ご存じ「日本秘湯を守る会」の秘湯巡り。今回訪れたのは東京都にある唯一の秘湯の宿だ。前回は2009年に来ているので、ずいぶんと久しぶりだ。
実はこのお宿、比較的予約が取りやすいイメージがあったのと、印象は良かったが、やはりあちこちの秘湯開拓やお気に入りのリピートなどが優先で遠ざかっていたのが実情。
今回は、檜原村名物の新じゃがを購入しようという話と、もうひとつ行きたかったところがあったわけで、予約が取れたら・・・と思い出掛けた次第。
都内といっても檜原村の中心からかなり山の中に入り、山梨県にも近いところで、都心からはかなりの距離である。
建物はトップ写真のような独特のかや葺きで「兜造り」と呼ばれていて、都の文化財に指定されている。
こちらの宿は一言でいえば、リアルリゾートだ。こじんまりした小規模な宿で、豪華な設備やカラオケなどはもちろんない(秘湯の宿にはあるわけがないが・・・)。
渓流に沿って建っていて、緑は素晴らしくきれいだが、これといって景色がいいわけでもない。メジャーな観光地があるわけでもない。
文字通り、「何もしないをしに行く」宿である。お風呂は、一か所で内風呂のみ。ただ、このお風呂が抜群に気持ちいい。
ややぬるめの温泉は、透明で滑らか。クセもなく、ゆったりゆっくり浸かっていられる。宿がこじんまりしていることで、貸切になることも少なくない。
チェックイン後に一度、夕食前に一度、夕食後に一度、そして朝食前に一度と四度入浴した。そして食事以外はのんびりとするのがなによりだ・・・
渓流の音と、鴬の鳴き声がいいBGMになっている。翌朝は、鴬の声で目覚めたくらいだ。兜造りの部分には部屋はないので、お部屋は普通だが・・・
お部屋には、過去のお客様の書いた記録が置いてある。豪華さもなく、観光名所があるわけでもなく、露天風呂もないこの宿に皆が満足していることがよくわかる。
週末でもリーズナブルで、気軽に行きやすいし、トータルで見て満足度はきわめて高い。その満足度の部分を食事とともに別稿で紹介しよう。
本当は隠れ家にしておきたい宿なんだが・・・あっ、もう手遅れか(汗)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます