〈竹島問題は、土俵のない、行事のいない角力のような状態にあるのであって、いくら我が方が動かない証拠を示しても、負けたことを認めない相手ととっつくんでいるようなものである〉
昭和40年、田村清三郎という方による、
『島根県竹島の新研究』「あとがき」の言葉です。
私の手元にあるのは、
平成8年発行の復刻版で、
これは当時の産経新聞記事につられて、
つい購入してしまいました。
(日付が控えてありませんが、阿比留さん、当時社会部だったんですね)
10年後には、
「竹島・北方領土返還要求運動 島根県民会議」の発行で、
『「竹島」その歴史と領土問題』という本が出ました。
これは「竹島の日」制定と合わせたもののようで、
「終わりに-領土問題と「竹島の日」制定の意義-」には、
〈今回の島根県議会による「竹島の日」制定は、日韓関係が普通の関係になるための第一歩と言える。かつて韓国側は、竹島カードを使い、日韓の国交正常化交渉の場では自国を有利に導いてきた。いま「竹島の日」が制定されたことは、日韓が相互理解を進めていくための新しい「カード」が生まれたことになる。今後の対話を通じて、日韓双方が新しい世界に至れるよう、「竹島の日」カードには期待したい〉
とあります。
島根県に注文すると、
〈島根県としましては、国(外務省)に対して、領土権の早期確立を要望するとともに、島根県のホームページの中に竹島のホームページを作成して、広く啓発活動を進めております〉
という文書が添えられていました。
で、さらに10年後の今年、
「竹島の日」は11回目となります。
ところで、
2月22日を「竹島の日」とする由来がこちら、
明治38年(1905年)の「島根県告示第40号」です。
(竹島資料ポータルサイト:島根県告示第40号
→http://www.cas.go.jp/jp/ryodo/shiryo/takeshima/detail/t1905022200301.html)
(外務省 日本の領土をめぐる情勢 竹島の島根県編入
→http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/takeshima/g_hennyu.html)
さて、
その竹島なんですが、
外務省のホームページには、こうあります。
(外務省 日本の領土をめぐる情勢 竹島トップ
→http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/takeshima/index.html)
ありますが、
イカンセン、広く国民の共通認識になってるとは言い難いですね。
一方で、詳しい人はやたら詳しく、
古文書や古地図を探し出して、
ともかく日本の方が先にツバを付けたんだと力説します。
それはそれで必要なことなのですが、
あまり細々とややこしい話をすると、市井の人間としては付いていけなくなって、
却ってどうでもよくなってしまう、という側面もやっぱりありまして・・・
2年ほど前、彩図社から宮越秀雄の、
『言いがかり国家「韓国」を黙らせる本』という本が出ました。
(彩図社:『言いがかり国家「韓国」を黙らせる本』
→https://www.saiz.co.jp/saizhtml/bookisbn.php?i=4-88392-972-6)
その中で、なるほどなあ、と思ったのは、
〈情報発信は相手の国民と国際世論に説明するつもりで〉
という指摘です。
〈〜日本としてはその国民に対し、実証的なデータをわかりやすく、そして一貫してぶれることなく発信していくことが重要です。
実証的なデータと言っても難しいことは必要ありません。
テレビの特番や最近では国会の答弁でも使用するようになった1枚のボードで充分です。
このボードをぶら下がり記者会見であろうとなんであろうと、いつでも用意しておき、発信していくことです〉
そうなんです。
ちょっと詳しい相手を、より詳しい理屈で論破しよう、
なんて色気を出さず、
単純で明快な事実を、シンプルに繰り返すほうが、
一般世論を動かす効果は高いんです。おそらく。
ちなみに宮越さんは、
その内容としては次の5点を挙げています。
①竹島は1905年の閣議決定で島根県に編入された。竹島は無主の島で国際社会からいかなる抗議もなされておらず、国際法では完全に合法である
②1951年にサンフランシスコ平和条約で日本領土と認められる
③1952年の李承晩ラインによる韓国の竹島領有は無効である
④その後、韓国は竹島に警備隊を常駐させているが、完全な不法占拠である
⑤日本は平和的手段で問題解決を図るために国際司法裁判所へ提訴することを求めているが、韓国は拒否し続けている
そうなんでしょうけど、
私としては、これでも大変、
いっそ①だけでも良いのじゃないかと思うくらいです。
①以前のことは、
歴史学上の学術的な研究対象としては面白いのですが、
領土主権の問題とはほとんど関係ありませんし、
①を納得しないと、
②以降の意味が解りませんから。
ところで、
今年11回目の「竹島の日」ですが、
大臣を出席させなきゃ、とか、
国の主催で式典をするべきだろう、とか、
厳しい意見があります。
〈島尻安伊子領土問題担当相は12日午前の閣議後会見で、島根県が22日に開催する「竹島の日」記念式典に酒井庸行内閣府政務官を派遣すると発表した。同式典への政務官の出席は4年連続。同県は閣僚級の出席を求めてきたが、島尻氏は「諸般の情勢を踏まえて検討し、総合的に判断した」と述べた〉
(時事通信ニュース:「竹島の日」式典に政務官派遣=政府
→http://www.jiji.com/jc/zc?k=201602/2016021200238)
ま、それは確かにそうです。
けれど冷静に考えると、
県告示の前には、国の閣議決定があったわけでして、
それは、1月28日なんですね。
(画像は「日本の竹島領有宣言の過程」よりお借りしました
→http://www.geocities.jp/tanaka_kunitaka/takeshima/2a11rui981-1905/)
(外務省 日本の領土をめぐる情勢 竹島の島根県編入
→http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/takeshima/g_hennyu.html)
実は、
政府の閣議決定日ではなく、
県の告示日の方が有名になってしまってる、
ということからして、ちょっと困ったことなんですが、
それを言い出すとまたややこしくなるので、
この際、それは脇へ置いておいて、
1905年、
我が国政府が竹島領有を宣言した当時、
韓国を含めて抗議した国はひとつもなかった。
まずは、そこだけでも共通認識としましょうか。
・・・ ・・・ ・・・ ・・・
*島根県は、ホントに頑張ってると思います。
Web竹島問題研究所→http://www.pref.shimane.lg.jp/admin/pref/takeshima/web-takeshima/
*チト堅いのが難点ですが、外務省も、一応やることはやってます。
竹島について
*さらに、外務省といってもいろんな人がいるよね、という素敵記事。『「竹島」その歴史と領土問題』の著者によるものです。
こういう「侍」を出世させるのが政治(大臣、副大臣、政務官)の役割なのかも。
産経WEST:外務省にも「侍」がいた サイトに「韓国の不法占拠」明示…「竹島の日」条例制定が突き動かす 下條正男・拓殖大教授
→http://www.sankei.com/west/news/160216/wst1602160075-n1.html
*さらに、さらに、オマケの2本
産経WEST:【竹島問題を考える(上)】韓国の主張は誤りだらけ 研究は恣意的、20年間進歩なし…“天敵”教授が講演でめった斬り
→http://www.sankei.com/west/news/160210/wst1602100006-n1.html
産経WEST:【竹島問題を考える(下)】慰安婦問題、産経前支局長裁判にも通底する韓国の〝勝手姿勢〟 日本は「事実」の主張を…劣化する国会議員を覚醒させよ!
→http://www.sankei.com/west/news/160212/wst1602120005-n1.html
昭和40年、田村清三郎という方による、
『島根県竹島の新研究』「あとがき」の言葉です。
私の手元にあるのは、
平成8年発行の復刻版で、
これは当時の産経新聞記事につられて、
つい購入してしまいました。
(日付が控えてありませんが、阿比留さん、当時社会部だったんですね)
10年後には、
「竹島・北方領土返還要求運動 島根県民会議」の発行で、
『「竹島」その歴史と領土問題』という本が出ました。
これは「竹島の日」制定と合わせたもののようで、
「終わりに-領土問題と「竹島の日」制定の意義-」には、
〈今回の島根県議会による「竹島の日」制定は、日韓関係が普通の関係になるための第一歩と言える。かつて韓国側は、竹島カードを使い、日韓の国交正常化交渉の場では自国を有利に導いてきた。いま「竹島の日」が制定されたことは、日韓が相互理解を進めていくための新しい「カード」が生まれたことになる。今後の対話を通じて、日韓双方が新しい世界に至れるよう、「竹島の日」カードには期待したい〉
とあります。
島根県に注文すると、
〈島根県としましては、国(外務省)に対して、領土権の早期確立を要望するとともに、島根県のホームページの中に竹島のホームページを作成して、広く啓発活動を進めております〉
という文書が添えられていました。
で、さらに10年後の今年、
「竹島の日」は11回目となります。
ところで、
2月22日を「竹島の日」とする由来がこちら、
明治38年(1905年)の「島根県告示第40号」です。
(竹島資料ポータルサイト:島根県告示第40号
→http://www.cas.go.jp/jp/ryodo/shiryo/takeshima/detail/t1905022200301.html)
(外務省 日本の領土をめぐる情勢 竹島の島根県編入
→http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/takeshima/g_hennyu.html)
さて、
その竹島なんですが、
外務省のホームページには、こうあります。
(外務省 日本の領土をめぐる情勢 竹島トップ
→http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/takeshima/index.html)
ありますが、
イカンセン、広く国民の共通認識になってるとは言い難いですね。
一方で、詳しい人はやたら詳しく、
古文書や古地図を探し出して、
ともかく日本の方が先にツバを付けたんだと力説します。
それはそれで必要なことなのですが、
あまり細々とややこしい話をすると、市井の人間としては付いていけなくなって、
却ってどうでもよくなってしまう、という側面もやっぱりありまして・・・
2年ほど前、彩図社から宮越秀雄の、
『言いがかり国家「韓国」を黙らせる本』という本が出ました。
(彩図社:『言いがかり国家「韓国」を黙らせる本』
→https://www.saiz.co.jp/saizhtml/bookisbn.php?i=4-88392-972-6)
その中で、なるほどなあ、と思ったのは、
〈情報発信は相手の国民と国際世論に説明するつもりで〉
という指摘です。
〈〜日本としてはその国民に対し、実証的なデータをわかりやすく、そして一貫してぶれることなく発信していくことが重要です。
実証的なデータと言っても難しいことは必要ありません。
テレビの特番や最近では国会の答弁でも使用するようになった1枚のボードで充分です。
このボードをぶら下がり記者会見であろうとなんであろうと、いつでも用意しておき、発信していくことです〉
そうなんです。
ちょっと詳しい相手を、より詳しい理屈で論破しよう、
なんて色気を出さず、
単純で明快な事実を、シンプルに繰り返すほうが、
一般世論を動かす効果は高いんです。おそらく。
ちなみに宮越さんは、
その内容としては次の5点を挙げています。
①竹島は1905年の閣議決定で島根県に編入された。竹島は無主の島で国際社会からいかなる抗議もなされておらず、国際法では完全に合法である
②1951年にサンフランシスコ平和条約で日本領土と認められる
③1952年の李承晩ラインによる韓国の竹島領有は無効である
④その後、韓国は竹島に警備隊を常駐させているが、完全な不法占拠である
⑤日本は平和的手段で問題解決を図るために国際司法裁判所へ提訴することを求めているが、韓国は拒否し続けている
そうなんでしょうけど、
私としては、これでも大変、
いっそ①だけでも良いのじゃないかと思うくらいです。
①以前のことは、
歴史学上の学術的な研究対象としては面白いのですが、
領土主権の問題とはほとんど関係ありませんし、
①を納得しないと、
②以降の意味が解りませんから。
ところで、
今年11回目の「竹島の日」ですが、
大臣を出席させなきゃ、とか、
国の主催で式典をするべきだろう、とか、
厳しい意見があります。
〈島尻安伊子領土問題担当相は12日午前の閣議後会見で、島根県が22日に開催する「竹島の日」記念式典に酒井庸行内閣府政務官を派遣すると発表した。同式典への政務官の出席は4年連続。同県は閣僚級の出席を求めてきたが、島尻氏は「諸般の情勢を踏まえて検討し、総合的に判断した」と述べた〉
(時事通信ニュース:「竹島の日」式典に政務官派遣=政府
→http://www.jiji.com/jc/zc?k=201602/2016021200238)
ま、それは確かにそうです。
けれど冷静に考えると、
県告示の前には、国の閣議決定があったわけでして、
それは、1月28日なんですね。
(画像は「日本の竹島領有宣言の過程」よりお借りしました
→http://www.geocities.jp/tanaka_kunitaka/takeshima/2a11rui981-1905/)
(外務省 日本の領土をめぐる情勢 竹島の島根県編入
→http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/takeshima/g_hennyu.html)
実は、
政府の閣議決定日ではなく、
県の告示日の方が有名になってしまってる、
ということからして、ちょっと困ったことなんですが、
それを言い出すとまたややこしくなるので、
この際、それは脇へ置いておいて、
1905年、
我が国政府が竹島領有を宣言した当時、
韓国を含めて抗議した国はひとつもなかった。
まずは、そこだけでも共通認識としましょうか。
・・・ ・・・ ・・・ ・・・
*島根県は、ホントに頑張ってると思います。
Web竹島問題研究所→http://www.pref.shimane.lg.jp/admin/pref/takeshima/web-takeshima/
*チト堅いのが難点ですが、外務省も、一応やることはやってます。
竹島について
*さらに、外務省といってもいろんな人がいるよね、という素敵記事。『「竹島」その歴史と領土問題』の著者によるものです。
こういう「侍」を出世させるのが政治(大臣、副大臣、政務官)の役割なのかも。
産経WEST:外務省にも「侍」がいた サイトに「韓国の不法占拠」明示…「竹島の日」条例制定が突き動かす 下條正男・拓殖大教授
→http://www.sankei.com/west/news/160216/wst1602160075-n1.html
*さらに、さらに、オマケの2本
産経WEST:【竹島問題を考える(上)】韓国の主張は誤りだらけ 研究は恣意的、20年間進歩なし…“天敵”教授が講演でめった斬り
→http://www.sankei.com/west/news/160210/wst1602100006-n1.html
産経WEST:【竹島問題を考える(下)】慰安婦問題、産経前支局長裁判にも通底する韓国の〝勝手姿勢〟 日本は「事実」の主張を…劣化する国会議員を覚醒させよ!
→http://www.sankei.com/west/news/160212/wst1602120005-n1.html
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