花咲か爺さんが
枯木の様に眠っていた樹々に
花を パッと咲かせ
瓦山も台原も日本列島も
花盛り・・・と
思ったのも束の間
春の花々は 精一杯咲き
雨や風に出会ひ
その盛りを終えました
と 思ふ間も無く
あれよあれよと言ふ間に
若い黄緑色の葉が
日に日に葉を広げ
日増しに夏仕様に
色を濃くしてゆく
セブン前の大通りの街路樹も
夏の木陰を作ろうと
一斉に競う様に葉を広げる
いのち溢れる 自然の営み
みんな頑張って
生きているんだと
染み染み 実感する
しあわせ
やわらかな銀白色の毛に
覆われた花穂が
猫の尾を思わせることから
この名がある
柳は民間信仰の
儀礼や行事に使われた
根付き易い 葉付きの枝を
塔婆に使い 根がつけば
成仏したことを
意味した といふ
また 枝で盆箸を作る🥢
水辺に佇む幽霊の絵があるが
柳は この世とあの世をつなぐ
道具立てであったことから
霊界への出入り口を意味し
庭に植えることを
忌み嫌ったといふ
それでも 河原の風に
吹かれている銀白色の蕾
もふもふに咲いた花は
愛らしい
別離の三月
卒業・転勤・転校・離任式・・
沢山の思い出とともに
支えにしていた人々が
離れてゆく
哀しみにくれている
間も無く
出会いの四月が
やって来る
入学・入社・転入
新しい縁の許
新しい人々との
暮らしが始まる
悲喜交々の春を
受容する
山川は長くして
萬世なり
人は短くして 百年なり
・・・空海・・・
一日一日の積み重ねが
年月を そして人生を築く
時間は いのち
仲良く 大切に