川崎フューチャー・ネットワーク(特定非営利活動法人)

みんなの力で、川崎を “環境都市” に!

《開催報告》かわさき3R検証エコツアー2011

2011-10-02 | KF-netの活動
おとなの社会見学
 「かわさき3R検証エコツアー2011」開催報告

廃棄物の行方を追って、最先端のリサイクル技術を求めて
川崎臨海部を中心に実際に廃棄物処理の現場に足を運ぶツアー、
「かわさき3R検証エコツアー」を、今年も開催しました。
☆11/20には、KF-net:3R勉強会「川崎における資源循環の可能性を探る」を開催します!

●●● スケジュールと訪問先 ●●●

第一回:7月28日(木) 13:30~16:00
南部リサイクルセンター




モニター前で、職員の方からリサイクルセンターのご説明を伺う。



ガラス瓶の分別。

 

ペットボトルの仕分け(手作業)と仕分け後のブロックの山。
これだけの量になっていることを、どう考えたら良いでしょう?



仕分けしきれないものも出てきます。これは埋立に回ります。


第二回:8月12日(金) 13:30~16:00
浮島処理センターと資源化処理施設(かわさきエコ暮らし未来館の見学!)




この8月から開館した「かわさきエコ暮らし未来館」の導入部。
子どもたちが楽しく学べる仕掛けがいっぱいです。もちろん、大人も楽しめます(^o^)。

 

未来館の中に展示してある太陽光発電パネル。側によって触ることもできます。
屋上からは、浮島にある太陽光発電所が一望できます。
川崎市のメガソーラーは、
浮島と扇島を合わせて年間20,000kWの発電量(一般家庭の約5,900軒分の年間使用電力量)がありますが、
浮島では、そのうちのおよそ7,000kWを発電しています。
※ちなみに、浮島処理センターでは焼却熱を利用して発電を行っていますが、
 約6,500kW/時の発電を行い、年間で約2-3億円の売り上げを上げています。

 

浮島処理センターでは、全市展開となったミックスペーパーと、地区実施中のプラの回収を仕分けしています。
最後は手作業での分別になるのですね。



毎日、毎日、川崎市内から一般廃棄物が運ばれてきます。
この処理センターで処理した可燃性廃棄物総量は、
たとえば7月には、1~3号炉を合わせて、16,964トンでした。



見学を終えたところで、それぞれの気付きと学びを共有する時間を取りました。
KF-netでは、忘れてしまう前に振り返りをすることを大事にしています。


第三回:8月23日(火) 13:30~16:00
川崎ゼロ・エミッション工業団地・三栄レギュレーター


 

今年度から川崎全市でミックスペーパーの回収が始まりましたが、
回収されたミックスペーパーは、浮島処理センターで分別されて圧縮処理された後、
この三栄レギュレーターに運ばれて、トイレットペーパーにリサイクルされます。

 

この日、参加者の方々からいただいたご意見を、少しだけ共有させていただきます。

【本日、面白かったこと、気づいたこと、発見したこと】

・ゼロエミッション工業団地の名前だけは知っていたが、中小企業が集まって出来たということを始めて知った。
 また、徹底的にリサイクルしているのは、時代の先端を行っていると思った。
・原料に公官庁の機密文書があることを今回初めて知った。
 企業、公官庁、家庭から出る紙系ゴミを使った企業(トイレットペーパー)だと感じた。
・分別産業の自動化、特に紙類とプラスチック、金属類の仕分け。
・設備見学と説明を聞き、大変有意義でした。また、かなり機械化されて、集約型工場であるのに驚いた。
 商品単価から見て、助成金等の経過措置がなければ大変ではないかと感じた。
・工程の見学が入口と出口しか見られなかったのが残念。工場内に人が少ないことに驚いた。
・最新鋭の工場、機械化・省力化が進んでいる。工場としてはすばらしい工場。
 使用の紙原料としてミックスペーパーが少ないことが気になる。
・ほとんどが自動化され、人手が無く、オートメ化されていることに感心しました。
牛乳パックの紙質が良いことは知っていたが、
 川崎市はミックスペーパーからはずしてしまったことについて、少々残念に思った。
・ダンボール、新聞、チラシは紙質が悪く、牛乳パックが良いことが分かった。
 エコタウン内で電気、水、燃料がまかなえること。
 東北大震災の津波で汚染された紙(ロール紙)が原料として持ち込まれていた。
・ミックスーパーから紙の繊維をとる難しさを伺い、三栄の技術力の高さに感動した。
 処理施設からの流れとして、リサイクル工場の見学は理解の度合いが増す。
・業者紙ゴミ(購入)には、ビニール等不純物が入っていた。
 市のミックスペーパ(処理費付)は良質のものであった。(写真撮影不可が残念!)
・3Rの現場を体験できた。
・完全オートメーションの工場で原料投入~製品の完成、24Hのフル操業にはビックリ!
 他国籍、少人数で稼動しているとの事。
・トイレットペーパー等コストの安い、リサイクル製品に対しては、自治体や市民による協力が必要であろう。
 助成金や優先使用(購入)などが必要。
・新しい製品をも自社技術に取り込む開発力。日本もまだ捨てたものではない。

【ゴミ、廃棄物について思うことのあれこれ】

・家庭の中でも「捨てればゴミ、分ければ資源」というのは、企業の中にも当てはまると思った。
 世の中全体がもっと進むと良いと思った。
・ヨーロッパのように、漂白(トイレットペーパー)をしなくても良いという意識に市民が変わると良いと思う。
 金属等が分別されるところ(自動)溶けている場面(紙繊維)が見られなかったのが残念。
・ゴミ廃棄物についての「新しい発想」が必要と感じた。
 (ゴミ処理には、新しい技術、新しい企業、新しい雇用がある。)
・分別の意味について、少し疑問を感じた。処理センターを通ってもいろいろなゴミが混在している。
 三栄レギュレータでは全て工場内で分別ができる。とすると、分別のために我々に負担をかけさせる意味があるのか。
・前回のミックスペーパーの前処理設備で処理された分の全体が三栄に来ていない。残りがどうなっているのか。
  >(行政に確認したところ)川崎市内で回収されたミックスペーパーは、すべて三栄に運ばれているとのことでした。
・市民の中で、分別が良く理解されていないので、広報に力を入れてほしい。
 収集日について検討すべきではないのか。(特にかさばるプラスチック) 
・古紙利用のトイレットペーパーは、もう少し高くても良いと思った。
・南部リサイクルセンター、浮島ミックスペーパー処理とも、手作業の多さは問題。
 自動化の再検討(自動化の再開発)が必要ではないか?
ゴミの処理には、新しい発想、新しい企業・技術が生まれるかも?
 ペットボトルも同様であったが、ミックスペーパーもゴミ質がよくなると他の業者(中国)に流れてしまう。
 企業としての兼ね合いが難しそう。
・日本の若者もゴミを出すだけでなく、そのゴミがどこから来るのか、どのように処理されるかを知ってほしい。


第四回:9月15日(木) 10:30~12:00
川崎エコ・タウン内リサイクル施設


 ※近日中に報告予定。



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