南海派遣軍の葉書は数が少なくございます。日本本土からは最も遠隔の戦場であり、かつ惨敗した戦場でもありましたためと思われます。まず南海派遣軍とは昭和17年11月にソロモン・ニューギニア作戦の為に編成されました第8方面軍のことであります。「夏」とはその一部でありました第65歩兵旅団でございます。
同部隊はニューブリテン島の西部のツルブで昭和17年12月から戦いを始め同島東部のラバウルまで移動しながら終戦までの約1年8か月を戦い抜いたのでございます。ニューギニアの戦場は現在では忘れられておりますが、残念なことでございます。