〈文部科学省によると、同社の歴史教科書の採択数は全国で約5700冊(占有率0・5%)。業界では「参入組にとって障壁が特に高い教科書業界では異例の部数」(教科書関係者)と受け止められ、「執筆者らの人的ネットワークで採択が広がった」(業界関係者)との見方もある〉
(産経ニュース:灘、筑駒、麻布など有名校がなぜ? 唯一慰安婦記述の中学歴史教科書「学び舎」、30校超で採択
→http://www.sankei.com/life/news/160319/lif1603190015-n1.html)
んだそうで、
「学び舎」が発行した中学社会/歴史的分野の教科書、
『ともに学ぶ人間の歴史』、
平成28年度採択に関するニュースです。
〈採択したのは少なくとも国立5校、私立30校以上〉
これが、多いんだか少ないんだか、
記事にあるとおり、
率で言えば、ほんの0.5%ではあるのだけれど、
一昔前(!)に、
「新しい歴史教科書をつくる会」
が新規参入した時のことを思うと、
やっぱり多いのかな。
〈採択理由について、奈良教育大付属中の担当者は、「物語風に書かれ、内容も詳しい。慰安婦の記述などで話題になったが、検定を通っており、許容される内容だと考える」としている〉
〈私立では灘中が「検定を通っている教科書であり、理由を公表する必要はないと考えている」。麻布中は「回答を控える」とした上で「慰安婦の記述で選んだということは全くない」とした〉
と、いうことなんですが、
たしかに「検定を通っている」んです。
つまり、国が認めた許容範囲内の教科書だということです。
そこまでは、ま、仕方ない、と言うしかありません。
ちなみに、この教科書、
展示会で、私も実際に見たんですけど、
「案外、悪くないな」なんて思っちゃったんですよね。
〈現場発「教室から生まれた教科書」〉
(学び舎ホームページ→http://manabisha.com/)
という謳い文句についても、
「ああ、そうかもね」という感じでした。
ちなみに、その編集方針を見ると、
1.現場の教師がつくった、教室から生まれる教科書です。
2.子どもの発想を生かし、歴史研究の成果に裏づけられた教科書です。
3.授業の可能性を広げる大判教科書です。
① しっかり読み解ける大きな絵・写真や地図をページのトップにのせます。
② 子どもたちが興味を持ち追求したくなる歴史場面を焦点化し、具体的に描きます。
③ 入門期の1学年の学習から公民的分野への橋渡しとなる3学年の学習まで、子どもたちの成長と学習の積み重ねを考慮しています。
④ 時間的にも空間的にも広がりのある学習ができるように、本文以外のページを工夫します。
(学び舎:学ぶ会 歴史教科書 編集方針と魅力
→http://manabisha.com/k-miryoku/k-miryoku.html)
と、いうことで、
概ね、そういう仕上がりになってました。
が!
決して、決して、
その内容まで買っているわけではないので、
皆さん、誤解のないように。
歴史教科書をどのように評価するか、
というのは、伝えるのが実に難しいんですが、
結局、
限られた文字数、ページ数で、
歴史上の何を取り上げ、何を削っているか、
そこに尽きるんです。
つまり、
個々の記述を云々しても、
そこは「検定を通っている」わけで、
全体を読んで、
その取捨選択におけるバランス感覚の良し悪しを、
ソコを教えてソコは教えないということの当否を、
甚だ面倒なんだけれど、
そういうことを脇に置いてインスタントに批判してしまったら、
それはそれで、やっぱり教育的態度じゃない、
という気もします。
あくまでも私の意見ですが、
歴史的事実関係以前の問題として、
中学校の教室で、
戦場における慰安婦、
すなわち売春婦の存在を取り上げるということ自体、
もう、それだけで、
教科書としてのバランスを逸しています。
そういう感覚的なところは、
検定意見の付けようがない部分なんです。
「検定を通っている」から、それでOK、
教科書全体のバランスよりも人間関係(!)、
(明言してはいないけれど、するわけもないけれど)
そういう理由で教科書を選んでしまうところが、
「教育問題」の根の深さかなあと、
何だか、ちょっと冷えた思いがします。
(産経ニュース:灘、筑駒、麻布など有名校がなぜ? 唯一慰安婦記述の中学歴史教科書「学び舎」、30校超で採択
→http://www.sankei.com/life/news/160319/lif1603190015-n1.html)
んだそうで、
「学び舎」が発行した中学社会/歴史的分野の教科書、
『ともに学ぶ人間の歴史』、
平成28年度採択に関するニュースです。
〈採択したのは少なくとも国立5校、私立30校以上〉
これが、多いんだか少ないんだか、
記事にあるとおり、
率で言えば、ほんの0.5%ではあるのだけれど、
一昔前(!)に、
「新しい歴史教科書をつくる会」
が新規参入した時のことを思うと、
やっぱり多いのかな。
〈採択理由について、奈良教育大付属中の担当者は、「物語風に書かれ、内容も詳しい。慰安婦の記述などで話題になったが、検定を通っており、許容される内容だと考える」としている〉
〈私立では灘中が「検定を通っている教科書であり、理由を公表する必要はないと考えている」。麻布中は「回答を控える」とした上で「慰安婦の記述で選んだということは全くない」とした〉
と、いうことなんですが、
たしかに「検定を通っている」んです。
つまり、国が認めた許容範囲内の教科書だということです。
そこまでは、ま、仕方ない、と言うしかありません。
ちなみに、この教科書、
展示会で、私も実際に見たんですけど、
「案外、悪くないな」なんて思っちゃったんですよね。
〈現場発「教室から生まれた教科書」〉
(学び舎ホームページ→http://manabisha.com/)
という謳い文句についても、
「ああ、そうかもね」という感じでした。
ちなみに、その編集方針を見ると、
1.現場の教師がつくった、教室から生まれる教科書です。
2.子どもの発想を生かし、歴史研究の成果に裏づけられた教科書です。
3.授業の可能性を広げる大判教科書です。
① しっかり読み解ける大きな絵・写真や地図をページのトップにのせます。
② 子どもたちが興味を持ち追求したくなる歴史場面を焦点化し、具体的に描きます。
③ 入門期の1学年の学習から公民的分野への橋渡しとなる3学年の学習まで、子どもたちの成長と学習の積み重ねを考慮しています。
④ 時間的にも空間的にも広がりのある学習ができるように、本文以外のページを工夫します。
(学び舎:学ぶ会 歴史教科書 編集方針と魅力
→http://manabisha.com/k-miryoku/k-miryoku.html)
と、いうことで、
概ね、そういう仕上がりになってました。
が!
決して、決して、
その内容まで買っているわけではないので、
皆さん、誤解のないように。
歴史教科書をどのように評価するか、
というのは、伝えるのが実に難しいんですが、
結局、
限られた文字数、ページ数で、
歴史上の何を取り上げ、何を削っているか、
そこに尽きるんです。
つまり、
個々の記述を云々しても、
そこは「検定を通っている」わけで、
全体を読んで、
その取捨選択におけるバランス感覚の良し悪しを、
ソコを教えてソコは教えないということの当否を、
甚だ面倒なんだけれど、
そういうことを脇に置いてインスタントに批判してしまったら、
それはそれで、やっぱり教育的態度じゃない、
という気もします。
あくまでも私の意見ですが、
歴史的事実関係以前の問題として、
中学校の教室で、
戦場における慰安婦、
すなわち売春婦の存在を取り上げるということ自体、
もう、それだけで、
教科書としてのバランスを逸しています。
そういう感覚的なところは、
検定意見の付けようがない部分なんです。
「検定を通っている」から、それでOK、
教科書全体のバランスよりも人間関係(!)、
(明言してはいないけれど、するわけもないけれど)
そういう理由で教科書を選んでしまうところが、
「教育問題」の根の深さかなあと、
何だか、ちょっと冷えた思いがします。
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