おもしろ住まい学

住まいについて面白そうな話を考える

もしも海で漂流したら(2)

2014-03-01 11:19:31 | 日本の住まい

これは今話題の長崎県の端島、通称「軍艦島」です。

0.06km2程の島に、最盛期は5,000人以上が生活をしていました。

このため上水は本土側より海底送水管により、補給を受けていました。

しかしこの島が絶海の孤島で、今の約半分の面積と、削る前の小高い山があった無人島だとしたら、どうでしょう?

この軍艦島くらいの大きさの島になると、常時ではなくとも雨上がりの湧水は期待出来るのかもしれません。

木を切って簡単な住居くらいは出来そうです。漂流者が流れ着いた時、はたして生き延びる事が出来るでしょうか?

この島はアイルランド近くの「スケリッグ・マイケル」という孤島ですが、島の面積は軍艦島の約3倍ほどの大きさで、標高は218mです。

見るからに水分に乏しい岩山のように見えますが、この山頂付近には古代から中世にかけて、島の岩石を利用して造られた修道院があって遺跡として残っています。西暦1000年頃には小さな教会もあったそうです。

当然水は自給出来ていたと考えられますが、この島はアイルランド本土からさほど遠くない(16km)ので、実際のところわかりません。

また、それなりに植物も生えているようですが背丈の高い植物は無く、食料はどうだったのでしょうか、自給出来ていたかどうかこれも定かではありません。

しかし、

この「南鳥島」になると、面積も「スケリッグ・マイケル」島の約8倍の1.5km2ほど。

現在は飛行場だけのように見えますが、海上自衛隊、海上保安庁、気象庁などの職員がいるだけで、民間人は住んでいません。

この島にはかつて日本人の「水谷村」という開拓村がありました。当然水も食料も、住居を作る材料なども自給出来ていたものと考えられますが、当時この島で採れる物は、バナナ、パパイヤ、椰子、からし菜などで、他は海から採れる物だけでした。

水は当然雨水を溜めて利用していたそうです。

「ロビンソン・クルーソー」は、島に猫や犬を持ち込んだ他、野生の山羊を飼い慣らしてバターやチーズを作りました。

これは野生の山羊がいるほどの相当に大きな島だったから出来たことですね。

 では、これまでよりも一回り大きな島ではどうでしょうか?

これは現在無人島の「北硫黄島」ですが、かつて西村と石野村という開拓村が存在しました。

島の面積も「南鳥島」の約3.7倍程もあり、最盛期には200人以上が生活し、僅かな平地に小学校まであったそうなので、当然水、食料の他、住居用の材料などは自給出来ていたものと考えられます。

サトウキビや野菜などの栽培をはじめ、島には鳥類もいて、鰹漁が行われていました。しかし哺乳類はオオコウモリのみだそうです。

また、

このロストワールドに出てきそうな「青ヶ島」には、現在約200人程の一般の人々が生活をしています。

面積は「北硫黄島」より僅かに大きいくらいですが、小さな発電所まであります。

地形的にも大きなカルデラがあり、見るからに水にも困ることは無さそうです。

また本土からの持ち込みですが、農業、牛の畜産も行われています。

生きる上ではほとんど困ることは無さそうです。

 

以上から考えると、絶海の孤島に運良く流れ着いた時、生死を分けるのは大きさで言うと「南鳥島」あたりで、それより小さくなるほど生き延びる可能性が低くなり、それより大きいと当然高くなります。また、住居なども作りやすいかそうでないか、その島の地形、植生なども大いに関係すると考えられます。

             mm

             まさき設計

画像:ネットより


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