「カシミヤ」森には着て行くな☆

「洋服の変態」が、服を買い始めてから現在までの20年弱を回想します

どうせなら0126

2011-01-26 21:38:34 | Weblog
【SHOP別注の出来】

 今日、TOMORROWLANDで靴を見て来ました。  12月の下旬だったと思うが、春夏の発注台帳を見せて貰った際に、CROCKET&JONESの2足が気になった為、予約を入れたのだった。

 1つ目はギリー(色:ブラック)で、タンが付いていない正統派なタイプ。  タンなしのギリーって、雨の日は濡れるし、冬は寒いしで、結構使いづらい。  発注したバイヤーの狙いは、「キレイ目のチノパン等のコットンパンツにタイドアップして、ドレスダウンの締めに使って欲しい。」との事らしい。  現物を見た印象からすると、‘なるほど’と思えるキレイな靴なんで、ちょっと冒険してみようかと思っている。  このギリーで一番気に入っているのは、トゥに入っているメダリオンの図柄でして、コレ以外の図柄だったら購入しようとは思わなかったかも知れない。

 2つ目はサドル(色:ネイビー)。  使われている革がスコッチグレインなのに、色がネイビーってのが珍しい。  見た印象は、‘すごく普通’っていう何てことない靴。  でもコレが気に入った。  目立たないのがイイ。  これでラバーソールならば申し分ないのだけれど・・・


 


どうせなら0124

2011-01-24 21:49:52 | Weblog
【2011SSの方向性】

 悩ましい週末が終わった。  限られた予算の中で春夏物を購入する上で、非常に重要なのは計画的な買い物するということ。  ‘春夏物はこれから・・・’というこの時期に、「Cesare Attolini」のシャツをパターンオーダーするのか?という選択を迫られた。

 Attoliniのパターンオーダーは、ミニマムが3枚なので価格は合計で10万円を超える。  現在注文している国内のシャツ屋でも、CARLO RIVAやALUMOの生地を使ってオーダーした場合、1枚36.000円~44.000円位しているので、Attoliniが特別高い訳ではないのだが、3枚合計だとしても10万円っていうのはちょっと躊躇する。  なので、「わざわざAttoliniでオーダーするまではないな!」とも思ったのだが、生地バンチの中に綿の300双と麻の極薄生地を発見。  200双の超高番手ともなると、普段注文している所では縫製がイマ一つと思うところもあったので、イタリア人の縫製を見てみようかと考えたのだ。  

 パターンオーダーとは言っても、着丈、胸周り、ウエスト周り、カフスのサイズ調整をしてもらえるし、襟の大きさも変更出来るので、事実上思い通りのシャツを作ることが出来る。(と思う?) 一応、パターンオーダーという事で、ゲージサンプルとなるシャツが用意されていた。  ボディは、クラシック・スタンダード・スリムの3種類あるが、クラシックは日本人には大き過ぎるらしく、私のようなフォアグラ体型であってもスタンダードかスリムが良いらしい。  この店ではスリムで注文される方が多いようだが、オーソドックスなシルエットが好みの身としてはスタンダードを選択。  早速、ゲージ・シャツに袖を通すと、袖丈以外は修正する必要が無かった。  カフスは、Anna Matuozzo(アンナ・マトッツォ)のようなピッタリとしたタイプも嫌いじゃないので、1cm程細くしてもらった。(せっかく修正して貰えるのに、どこも修正しないのはなあ・・・と思ったので)  ここまでの修正と、襟とカフスをクレリックに変更するのはノンチャージなのだが、何故かダブルカフスにするのはアップチャージが掛る。  手間の考え方がイタリア人は違うようです。  襟型は6種類、面白い襟型があったので4枚中2枚はこの変り種を選択。  300双と麻の極薄生地は、上品なシャツにするべくオーソドックスにセミワイドの襟とした。  
 完成は5月中とのこと。  出来上がったら、また報告したい。


 さて、結局のところシャツだけで20万円超のオーダーとなってしまった為に、残った予算でスーツかジャケットのいずれかを1着、靴は1足か2足を買えるかなあ~という寂しい状態になってしまった。

どうせなら0122

2011-01-22 19:29:04 | Weblog
 昨日、細川社長から電話があった。  先日書いた‘細川毛織での生地選び’を見た方から、問い合わせの連絡が多少あったようで、宣伝する気が無く書いていた身としては、予想外の反響といった具合です。  私が書いた以外にも‘お宝’が眠っている可能性は高いので、興味がおありでしたら急いで問い合わせをして下さい。  25日辺りまでがタイムリミットと思われますので・・・


 まだ、書けていないのだが、金子象平クンに注文していたオーバーコートが昨年の12月初めに完成し、先週の神戸・大阪一回りにも着用した。  1年(間)待った甲斐があって、非常に出来が良い。  ‘何か?’を感じさせてくれるオーバーコートになっているみたいで、それが‘生地’のせいなのか?又は‘仕立ての良さ’なのか?  またアップしてみたいと思う。


 この週末は、早くも2011年の春夏を左右しかねない予約会とオーダー会が入っており、私の頭を大変悩ませている。  中でも問題なのは、「A○○○・・・・」のシャツオーダーで、1枚の価格はさほどでもないのだが、ミニマム3枚なので10万円オーバーとなってしまう。(ヘタをすると20万円オーバーって事も・・・)  BLACK FLEECEも引き続き購入したいモノがありそうだし、靴もC&JやTricker’sのショップ別注で面白いモノが多数ありそうだし、色々と悩ましいシーズンとなりそうだ。

どうせなら0118

2011-01-17 19:35:54 | Weblog
 前回の続きです。



【神戸→泉大津→大阪 その2】

 いよいよ生地探しです。  「どんな稀少な生地があるかな?」と鼻息が荒かったのですが、細川毛織さんに用意されていた在庫表は、4cm×8cm大の長方形の生地がB4サイズの台紙に貼り付けてあるモノだった。  生地を選ぶ際には、スワッチが大きければ大きいほどイメージが湧きやすい。  4cm×8cm大というのは、素人にはかなり難しい大きさです。  幸いにも、品番と原料を記した別表があったので、「アグウチ」・「ポッサム」・「キャメル」・「カシゴラ」・「セーブル」の原料別に探すことにした。

 まず探したのはセーブル、最初に見たスワッチはセーブルという言葉のイメージからは程遠い普通の生地だった。  これではラチが明かないと思って取り出したのは、これまで細川社長から送って頂いていた20cm角の正方形にカットされたスワッチ。  もう何年もお付き合いさせていただいているので、これまでに例えば「Pコートが作りたいので・・・」と相談すると、Pコートに合いそうな生地を4~5点提案してもらっていた。  4~5点送っていただいても、実際に使うのは1点なのだが、コレはと思うスワッチは自宅に保管して置いたのだ。  持って来ていたスワッチは、私が気に入るようなモノだから、きっとマニアックな生地だったのだろうまだ在庫表に記載があった。  「ポッサム」が1点、「キャメル」が1点、「アンゴラ」が1点、そして「スーパー150’s」が1点あったので、もう一度B4のスワッチに目を通すと、凄い生地を見付けてしまった。  色はブラックなのだが、何とも深みのある神秘的な色をしている。  原料の別表で確認すると、カシミア52%×セーブル22%×ウール26%と書いてある。  ‘深み’の原因はセーブルだった訳で、「コレは絶対に買うぞ!」と心に決めた。

 問題は価格です。  まあ予算というものがありますから、予算内に収まらなければ全てを買う訳にはいかない。  買う!と決めた「セーブル」だったが、他に比べてコレが一番高かった。  言い忘れていたが、今回の在庫処分は基本的に反物をそのまま購入することが条件なので、必要な分だけカットしてもらう事が出来ない。  で、セーブルの残メータ数は7mあり、かなり贅沢な遊びを入れたオーバーコートが2着作れてしまう分量だし、結構な金額になってしまう。  「ポッサム・キャメル・カシゴラ・スーパー150’sも欲しいしなあ~」と思っていたら、細川社長から「7mでしたら、オーバーコート用に3mカットしても4m残りますから、他にも使えるのでカットしましょうか!」と嬉しい提案が!  お言葉に甘えて3mにカットして貰いました。  

 次はキャメル。  ダブルファイス地になっており、1m=560gとなかなかの目付け。  これは残りが5.2mなので、そのまま購入した。  オーバーコートとジャケットを作製する予定。

 予算的にあと1つになったので、ポッサムかスーパー150’sで悩む。  ポッサムは既に金洋服店で作ってもらったオーバーコートがあるので、スーパー150’sに決定。  このスーパー150’s、なんと1m=520gというしっかりとした打ち込み。  これだけの打ち込みなので、見た目にはスーパー150’sって感じが全くしない。  しかも、生地の表情がカシミヤのような光沢をしている。  色が深みのあるアズキというのが難点ではあるけれど、まあお洒落着としてどこかで陽の目を見せてあげたい。 

どうせなら0116

2011-01-16 09:15:02 | Weblog
 新年を迎えてから16日目にしてやっと第一弾です。



【神戸→泉大津→大阪】

 13日の木曜日、仕事から帰り自宅のパソコンに電源を入れると、当ブログのオーナーである細川社長よりメールが届いていた。  何やら広い倉庫に保管していた反物を一箇所にまとめる事になったそうで、特殊な原料の生地は処分するとの事だった。

 さて、特殊な原料というのは、「アグウチ」・「ポッサム」・「キャメル」・「カシゴラ」・「セーブル」という珍獣揃い。  中でも目を惹いたのは“セーブル”でして、早速細川社長にお尋ねしてみると、あの毛皮のセーブルだと言う。  「これは直接お邪魔するしかない」という事で、土曜日(昨日)の午後に伺うと約束を取り付けた。

 土曜の朝、泉大津の細川毛織に行くまでは時間があったので、神戸まで足を伸ばしてランチをすることに・・・  楽しみにしていたランチはイマイチではあったが、腹ごしらえは完了したので予定通り石田洋服店を訪問する。  石田洋服店を覘いたのは、「2011年春夏物早期ご予約プログラム」に出ていた‘シルクのシアサッカー’を見る為。  ‘店長’の石田原さんと奥様にご挨拶すると、ある変化に気が付いた。  お二人とも若返っている!  特に顕著なのは店長の方で、水泳を始められたなのだそうだ。 頬やウエストが引き締まっていて、○○歳とはとても思えない。  それにヒキカエ我が肉体の方は、奥様から「○○サンはずいぶん太られましたね~!」と明るく言われてしまう程ブヨブヨ気味・・・
 肝心の‘シルクのシアサッカー’は、HPにもある通り<テカリ等も殆ど無く、軽量のために非常に涼しい服地です。>というのは信憑性が高い。  シルク特有のヌメリ感が無いので、初夏までは着用が可能と思われる。(真夏などんな素材でも無理ですから、こんな表現でご勘弁を・・・)  石田原店長によれば、7種類あるバリエーションの中ではネイビーが一番のオススメとの事。  「ダブル(ブレスト)がイイですね」とは私も店長も一致した意見であり、この春ワードローブに加えたい一番手である。
 「他にはオススメはないですか?」と尋ねると、「コレです」と言って出て来たのは‘Innes ChambersのJasmine’であった。 Jasmineはサマーカシミアのバンチで、カシミア85%×シルク15%の混合比率で織られた生地。  いわゆるウーステッド・カシミアですから、皺にならないので旅行のお供にもなる。 春・秋・冬に使えそうだが、総裏にするか、半裏にするかは悩みそうだ。
 次回訪問する時は、仮縫いになりそうだ。


 神戸からクルマで40分、泉大津の細川毛織に到着。  細川社長は事務所の整理の真っ最中であったが、快く出迎えて下さった。  聞きたかった事を質問させて貰った後、マフラーとストールを物色し、いよいよ生地探しに突入


 続く・・・