かっぱ堂。

こころにうつりゆくよしなしごとをそこはかとなくかきつくればあやしうこそものぐるほしけれとかなんとか。

志の輔らくご in Parco 2005 ~後編

2005年12月04日 00時29分19秒 | 愛と笑いの夜
はい、休憩も明けました。
今日はさすがに飲んでる人はいねぇなあ。

2005.12.03
志の輔らくご in Parco大阪公演

ということで、続きです。

15分(実際はもう少し長かったけれど)の休憩後、三席目は、二席目の演目の話しから。「あれでいいですかね?」という、明日の公演に向けての問いかけに、会場はみなさん拍手をしておりました。続いては、今年もあとわずかですなという切り出しから、一年の話題が結局「金(かね)」ばかりだったとつなぎ、数少ないさわやかなニュースとして、こんな話しを。バスの運転手さんの最後の言葉を引き合いにし、「親子の情」を持ち上げてから、噺の本題に。

三席目は、それまでとはまたがらっと変わって、しみじみとした人情噺。冒頭の祝言の席での村人たちの会話あたりまではくすぐりをちりばめつつも、次第にしんと聴き入る静かな世界へ。けして狭くはないホールの中が、全く静まりかえり、志の輔師匠の次の一言を待つ様は、ある意味とても落語らしい様子なのではないかなと、心密かに思いました。落語の人情噺を聴くってのは、泣くためじゃなく(泣いてもいいんですけどね)、あの無音の余韻に浸るためなんじゃないかとさえ、感じられるほどでしたよ。ちなみに、サゲは、台詞ありのバージョンでありました。

というところで、最後のまとめ、です。
久しぶりの落語で、とにもかくにも嬉しかったんですが、加えて、会場の雰囲気が悪くなかったのもプラスでした。変な間で笑うでもなく、携帯が鳴ったりすることも、騒がしい客がいるでもなくて、(全くの偏見ですけれども)大阪で聴いているとは思えない、とてもいい会でした。また、例年であれば、東京公演の後で地方に回るところを、今年は東京で1ヶ月やるために、地方を先に回したというのもラッキーだったところで、コンディションの整った志の輔師の噺を聴けてよかったです。予定では2時間半のところを、3時間弱もの熱演になり(「二席目、三席目が初めてなもんで、時間の感覚が...ねぇ」とちょっと弁明されれつつ「明日はその分早く終わろう」なんてことも。でも、二席目は初めてじゃないよなぁ)、お腹いっぱいな会でありました。

そうそう、気になったことが一つ。
一席目と二席目の出囃子がね、「まかしょ」みたいだったんです。これも知識なくて恐縮なんですけれども、少なくとも、あの特徴的なフレーズが繰り返されていて、「あ、喬太郎!」なんて思ってしまいましたよ。三席目はちがったんですけどね。実際のところ、どうなんだろうなぁ。


ということで、この辺でお開きであります。
...1月のパルコも行きてぇなぁ、行っちゃおうかなぁ。

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2 Comments

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おつかれさまでした。 (さねとも)
2005-12-04 04:30:47
楽しく読ませていただきましたよー!

すごいすごい! 雰囲気が伝わってきましたよ。

観た気になっちゃった。



ところで二席目ですが、どうも講談あたりからの翻案落語じゃないかな…。落語の忠臣蔵は「七段目」「四段目」みたいに歌舞伎の舞台を取り入れる(パロディ)のが普通だと思うので、ズバリ忠臣蔵をやるのは特別だと思う…というか私も調べられませんでした(苦笑)。



志の輔の出囃子は「梅は咲いたか」で、喬太郎の「まかしょ」と出だしがよく似ています。…これも探せなかった…。
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ありがとうございます。 (かっぱ堂。)
2005-12-04 11:33:23
楽しんでいただけたなら、なにより。



講談等で出てくる岡野金右衛門の話は「恋の絵図面」てなところだそうですけれども(実はマクラでも出てきました)、今回の二席目では、そういう色恋沙汰が絡む部分は省略されていて、絵図面はまだかと迫る大石と勝手に盛り上がる町民たちとの狭間で「なんなんだーっ」と叫ぶ岡野という構図で展開されてました。やっぱり新作なんでしょうかね、これは。



出囃子の方は、出だしというか、三味線の繰り返すフレーズがまさに「まかしょ」な感じだったんですね。逆に、三席目の出囃子が、「梅は咲いたか」だったような気もしたりして。
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