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かずさんの、ふらり日々是好日の記

ふっても てっても  日々是好日  泣いてもわらっても 私の一生の中の きょうが一番いい日だから

608 四苦八苦ということば

2009-03-03 | 色んな話題
今夜は、ブログのもともとに戻って個人の独白の日記です。柄にもないしんみりした時間です、読み流してください。

映画のおくりびとがアカデミー賞を貰い、映画館で見る人がにわかに増えているようです。
先日、私のブログの片隅でおくりびとを取上げたところ、ご覧頂いた古い友人から「愛別離苦(あいべつりく)」という言葉を教えて貰いました。

人生では生老病死(しょうろうびょうし)の四苦の他に、愛別離苦、怨憎会苦(おんぞうえく)、求不得苦(ぐふとく)、五蘊盛苦(ごうんじょうく)の4つの苦があり、この四つと前の四苦を合わせて、四苦八苦と呼んでいるようです。

愛別離苦とは、愛する人と別れる苦しみ。
怨憎会苦は、怨み憎む者とこの世で会わなければならぬ苦しみ。
求不得苦は、欲しいものが手に入らない苦しみ。
五蘊盛苦は、人間の体や心の欲望が適えられない苦しみです。
この八苦は、生きているかぎりついて廻り、この苦から逃れるには、八正道(はっしょうどう)を実践するしかないと仏教は教えています。

八正道とは、お釈迦さまの最初の説法において説かれたとされる、修行の基本となる八種の実践徳目です。
それは、正見(正しい見方)、正思(正しい考え方)、正語(正しい言葉)、正業(正しい行い)、正命(正しい生活)、正精進(正しい努力)、正念(正しい意識)、正定(正しい精神の安定)の八つです。

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  税関のホームページに、制度の名称を変更するとのお知らせが載っていました。

  平成13年に始まった「簡易申告制度」を「特例輸入申告制度」と変更するとのことで、当初の制度が充実し、AEO制度に相応しく管理規定の整備が要件になるなどの詳細が整備されましたので、名称を変えたものです。受験される方は、頭の切り替えをしましょう。

  今夜は、3年ぶりに、ずっとお世話になった先輩が来られて、数人で夕食をする機会があり、ひと時懐かしい時間を持ちました。

 とても気温が下がっています。花粉症の方は辛い時期、東京では積もる雪とか、気をつけて・・。
            




605 物流と不公正競争防止についての最近の話題

2009-02-26 | 色んな話題
久しぶりに雨の心配のない一日でした。

1 2008年プロ野球セリーグは、原巨人の優勝で幕となりましたが、これに関係する出来事で、2月25日に阪急阪神百貨店が公正取引委員会(以下「公取委」と略します。)から、下請法第4条第1項第3号(下請代金の減額の禁止)に違反したとして、勧告を受けています。

内容は、阪神の優勝を見越して阪神優勝記念グッズの製作を出入りの業者に注文したが販売中止になったので、業者への支払を減額したというものです。

経済状況が厳しいなか日本の大企業は、資材調達や、サービスの利用などのコストを極力切り詰めようとしていますが、その中で、いわば大企業の零細企業いじめのようなことにならないよう、下請法の順守に留意しています。

 しばらく前には、公取委が、荷主が中小物流企業との取引における下請法違反がないかの調査をすると聞いたことがありましたが、2月5日には物流企業間の下請法違反というか、フットワークエキスプレスが、下請け運送者に対する下請代金の減額の禁止に違反したとして、勧告を受けています。

2 先週から今週にかけて、公取委は、国際航空貨物利用運送(いわゆる混載です。)の運賃、燃油サーチャージなどで独占禁止法違反(不当な取引制限)が有ったとして、日本通運、近鉄エキスプレス、郵船航空サービス、西日本鉄道,日新など10数社に、排除措置と課徴金納付(総額100億円)を命ずる旨の事前通知を行なったと報道されています。

 報道によれば、航空会社が運賃に上乗せする燃油サーチャージや、空港の保安強化に伴うセキュリテイチャージを運送料金に転嫁するカルテルを結んで実質的に競争を制限した疑いとのことですが。同様のサーチャージに絡む独禁法違反の問題は、EUや米国の独禁当局も調査しているとのことです。

なお、日本では、昨年4月16日に公取委が、関係先を立入り調査して、その後関係企業が調査に協力して進められていたもので、今回の公取委の事前通知に関係企業がどう対応するかは不明ですが、ほぼ11ヶ月ぶりの決着です。

3 公取委の研究会で大学教授が主要メンバーの「政府規制等と競争政策に関する研究会」では、昨年12月5日、今年2月17日の2回にわたり・・・国際拠点空港等における国際航空貨物の輸出入に係る競争実態調査・・・というテーマで議論されています。

 2月17日には主要事業者等からのヒアリングが行われ、成田国際空港(株)、(株)日本航空インターナショナル、(社)日本通関業連合会が出席されています。

この研究会で、どんなことがテーマになっているかは、事務局が提出している「・・・競争政策上の論点」では、次の項目が並んでいます。

① 航空上屋の利用におけるイコールフィッテイングの確保
② 上屋の割当におけるイコールフィッテイングの確保
③ 空港管理者が上屋事業に関係ある場合のイコールフィッテイングの確保
④ 成田国際空港及びその周辺の保税蔵置場間におけるイコールフィッテイングの確保
⑤ 通関手続
⑥ その他

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 2011年3月に、新大阪~鹿児島中央間を4時間で結ぶ、山陽・九州新幹線直通の愛称が「さくら」に決まったとの報道がありました。

 明るい話題が少ない昨今ですが、この「さくら」が走る頃には、私たちの身の回りや経済にも桜咲くでありたいものです。






603 物流企業のブランド力

2009-02-24 | 色んな話題
こんばんは!
雑誌を読んでいてちょっと考えさせられた事柄を取上げます。
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毎年、世界のブランドランキング「BEST Global Brands」がビジネスウイーク誌で発表されます。これは、ブランドが持つ価値を金額に換算して、上位100ブランドを発表する企画で、2008年のランキングでは、1位がコカ・コーラ、2位がIBM、3位がマイクロソフト、4位がGE、5位がノキア、そして6位にトヨタ自動車が入っています。
日本企業ではトヨタに次いでHONDA(20位)、SONY(25位)、Canon(36位)と続いています。

(注) ブランド価値とは、「財務力」、「ブランドが購買意思決定に与える影響力」、「ブランドによる将来収益の確かさ」の3点で評価しているようです。

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そこで、興味を持って物流・運送関係の企業が世界の100位までに入っているかなと見ると、30位にUPS、99位にFedExがありました。どちらも米国の国際航空宅配便などが主体の運送業者です。



ちょっと断っておく必要があるのは、このランキング調査では、航空会社は入っていません。その理由は、
エアラインは、ブランド力ではなくスケジュールなど別の購入決定要素が大きいからです。

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この企画をビジネスウイーク誌と共同で行っているインターブランドという英国の会社が、2月18日に「BEST Global Brands」で採用しているのと同じ評価基準で、日本版のグローバルブランドTOP30を発表しました。

 そこで、日本版BEST30では、どの企業が入っているのかなと思って見ると残念ながら日本を代表する運送会社である日通さんも、近鉄エキスプレスさんも入っていなんですね!
 今回の日本企業だけを対象にしたランキングは、次の4つの基準を満たす企業だけが評価対象となっていますので、海外売上比率とかの基準で評価対象外になったのかも知れないですが・・・。

なお、今年よく売れているユニクロは海外売上高の点で、セブンイレブンは発祥が米国ということで評価対象とならなかったようです。

① 日本発のコーポレートブランドであること
② 上場企業で各種財務情報が公表されていること
③ 2007年度実績の海外売上高比率が30%超であること
④ BtoB企業であっても世界で一般に認知されていること(欧州、米国、アジアの3エリアで、インターブランドのコンサルタントの認知率が10%以上であること)

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 受け売りを交えて書いてきましたが、物流・運送企業のブランド力というものとは何だろうと考えさせられた記事でした。
がんばれ!日本のグローバル運送会社と応援したいところです。

 また、世界ランキングでは、韓国の「SAMSUNG」がSONY や Panasonicの上位になっています。何時の間にこんなことになっているんでしょう?

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「おくりびと」のアカデミー賞受賞は、明るい話題の少ない日本で快挙です。確かに心に残る作品でした。



602 航空ビッグバンと通関手続き

2009-02-23 | 色んな話題
 日本の航空ビッグバンは、成田の北伸事業が2010年3月供与を開始し、年間発着能力が20万回→22万回に増え、羽田が2010年10月第4滑走路が共用し国際定期便を昼間3万回、深夜早朝約3万回の就航が契機になって生じるといわれています。

 輸出入貨物の世界で見ると、羽田の国際便就航は、関東での国際貨物取扱の核機能が成田地区と羽田地区とに分散することとなります。
この二眼構造の体制を効率的に運用するには、通関等の貿易手続きや、フォワーダーあるいはキャリアの上屋のハンドリング、関係する情報システム等が一体的に運用される必要があります。

 私たちに関係深い輸出入通関手続きについて、民間関係者には「成田発貨物の羽田での申告、又はこの逆を認める」などの意見があるようです。

例えば「貨物は成田に在って成田から輸出するけれど羽田で通関したい」ということなら、貨物の所在や積出港と異なるところで通関したいということですから、これまでの税関の管轄区域の考え方や特定輸出申告制度でも対処できない事項です。

 この一体的運用というのは、港湾では、たとえば阪神港の大阪港区と神戸港区の一体運用というようなことが、かねて課題とされていますが、航空は同じ飛行機が羽田に着陸して、また成田にも着陸するということはなさそうですから、入出港手続きという面は少なく貨物のハンドリングでの課題ですね。

 日本の行政組織は、国は全国を大体八つか九つの管区に分けており、また、その8、9つのぐらいの管区機関の上には統括する中央が有りますから、自ずと一体的運用がし易く、都道府県のように細分されていないのですが、上記のような課題や要望にどう対処していくのか、通関の審査・検査と貨物との結びつきの必要性などから検討するんだろうと推測できます。

 なお、税関の「貨物につき必要な検査」(関税法第67条)の機能が発揮できない環境は、日本の水際取締りの実効性がなくなることを意味することは、どの立場からも理解できます。

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財務省で「国際航空物流と税関行政に関する懇談会」が開催されています(昨年11月28日、12月26日、本年2月19日)が、成田・羽田の2010年問題は、対応すべき大きな環境変化となっています。

画は、二月から羽田で国際貨物の共同上屋を建設する東京国際エアカーゴターミナル(株)(TIACT)のものを拝借です。




601 Sea&Airの実証実験

2009-02-20 | 色んな話題
 いま、関西では興味ある実験が物流分野で行なわれようとしています。

 それは、国土交通省と関西の産学官グループ「国際物流戦略チーム」が関西国際空港と阪神港を活用したSea&Air輸送をして、コストや港のハブ機能強化の課題を検証しようというもので、関西人の一人として元気な関西に繋がればうれしいですね。
 
Sea&Air輸送は、航空と海上輸送を結合させた複合一貫輸送の形態の1つで、航空輸送の迅速性、海上輸送の低コストなど、それぞれの長所を有効に活用した輸送方法です。

一般的には、日本から北米西岸、カナダ、香港等まで船で運び、そこから目的地まで航空機で運送するもので、日数は船よりかからず、運賃は航空機より安いことがセールスポイントになっていますが、先ほどの実験は、中国(製造)~船で阪神港~陸路関西空港~関西空港から飛行機で欧州へ のルートで輸送しようとするものです。

さて、今回の実験の輸送方法、ルートをイメージすると、日本に到着してから関空から飛び立つまでの関税法の手続きはどう繋がっていくのでしょうか?関税法の勉強は、ぶつぶつ有る時点での手続きが並んでいますが、実際の輸送はこのように連続しています。

  このため、もし通関業として活躍するためには勉強した法律知識の応用が必要です。

  実験では、中国からコンテナで着いたものの一部を、なんらの手を加えず航空機で欧州向けに送り出すという単純な動きですが、例えば、日本では最終検査をした上で最終仕向け地に向かうとか、日本で改装や外箱の補強をして最終仕向け地に向かうとか、日本でブラックボックス技術の集積回路を取り付けて出荷するとか、ワックスをかけ直すとか、若干の手入れや、処理をすることも考えられます。

 日本が中継地になるSea&Airというのは、日本がハブになるということですが、関西空港の運行スケジュール、税関等の行政手続きも含め、スケジュール、輸送品質、経費等いろんな面の課題が発掘できる実験になればいいですね。

 また、貨物のセキュリテイ確保という点からは、例えばAEO運送者(特定保税運送者)による運送が望ましいでしょう。
 また、税関手続きの簡素化・迅速化も課題になっていくでしょうが、その解を見つけるキーの一つは、AEO制度で認定されている業者かどうかだろうと想像できます。
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 もう2月最後の日曜日になってしまいました。
 梅見の時期。雛祭りが過ぎると、少ししたら桜の話題も耳にするころ、今年の春を楽しみましょう。