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かずさんの、ふらり日々是好日の記

ふっても てっても  日々是好日  泣いてもわらっても 私の一生の中の きょうが一番いい日だから

706 予算概算要求の断片

2009-09-01 | 色んな話題
こんばんは~。衆議院選挙が終わり、報道ではその関連のことが満載です。

 民主党は、国の予算の無駄を減らすと主張して、8月31日に締め切られた概算要求を見直すとしていますが、とりあえず各省から概算要求が出されています。

 各省の要求内容は、適宜に発表するところもありますが、国土交通省が提出した要求のうち、新規のものとして国際物流に関係しそうなもので、私の関心を引いたものとして次の二つがありました。

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1 産業活性化のための港湾機能の強化  要求額 746億円

国民生活に直結する我が国の産業競争力の強化を図るため、今後中長期にわたりバルク貨物等の安定的かつ低廉な輸送が可能となるよう、船舶の大型化等の輸送体系の変化に対応し産業港湾インフラの刷新を図るなど物流体系を構築するための社会実験を行う。

 これだけでは、よくわかりませんが、臨海工業地帯に立地している港湾について、大水深化等のための再整備を図るのか、社会実験と言っていますから、ちょっとこれまでには無かった整備方法をとるのでしょうか?

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2 物流施設の耐震強化 要求額40億円

スーパー中枢港湾等の臨海部物流拠点において、大規模地震発生時にも一定の物流機能が確保されるよう、免震機能を備えた物流施設の整備を行う民間事業者に対する支援を強化する。

 これも、内容は書いていませんが、金額から見ると、免震機能を付加するための追加費用の何割かを補助したりするのでしょうか?

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関西空港会社が、新規就航便の着陸料を実質無料にするとの報道がありました。アジアの主要空港とのハブ化競争の中での危機意識の現われと思いますが、民主党政権での日本の成長戦略はどうなっていくんでしょう?



 



704 JALとNCAの航空貨物事業統合のニュース

2009-08-24 | 色んな話題
今晩は!





1 先週末に、日本航空と日本郵船が、2010年4月をめどに航空貨物事業を統合(統合後の新会社は、両者がそれぞれ45%ずつを出資)する方針との報道がありました。

日本航空の貨物事業は、貨物機11機を持って年間1998億円の売上げ、経常損益▲200億円。

日本郵船子会社の日本貨物航空(NCA)は、貨物機10機を持って売上げ794億円、経常損益▲185億円。

このような、収益構造を変えるには、事業統合で路線整理、航空機削減、貨物スペースの供給調整が必要というのは、どの航空会社も同じ認識のようで、その延長線のことと思われます。

航空関係各社は、変動の時代を迎えていますが、NCAは貨物専用会社として世界有数の規模で、1978年に日本郵船などの海運各社と、全日空(ANA)、日本通運の共同出資で設立され、日米航空交渉での合意がなかなか得られず、1985年に初就航しました。

この生い立ちから、NCAは長らく日本郵船とANAが大株主として同率を出資する共同事業でしたが、現在では郵船がANAの株式を買収しています。

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2 航空貨物業界のニュースでは、8月初旬には、「日本郵便が全日空との提携解消へ」との報道がありました。

 日本郵政公社は、全日空と「ANA&JPエクスプレス」を合弁で設立していましたが、その33.3%の持ち株をANAにすべて譲渡する方向で近く調整に入るとの報道です。

JPは、国際物流事業を成長分野としていましたが、もし先程の報道が事実なら当面、断念したようなことになります。

一方、ANAは、2008年4月に、日通、近鉄エキスプレスと提携で、国際エクスプレス事業会社を設立していますし、沖縄を日本のハブに活用する構想を進めています。

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3 羽田の4本目の滑走路が来年春に稼動し、羽田の国際化が進展します。

お盆のころのニュースでは、成田/羽田の空港間の貨物を共同輸送するため、日本通運、郵船航空サービス、近鉄エクスプレス、、JAL.ANA、成田国際空港、学識経験者らとの協議会(成田・羽田空港間共同輸配送検討協議会)で検討しているとのニュースがありました。

この協議会には、財務省関税局、国土交通省がオブザーバーで参加しているとのことで、7月にはそのワーキンググループが開催され、両空港間の横持ち量についてのアンケート調査をすることが決まっています。

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航空貨物の分野は、それぞれの発展と生き残りのための合従連衡が続いています。目が離せませんね(^^♪

朝夕は、だいぶ涼しくなってきたように感じます。皆さんのところではいかがですか?
土曜日に、神戸ハーバーランド モザイクでスイングする光のページェントを見て、大道芸人のパフォーマンスを満喫して楽しんできました。

世界陸上で、女子マラソンの銀、槍投げの銅、ソフトバンクスの対日ハム3連勝、いろんなニュースが一杯です。

今夜は、駅前のビアガーデンで、大昔の先輩や同僚などの方々との年一回の会合でした。また来年の再会を約して・・・。







699 嘘のような、本当のような話(^。^)

2009-07-23 | 色んな話題
こんばんは。
物流業界で働いている知人との話を紹介して、ブログの読者の方に質問です。

 ある貿易港で、かなり人気のある輸入商品が詰まったコンテナーが、コンテナーターミナルからヘッド毎盗難にあって、暫くして少し内陸の野原でコンテナーのシールが切られた状態で見つかったけれど、中の商品は無事だった。
 それで知人曰く、「あれは何だったんだろう?単なる愉快犯かな?」
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ブログの読者の方は、このケースをどう受け止められますか?

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 そこで金田一耕介の知人曰く、「もし日本の税関職員なら、「麻薬や拳銃など、どちらにしても正規に輸入できないようなものをコンテナーに隠して密輸しようとしたな!コンテナーターミナルからコンテナーを引き出したということは、コンテナ番号は密輸組織から連絡があったとしても、誰か国内のターミナル関係者が共犯になっているのではないか?警察と連携して、捜査に着手すべき」」と考えるのではないだろうか?

 



次にシャーロックホームズの知人曰く、「もし米国の税関職員なら、「テロ組織がロケット砲や放射性物質のようなものを持ち込んだ疑いがある。輸出国からのサプライチェーン全般について、そのような疑いが無いか徹底的に捜査する必要がある。」と反応するのではないか?





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一つの事象でも、視点や立場が違うと受け止め方には大きな開きが生じます。
「そこの障子を開けてみよ、外は広いぞ」。 これは自動織機を発明した豊田佐吉翁の有名な言葉ですが、
日常の目先の仕事に埋没せずに、広い視野を持ってまいりたいものです。



697 「貿易手続改革プログラム」第二次改訂版

2009-07-21 | 色んな話題
今晩は!
先週の7月16日に、「貿易手続改革プログラム」についてのフォローアップ会合が開かれ、第2次改訂版が発表されました。具体的な中身は、14ページほどの分量ですからご覧頂くとして、全体をざっくり見ると 
内容的には、次の4項目となっています。

 1 規制の見直し、手続きの統一化・簡素化
 2 AEO制度の推進、保税・通関制度のあり方の検討
 3 シングル・ウインドウの推進
 4 日中韓三国間の物流シームレス化

2年前に策定したプログラムを毎年フォローアップして改訂しているものですから、この4項目は昨年と同じになっています。もともと、毎年目玉のような施策を新しくというのは難しい分野でしょうし、政権交代が現実になりそうな時期に、大きな変革を打ち上げるのも難しいと思われますね。
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このブログ「694 総合物流施策大綱」で紹介した大綱を具体化するため、物流施策をプログラム化してまとめたものが国土交通省から7月17日、「総合物流施策推進プログラム」として発表されました。

施策のほとんどが2009年度以降継続実施の扱いとなっています。貿易手続改革、物流施策のいずれも、着実に実施していくということですね。
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 昨日までの三連休を利用して、東シナ海に浮かぶ五島列島の下五島に属する福江島と久賀島(ひさかじま)を訪れました。

秀吉時代から明治6年の禁教令撤廃までの苦難の歴史をへて、島内各地に現在も定期的にミサが行われている教会をいくつか巡ったり、東シナ海が美しい大瀬崎灯台や、グラスボートで海中公園のさんご礁や磯の魚を見に行ったり、楽しんできました。


 いささか、飲みすぎ、食べすぎで胃袋が疲れ気味です、今夜は休肝日に致しまする(笑)




695 いろいろ有りの最近物流事情(^。^)

2009-07-16 | 色んな話題
 有数のコンテナ量の物流を扱うS社が、上海から米国への国際貨物を、船で上海から名古屋港まで運び、中部空港から航空で米国まで運ぶという試みを始めたとの報道がありました。

混雑する上海空港を避ける措置で、総運送日数は2~3日余計にかかるものの、運送費は20%ぐらい低減になるとのことでした。

 中部国際空港を中継地に使うのは初の試みということですが、近頃のロジステイクスは、単純な航空機による輸送や、貿易船による輸送ではなく、鉄道輸送を加えて、SEA、AIR、RAILの組合せで、コスト、リードタイム、CO2 の最適組合せを考えるようなことが各方面で行なわれています。

 このような場合、もし、日本を中継にする場合は、そのつなぎの部分の税関手続きをどうするのか、基本的に関税法第2条(定義)の「外国貨物」(1項3号)に該当するため、その間の国内異動、取出し、積みつけ手続きをどう繋いでいくのか、そう懸案になることはありませんが外為法の輸出管理の対象品目ならこの部分をどう処理するかなど、関係法令面もクリアしておく必要があります。

大手荷主に対し、物流関係企業が上記のような最適物流の提案を、タイムリーに行なっていけるかどうか、こんなことにもそれぞれの企業の実力が表れそうですが、空港の処理能力もどんどん変わっていきますし、ロジステイクスの分野も環境変化への対応力・提案力が問われる時代になっているように感じた、冒頭のS社の報道でした。

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 写真は、海上コンテナ、JR12フィートコンテナ、航空のULDです。