ガタ・ゴト・GATA?

ニイガタで暮らしています。ガッタン、ゴットンと世の中のスピードに逆らって過ごしています。

暗くなるまで遊んでる

2011年06月23日 | 雑記帳

 

 

子供の頃、通う小学校の校庭がすぐ隣だった

学校が終わると友達と夢中で遊んで

日が暮れたのも気づかず、辺りが薄暗くなり

友達の顔も、陰って良く見えなくなるまで遊んでた

母は、そんな時間まで遊んでいてはいけないと、きつく叱った

たぶん私は「はい、もうしません」と謝ったのだと思う

そしてまた、暗くなるまで遊んでた・・

ハッと気づいて、家の方を振り向くと

薄夕闇に、母がきつい顔をしてぬっと立って居た

私は「しまった!どうしよう・・」と怖い気持ちになって

母の脇をさっと走りぬけて、家へ駆け込んだ

 

街のど真ん中で生まれ6歳jまで育ったけれど

市街地が丸焼けになる大火災に遭って

その後ずっと、ずっと、ずーと遠くの田舎に

仮設住宅暮らしを経て、被災者住宅(市営住宅)へ引っ越した

転校生だった私は、街っ子と言われて冷やかされ

乱暴な男子にど突かれたりした

だけど街から被災者住宅へ越して来た世帯は100以上・・?

同じ年頃の子どもがわんさか居て

街っ子も田舎っ子に数では負けていなかった

お陰で、一人いじめられっ子にならずに済んだ

 

ガラリと変わった環境は、私にはワンダーランド

メダカやタニシ、カエルやアメンボウ、セミやクワガタ

田んぼや畑、そこで働く牛や馬だって初めて見る物ばかり

「田舎の香水」と言って皆で笑った肥溜め・・

 

学校の校庭は樹木で囲まれ、沼があった

細長い木の船が浮かんで居て、皆で「みそ船」と呼んでいた

勿論格好の遊び道具

数人で乗り、男の子が竿で沼の中心へこぎ出した

ふと見ると船底から水がぶくぶくと浸み込んで来る

わぁ! 沈む! 沈む!

と皆で大騒ぎ、必死で岸へ戻る

大火災の恐怖がトラウマになっている私は、恐怖に人一倍反応する

その時の必死の形相が、今でも思い出される

足はびしょ濡れ、スカートの裾も濡れてしまった・・

すっかりしょぼくれて、すごすごと家に帰った

その顛末を聞いて、勿論母に叱られた。

 

その後沼は埋められ、広いグラウンドになった

 

 

幸福な子供時代

こんな秘密の出来事が、誰の子供時代にもきっとあるはず

家の窓から、夕焼け雲を見たら遠い昔を思い出した。

 

 


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