かわさき3R検証エコツアー 第3回プログラム
産業廃棄物をセメント製造の原燃料としてリサイクル
市内の産業廃棄物を受け入れて、
セメントとして生まれ変わらせる「セメント工場」に初めて見学に行きました!
今回のエコーツアーでは、川崎区浅野町の「株式会社デイ・シイ」を訪ね、
工場担当者の説明を聞いてから、リサイクルの原燃料の使用を含め、
セメント原料の焼成とクリンカの粉砕によりセメントを製造する工程を見学しました。
■開催日時 9月25日(火) 13:00~16:00
■プログラム
13:10 株式会社デイ・シイの概要説明
会社の会議室をお借りして、パワーポイントなどを使いながら、
会社の成り立ちからセメントの作り方、廃棄物の受け入れ状況、
また、そのCO2削減率、販売状況など、詳しく伺いました。
13:40 焼成、破砕プラント施設見学
さあ、見学開始です。
セメントの原料、石灰石。
原料の砂は、今は北海道と高知から船便で運んでくるそうです。
場所によって砂の色が違いますが、製品には影響ないそう。
石灰石がミルで磨り潰されていきます。
デイ・シイさんは1917年に浅野セメントとして操業を開始しました。
このセメントのサイロは、その当時からのものだそうで、
「近代化産業遺産」に選ばれたそうです。
今も現役のサイロ。内部は、こんな感じ。
歴史を感じますね。
出来上がったセメントが、ここから製品ごとに運び出されます。
15:00 質疑と意見・感想
・セメントとは石灰石がすべてと思っていたところ、スラグ等を加えた高炉セメントや、
地盤改良材があることが分かった。
・構内の車の量の多さに驚いた。散水して粉じん対策をしている。
燃料とするゴミの利用も意識している。
・スラグを加えたセメントの製造時のCO2排出量が、
普通セメントに比べて60%程度だということを初めて知った。
・廃棄物のリサイクルのウエイトが、これほど大きくなってきていたとは想像もできなかった。
大変、興味深いものであった。
・近代化産業遺産を見ることができた。
・久しぶりに工場らしい工場を見学できた。廃棄物の活用についても十分に勉強できた。
・原料の大部分が廃棄物であるとの印象を持った。
・エコタウンを中心とした、川崎市の資源循環のモデルは、
最終的に、ここでセメントとしてリサイクルされることが前提であることを思うと、
ある意味、この工場が川崎のリサイクルの輪を繋げているのだと感じた。
残念ながら、関東での高炉セメントの活用率が20%にも満たないとのことだったが、
そういう意味から考えると、製品であるセメント(ことに高炉セメント)を、
もっと活用すべく、アピールしていく必要があるのではないだろうか。
・臨海部において、リサイクルの最後を担うセメント工場として、
川崎市の工業化の歴史も含めて学ばせていただいた。
16:00 現地解散
【補足説明】
●セメント製造におけるリサイクル
デイ・シイ川崎工場の中心部には、「ロータリーキルン」と呼ばれる巨大な焼成炉が3基設置されています。主に石灰石や粘土などをある一定の化学成分になるように混合したセメントの原料は、サスペンションプレヒーターという装置で予熱してからロータリーキルンに投入し、1450℃の高温で焼成することで水と反応して固まる性質を持つ鉱物へと変化します。これを細かく砕いて石膏を混合したものがセメントになります。ロータリーキルンには、石灰石、粘土、鉄原料などの天然原料の
代替として建設現場から発生する土、下水処理場から出る汚泥焼却灰などを「リサイクル原料」として投入しています。通常の焼却炉では燃えかすが出てしまいますが、セメントへのリサイクルではこれらの燃えかすもセメント原料の一部として鉱物中に取り込まれるため、二次廃棄物が発生しないことが特徴です。そのほか廃プラスチックや木屑などの可燃物も、ロータリーキルンで焼成をおこなう際の燃料である石油や石炭の代替として利用され、無駄なくリサイクルが行われています。
このようにセメント工場での産業廃棄物のリサイクル処理は、その高温焼成によってダイオキシン類がほとんど発生しません。環境省発表の平成12年から16年までのデータをみると、日本全国におけるごみの総排出量はわずかですが減少傾向にあるものの、生産活動によって排出される不要物すべてが産業廃棄物の対象になるほど、廃棄物の対象範囲は広がっており、廃棄物処理への注目は高まるばかりです。デイ・シイは汚泥や燃え殻をはじめ、廃酸(廃飲料)や廃プラスチックなど14品目の産業廃棄物を受け入れ、セメントにリサイクルをして無害化処理をおこなう、リサイクルの優等生なのです。
主催:NPO法人川崎フューチャー・ネットワーク
平成24年度かわさき市民公益活動助成金交付事業
公益財団法人かわさき市民活動センター後援
産業廃棄物をセメント製造の原燃料としてリサイクル
市内の産業廃棄物を受け入れて、
セメントとして生まれ変わらせる「セメント工場」に初めて見学に行きました!
今回のエコーツアーでは、川崎区浅野町の「株式会社デイ・シイ」を訪ね、
工場担当者の説明を聞いてから、リサイクルの原燃料の使用を含め、
セメント原料の焼成とクリンカの粉砕によりセメントを製造する工程を見学しました。
■開催日時 9月25日(火) 13:00~16:00
■プログラム
13:10 株式会社デイ・シイの概要説明
会社の会議室をお借りして、パワーポイントなどを使いながら、
会社の成り立ちからセメントの作り方、廃棄物の受け入れ状況、
また、そのCO2削減率、販売状況など、詳しく伺いました。
13:40 焼成、破砕プラント施設見学
さあ、見学開始です。
セメントの原料、石灰石。
原料の砂は、今は北海道と高知から船便で運んでくるそうです。
場所によって砂の色が違いますが、製品には影響ないそう。
石灰石がミルで磨り潰されていきます。
デイ・シイさんは1917年に浅野セメントとして操業を開始しました。
このセメントのサイロは、その当時からのものだそうで、
「近代化産業遺産」に選ばれたそうです。
今も現役のサイロ。内部は、こんな感じ。
歴史を感じますね。
出来上がったセメントが、ここから製品ごとに運び出されます。
15:00 質疑と意見・感想
・セメントとは石灰石がすべてと思っていたところ、スラグ等を加えた高炉セメントや、
地盤改良材があることが分かった。
・構内の車の量の多さに驚いた。散水して粉じん対策をしている。
燃料とするゴミの利用も意識している。
・スラグを加えたセメントの製造時のCO2排出量が、
普通セメントに比べて60%程度だということを初めて知った。
・廃棄物のリサイクルのウエイトが、これほど大きくなってきていたとは想像もできなかった。
大変、興味深いものであった。
・近代化産業遺産を見ることができた。
・久しぶりに工場らしい工場を見学できた。廃棄物の活用についても十分に勉強できた。
・原料の大部分が廃棄物であるとの印象を持った。
・エコタウンを中心とした、川崎市の資源循環のモデルは、
最終的に、ここでセメントとしてリサイクルされることが前提であることを思うと、
ある意味、この工場が川崎のリサイクルの輪を繋げているのだと感じた。
残念ながら、関東での高炉セメントの活用率が20%にも満たないとのことだったが、
そういう意味から考えると、製品であるセメント(ことに高炉セメント)を、
もっと活用すべく、アピールしていく必要があるのではないだろうか。
・臨海部において、リサイクルの最後を担うセメント工場として、
川崎市の工業化の歴史も含めて学ばせていただいた。
16:00 現地解散
【補足説明】
●セメント製造におけるリサイクル
デイ・シイ川崎工場の中心部には、「ロータリーキルン」と呼ばれる巨大な焼成炉が3基設置されています。主に石灰石や粘土などをある一定の化学成分になるように混合したセメントの原料は、サスペンションプレヒーターという装置で予熱してからロータリーキルンに投入し、1450℃の高温で焼成することで水と反応して固まる性質を持つ鉱物へと変化します。これを細かく砕いて石膏を混合したものがセメントになります。ロータリーキルンには、石灰石、粘土、鉄原料などの天然原料の
代替として建設現場から発生する土、下水処理場から出る汚泥焼却灰などを「リサイクル原料」として投入しています。通常の焼却炉では燃えかすが出てしまいますが、セメントへのリサイクルではこれらの燃えかすもセメント原料の一部として鉱物中に取り込まれるため、二次廃棄物が発生しないことが特徴です。そのほか廃プラスチックや木屑などの可燃物も、ロータリーキルンで焼成をおこなう際の燃料である石油や石炭の代替として利用され、無駄なくリサイクルが行われています。
このようにセメント工場での産業廃棄物のリサイクル処理は、その高温焼成によってダイオキシン類がほとんど発生しません。環境省発表の平成12年から16年までのデータをみると、日本全国におけるごみの総排出量はわずかですが減少傾向にあるものの、生産活動によって排出される不要物すべてが産業廃棄物の対象になるほど、廃棄物の対象範囲は広がっており、廃棄物処理への注目は高まるばかりです。デイ・シイは汚泥や燃え殻をはじめ、廃酸(廃飲料)や廃プラスチックなど14品目の産業廃棄物を受け入れ、セメントにリサイクルをして無害化処理をおこなう、リサイクルの優等生なのです。
主催:NPO法人川崎フューチャー・ネットワーク
平成24年度かわさき市民公益活動助成金交付事業
公益財団法人かわさき市民活動センター後援
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます