり、ワンストップサービスは、文書による申請でもありうる行政の効率化の世界の問題で、シングルウインドウは、ワンストップサービス実現のためのコンピューターシステムの世界であるとしています。

 貿易や、港湾の手続きのように、色んな省や、自治体がそれぞれの目的で求める行政手続きは、ワンストップサービスにしようと思っても、コンピューターシステムの助けがなければ、現実には困難です。
 
 そこで、輸出入と港湾関連手続きのシステムでのシングルウインドウ化は、平成15年に、SEAーNACCS、港湾EDIシステム等関係の6府省7システムにより稼動しました。この試みで、システムの接続は出来ましたが、利用者の使い勝手という面では改善の余地ありとの評価でした。折から、平成17年11月にFAL条約(国際海上交通簡易化条約)が施行されるところから、関係省庁による入港届け等の様式の統一や、項目の削減、簡素化などが図られました。

 このような状況を背景に、現在、次世代シングルウインドウシステムの開発が、NACCSセンターを中心に進められています。
次号では、その状況を紹介します。
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 世界水泳大会が終わりました。最後の男子リレーはアメリカがまさかの失格で、日本は銀メダル。
 それにしても、一人で金を7つもはすごい!!世界記録の塗り替えも相次ぎ、人間の限界はまだまだなんですね。