東日本大震災のときや熊本地震のときにTwitterなどで話題になったのに「不謹慎狩り」というのかあった。たとえば、子供が遊んでいる投稿などに、「いい身分ですね、被災地では遊びにいきたくても行けずに我慢しているのに」なんてやつだ。
基本、こんな時節に不謹慎だというトーンで正義ヅラして言ってくるスタイルで、個人的には「冗談じゃねえ、ふざけるな」と言いたくなるもの。
たとえば、地震で被害に遭った人と、隣家の火事をもらって焼け出された人とどこがどう違うの? と小生は思う。少なくとも、後者に対してはそんなことは言わないだろって。
もちろん、人それぞれ感じ方はあるから、「私がこんな思いしてるのに、のんきに遊んで・・・」なんて思う方もいるだろう。
でも、少なくとも自分の目の前でやるわけではないのに、そんなことを気にする必要はないと思う人の方が多いように思う・・・
東日本大震災の時も、この時節に宴会なんて・・・という空気が広がったが、それによって生計を立てている人がいかにいることか・・・と考えたのが小生だ。
その自粛でピンチに陥った人たちに対して、彼らはどういう言葉をかけるのかと。まさか、「お前らはそんな仕事だからしかたないだろ」なんて言うのか? と。
今回のコロナについても出てくるのかな・・・と思ったら、やはり出てきた。いわく「自粛警察」と呼ばれているそうな。
トップ写真のこれは、けっこう話題になっているもの。「公園で子供が遊んでいてけしからん」という通報が区役所などに相次いでいるのも同じ構造だ。
こうした事例は各地で報告されているが、中には無観客でライブをネット通信しているところに、こんな貼り紙をされ、あげく「警察を呼びます」とまで。
なんとも日本人らしい、陰湿で陰険な・・・こういう日本人は大嫌いだ。江戸時代の五人組などにも通じる「みんなが我慢しているんだから」という自粛強制。
政府からすれば、建前は「要請」でも、こうして、民間が自粛警察をやってくれれば、私刑が機能して政府は補償などしなくても、勝手に機能してくれる。
なんて御しやすい国民だろうと・・・この件について茂木健一郎氏は、自粛警察は「自粛」を訴えつつ、自分は外出をしている・・・と矛盾を突いている。
もう自分が日本人であることが恥ずかしくなってきた。いやな国民だ・・・ある人が言っていた。今回の件では、コロナで亡くなると二階級特進のように扱われ、無事に退院すると、謝罪会見・・・これって何? と。
でも、これが日本人なんだよなあ・・・
こんなことを正義だと思う人より、「何をばかなことを」と思う日本人のほうが多いと信じたい…。
自粛警察、なんて名称、本物の頑張っているお巡りさんたちが気の毒です。
おっしゃる通り、正義の味方のような顔した犯罪者というべきかと。
おっしゃる通り、こんなことを正義だと思う人より、「何をばかなことを」と思う日本人のほうが多いと信じたいものです。